ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが? 作:NK7
「カタカタヘルメット団のアジトがあるとされるエリアに突入しました」
アヤネの報告が、淡々と無線に流れる。
「半径15km圏内に、敵のシグナルを多数検知。おそらく、こちらが来たことに気づいています。ここからは――実力行使です!」
合図は、ほんの一瞬だった。
「――接触」
シロコの短い声と同時に、
アジト内部から慌ただしい足音と、荒れた怒鳴り声が響く。
見つかった。
「全員、戦闘開始!」
先生の落ち着いた声が聞こえた瞬間、
世界が、切り替わる。
(……来る)
遮蔽物の影から身を乗り出し、AK-12を肩に当てる。
照準の先、ヘルメット団の一人がこちらに気づき、銃口を向け――
パンッ、パンッ、パンッ!
引き金を引いた瞬間、
反動が肩と腕を叩き、乾いた衝撃が骨にまで響いた。
(っ……!)
電動ガンとは、まるで違う。
反動、音、火薬の匂い。
すべてが一気に、現実を叩きつけてくる。
……なのに。
(――怖く、ない)
不思議だった。
最初の一発を撃った瞬間、胸の奥にあったはずの恐怖が、すっと消えた。
代わりに残ったのは、
距離。
角度。
敵の動き。
次に撃つ位置。
ただ、それだけ。
「レイン、左二人!」
「了解!」
声に反応し、即座に体を切り返す。
AK-12を制御し、短いバーストで制圧。
パン、パン、パンッ!
ヘルメット団が遮蔽物に伏せる。
(……止まるな)
足を止めるな。
考えるな。
撃て。
隣ではシロコが流れるように前進し、
ノノミの火力が、一気に圧をかける。
「押してるわよ!このまま行くわ!」
「弾数、確認して!」
セリカの声。
マグポーチに手を伸ばし、
空になりかけたマガジンを抜き取る。
(リロード)
新しいマガジンを叩き込み、ボルトを操作。
ガチャン。
この音すら、もう怖くない。
(……大丈夫)
再び銃口を上げた、その瞬間。
「突っ込んでくる!」
二人のヘルメット団員が、距離を詰めてくる。
(近い――)
だが、迷いはなかった。
銃を低く構え直し、呼吸を整える。
(来い)
――戦闘は、完全にこちらのリズムに入っていた。
――静かになった。
最後の銃声が砂に吸われるように消え、
耳鳴りだけが、遅れて戻ってくる。
「敵の退却を確認。併せて、カタカタヘルメット団の補給所、アジト、弾薬庫の破壊を確認しました」
無線越しに、アヤネの声。
私はAK-12の銃口を下げ、周囲を一度だけ見回す。
倒れているヘルメット団員たちは、もう動かない。
武器は散乱し、抵抗の気配もない。
(……終わった)
胸の奥で、何かがすとんと落ちる。
さっきまで“考える前に撃っていた”指が、
今になって、少しだけ震え始めている。
(遅いよ……)
遅れてやってきた恐怖心。
でも、それはもう、自分を縛るほど強くない。
「レインちゃん、大丈夫?」
ホシノ先輩が、盾を下ろしながらこちらを見る。
冗談めいた調子だけど、その目はちゃんと人を見ていた。
「……はい。少しだけ、あとから来ましたけど」
そう答えて、息を吐く。
「よーし、作戦終了。みんな、先生、お疲れさまー。じゃ、学校に戻ろっか」
ホシノ先輩の合図とともに、撤退が始まる。
AK-12の重みを確かめながら、
自分は皆の後ろを歩き出した。
恐怖は、戻ってきている。
でもそれは――生きている証拠だ。
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続きません
レインの設定って書いたほうがいいですか?
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いる
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いらん