ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが? 作:NK7
会議が終わり、翌日にアビドス砂漠へ向かうことが決まった。
放課後、私は再びブラックマーケット近くの銃砲店を訪れた。午前中に弾薬を購入した店だ。夕暮れの光がシャッターの隙間から差し込み、店内の金属を鈍く光らせている。
「……また来たのかい」
店主が片眉を上げる。
「対装甲装備を探しています。使い捨て式で」
「物騒だねえ。砂漠で戦争でもやるのか?」
「…近いですね」
店主はしばらく私を見てから、奥へ引っ込んだ。戻ってきた時、その腕には太い発射筒が抱えられている。
「RPG-28だ。新品同然。重いぞ」
一本、手に取る。想像よりも質量がある。
「これをあと三発ください」
「合計で四発!?」
店主が目を丸くする。
「本気だね、アビドス」
「想定外は、起きる前提で」
淡々と答えると、店主は苦笑した。
「……あんた、見た目より過激だな」
「そうでしょうか?見た目の方がよっぽど過激な見た目ですよ?」
「いや、今まで見てきたお客さんで一番物騒なお客さんだ」
「そうですか」
代金を払い、店の外でリュックを下ろす。発射筒を一本ずつ縛り付けていく。肩紐を締め直すと、ずしりと重みがのしかかる。
砂漠で“何か”を企んでいるのが事実なら、装甲車両や重機が出てくる可能性もある。
準備不足だけは、避けたい。
重さを踏みしめながら、ゆっくり学校に戻った
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夜。
保健室のベッドに横になり、天井を見つめる。
机の上には、SRTのパンフレット。
手を伸ばし、何度目か分からないページをめくる。
整然と並ぶ隊列。最新装備。統制の取れた作戦行動。
「……戦略的だな」
小さく呟く。
無駄がない。迷いがない。
そこには、借金も土地問題もない。
任務は明確で、目的も明確。
(私は、戦力としてどこにいるべきか)
考え始めると、止まらない。
胸が落ち着かなくなり、私はベッドから起き上がった。
屋上へ出ると、夜風が頬を撫でる。昼の熱が嘘のように冷えている。見上げれば、砂漠の上に広がる星空。
「……おやおや?こんな時間に珍しいね~」
背後から声。
振り向くと、ホシノ先輩が眠そうな目で立っている。
「先輩こそ、こんな時間に」
「おじさんは夜更かし上等なんだよ~」
「明日、出発ですが」
「だからこそ。緊張して寝れないタイプ?」
少し、間が空く。
「……否定はしません」
ホシノ先輩が隣に並ぶ。フェンスにもたれ、同じ方向を見る。
「最初に会ったときさ」
唐突に話し出す。
「レインちゃん、銃口向けたまま三十秒くらい瞬きしなかったよね」
「誰でも知らない人が話しかけてきたら警戒しますよ」
「怖かったなあ、あれ。撃たれるかと思った」
「必要がなければ撃ちませんよ」
「うへ~、その“必要があれば撃つ”感じがさあ」
少し笑う。
「でも、今は違うよね」
「……何がですか」
「ちゃんと仲間を見る目してる」
言葉に詰まる。
自分では意識していなかった。
「なんかあった?」
「…いえ、何も」
「嘘だね~」
軽い調子。でも目は少し真面目だ。
逃げ場はない。
核心。
私は視線を逸らす。
「もし」
ゆっくり言葉を選ぶ。
「より整った環境があって、装備も補給も十分で、能力を最大限発揮できる場所があったら」
ホシノ先輩は黙って聞いている。
「そこに行く方が、合理的でしょうか」
夜風が強く吹く。
「合理的、ねえ」
ホシノ先輩は空を見上げたまま言う。
「レインちゃんって、合理好きだよね」
「無駄は排除すべきです」
「じゃあさ、心がちょっとザワザワするのは合理?」
言葉が止まる。
図星だ。
「……それは、誤差です」
「うわ、誤差扱い」
笑う。
でもその後、少し真面目な声になる。
「おじさんね、昔いろいろ選択肢あったよ」
「……」
「楽な道もあったし、強い後ろ盾もあった。でもさ」
小さく肩をすくめる。
「結局、自分が納得できるかどうかなんだよね」
私は黙って聞く。
「能力を活かしたいなら、活かせる場所へ行けばいい。ここに残りたいなら残ればいい」
「残る理由が、感情でも?」
「感情こそ強いよ~?」
ホシノ先輩は笑う。
「合理は状況で変わるけど、やりたいことは案外変わらない」
胸の奥が、少しだけ軽くなる。
「……もし、私がいなくなったら」
思わず口に出る。
「寂しいよ?」
即答。
「戦力的にも困るし」
「そこですか」
「そこも、ね」
少しだけ沈黙。
「でも縛らない。自分で決めなよ」
その言葉が、静かに染みる。
私は星を見る。
砂漠の上に、無数の光。
(明日、私はどこに立ちたい)
想像する。
砂煙の中、ホシノ先輩の少し前。
シロコの隣。
アヤネの後方。
セリカが怒鳴りながら突っ込んでいく。
その光景が、自然に浮かぶ。
「……私は」
小さく息を吐く。
「まだ、ここに居たいです」
はっきりとは言わない。
でも、十分だった。
「うん。それでいい」
ホシノ先輩は満足そうに頷く。
そして急に軽い調子に戻る。
「というわけで、もう寝なよ。明日フラフラしてたらおじさん背負わないからね」
「多分背負えないと思いますよ。さっき買い足した装備も含めて170kgぐらいありますので」
「え、何それ怖い」
「冗談です」
「レインちゃんの冗談って冗談に聞こえないんだよなあ…」
二人で小さく笑う。
「ほら、行った行った。おやすみ、レインちゃん」
「……おやすみなさい、先輩」
屋上を後にし、保健室へ戻る。
ベッドに横になると、さっきより呼吸が深い。
机の上のパンフレットは、閉じたまま。
まだ答えは完全じゃない。
でも。
(明日は、アビドスの砂漠へ行く)
それだけは、迷いがなかった。
瞼がゆっくりと落ちる。
重い装備も、不安も抱えたまま。
それでも今は。
静かに、眠りに落ちていった。
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続きません
レインの設定って書いたほうがいいですか?
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いる
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いらん