ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが?   作:NK7

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続きました


No.40 謎の施設

「ふむ、ドローンにオートマタか…この辺り、何でかこういうのが良く集まるんだよね」

 

ホシノ先輩の声を聞きながら、私は空を横切る小型ドローンを撃ち落とす。

 

規則的すぎる飛行。

 

ただの漂流機ではない。

 

(巡回……?)

 

偶然にしては数が多い。

 

ここは“何もない”はずの場所。

 

それなのに、警備だけが異様に手厚い。

 

胸の奥に、小さな違和感が積もっていく。

 

 

「…っ!?皆さん、前方に何かあります!砂埃で、まだはっきりと姿は見えないのですが…!巨大な町…いえ工場、或いは駐屯地…?と、とにかく、ものすごい大きな施設のようなものが…?」

 

 

アヤネの声が、わずかに上ずる。

 

私は反射的にスコープを覗く。

 

熱気で揺らぐ視界の奥。

 

砂煙の向こうに、直線的な影。

 

自然物ではない。

 

(人工構造物……間違いない)

 

 

「…こんなところに施設?何かの見間違えじゃなくて?今のところ、こっちからは干からびたオアシスしか見えてないけど…」

 

「恐らく見間違えではないと思うのですが…とりあえず、肉眼で確認できるところまで進んでみてください!」

 

 

私はゆっくりと立ち上がる。

 

 

「距離を保ちながら接近しましょう」

 

 

声は落ち着いている。

 

けれど、内側では思考が高速で回っている。

 

(この規模の施設が、地図に載っていない?)

 

正規のインフラではない。

 

秘密裏に建てられたか。

 

あるいは――。

 

数十分後。

 

砂丘を越えた瞬間、それは姿を現した。

 

巨大な外壁。

 

何重にも張り巡らされた有刺鉄線。

 

監視塔のようなシルエット。

 

 

「何これ…」

 

「この張り巡らされてる有刺鉄線、優に数キロメートル先までありそう…」

 

「工場…?石油ボーリング施設、ではなさそうな…一体何なのでしょう、この建物は…?」

 

「こんなの、昔は無かった…」

 

 

私は言葉を失う。

 

風に乗って、かすかに機械音が聞こえる。

 

低い振動。

 

稼働している。

 

廃墟ではない。

 

(生きている施設だ)

 

喉の奥が、わずかに乾く。

 

ここは“捨てられた砂漠”のはずだ。

 

なのに、こんな巨大な拠点が存在している。

 

誰が。

 

何のために。

 

次の瞬間。

 

乾いた破裂音。

 

砂が弾ける。

 

 

「うわっ!?なになに!?」

 

 

弾丸が足元を抉る。

 

私は即座に伏せ、位置を特定する。

 

(正面、高台。複数)

 

目の前のゲート付近から、重武装のオートマタが隊列を組んで進んでくる。

 

先ほどの漂流機とは明らかに違う。

 

装甲が厚い。

 

動きが統率されている。

 

 

「侵入者だ!」

 

「捕えろ!逃がすな!」

 

 

機械音声。

 

無機質で、感情がない。

 

 

「前方から、正体不明の兵力が攻撃を仕掛けています!」

 

 

アヤネの報告が響く。

 

私は素早く体勢を立て直す。

 

鼓動が一段、強くなる。

 

恐怖ではない。

 

戦闘前の、澄んだ緊張。

 

(数は多い。でも、統制型ならパターンがある)

 

散開する味方の位置を視界の端で確認。

 

射線が被らない。

 

 

「よく分かんないけど、歓迎の挨拶なら返してあげた方が良さそうだね?じゃ、派手に行こっか~!」

 

 

私は小さく息を吐く。

 

RPG-28を肩から外す。

 

重量が腕に伝わる。

 

(ここで使うのは、想定内)

 

視界の端で、装甲の厚い個体を捉える。

 

 

「あの中央の重装タイプを優先します。動きが止まれば、崩せます」

 

 

声は静か。

 

でも、内側は熱を帯びている。

 

未知の巨大施設。

 

統制された兵力。

 

明確な敵意。

 

(ここは偶然じゃない)

 

私たちは、何か重大なものの前に立っている。

 

引き金に指をかける。

 

 

「……派手に、いきましょうか。でも」

 

 

ほんの少しだけ、口元を緩める。

 

 

「ちゃんと帰るところまでが遠征ですからね」

 

 

次の瞬間、発射音が砂漠に轟いた。




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