ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが? 作:NK7
ゴォォォォォン――!!
巨大な機体が空から落下し、市街地の地面を叩きつけた。
衝撃でアスファルトが割れ、砂煙が一気に広がる。
煙の中から姿を現したのは、カイザーの巨大戦闘兵器――ゴリアテ。
重装甲の巨体。脚部の油圧シリンダーが唸り、肩のミサイルポッドが展開する。
胸部装甲がゆっくり開き、そこから上半身を乗り出す男。
カイザーの理事だった。
歪んだ笑みを浮かべる。
「はは…はははっ!!これでもう終わりだ!!」
その巨体を見上げながら、私はPKPを握り直す。
(……でかい)
さっきまで戦っていたオートマタとは、桁が違う。
ゴリアテが一歩踏み出すたび、地面が震える。
それでも。
視界の端には、仲間の姿があった。
対策委員会のみんなが、そこに立っていた。
そしてその後ろには、便利屋68の面々。
小さく息を吐く。
(……一人じゃない)
胸の奥に残っていた恐怖が、少しだけ薄れる。
その瞬間。
ゴリアテの機関砲が唸りを上げた。
ギュィィィィィィン!!
理事が怒鳴る。
「全員まとめて消えろ!!」
ドドドドドドドドドドドッ!!
弾丸の嵐が通りを薙ぎ払う。
「”みんな、散開して!”」
先生の指揮で全員が一斉に動く。
横に飛び込み、瓦礫の影へ滑り込む。
弾丸が壁を砕き、コンクリートの破片が降り注ぐ。
「なによあの火力!」
セリカが叫ぶ。
「装甲もかなり厚そうです!」
ノノミが落ち着いた声で言う。
「足を止める」
シロコが短く言った。
「おそらく脚部関節が弱点かと思います!」
アヤネがタブレットを見ながら通信で通達する。
私はそれを聞いて立ち上がる。
(関節……)
PKPを握り直す。
その時。
「ッ!まったく、面倒なもの出してくるわね!」
アルが舌打ちした。
「あはっ!でも大きい的って楽しいよね!」
ムツキが笑う。
「ア、アル様……」
ハルカが震えながら言う。
「正面装甲は無理。関節集中」
カヨコが冷静に状況を見る。
このままだといずれやられる…
「私が引きつけます!」
私は、ゴリアテに向けて突撃した。
「ちょっと!無茶よ!」
セリカが止めにかかる。
だが、私は止まらない。
(怖い)
正直、怖い。
でも。
(止まれない)
レインは叫んだ。
「こっちを見ろ!!」
PKPを撃つ。
ドドドドドドド!!
装甲に弾丸が当たり、火花が散る。
理事が私を睨む。
「貴様か!!迷彩服のガキィ!!」
機関砲が私の後ろを追う。
ドドドドドド!!
弾丸が背後で爆ぜる。
私はジグザグに走り続ける。
(当たったら終わり……!)
その時。
バンッ!!
ゴリアテのセンサー付近で火花が散る。
シロコの狙撃だった。
「止まった」
ノノミのミニガンが続く。
ドドドドドド!!
脚部装甲に弾丸が叩き込まれる。
セリカも撃つ。
バンッ!バンッ!
関節部を狙撃。
アヤネが叫ぶ。
「装甲に隙間出てます!」
その瞬間。
「あいよー!」
ムツキが何かをゴリアテに投げ、スイッチを押す。
ドォォォォン!!
脚元で爆発。
巨体が揺れる。
理事が怒鳴る。
「小癪な真似を!!」
ミサイルポッドが開く。
ヒュォォォォ!!
ミサイルが発射される。
シロコが即座に撃つ。
バンッ!!
一発が空中爆発。
ノノミが続けて撃つ。
ドドドドド!!
さらに爆発。
アルが叫ぶ。
「今よレイン!!」
ゴリアテの脚へ一直線に走る。
(壊す)
関節へ飛び込む。
PKPの銃口を押し付ける。
「どけぇぇぇ!!」
ドドドドドドドド!!
至近距離の連射。
装甲が砕ける。
内部フレームが露出する。
「ハルカさん!!」
「は、はい!!」
ハルカが起爆装置を押す。
ドォォォォォォン!!!!
横のビルが爆発し、ゴリアテの上にのしかかる。
ドゴォォォォン!!
巨体が瓦礫に下敷きにされる
理事が絶叫する。
「なっ!?馬鹿な!!」
中から出てきた理事はボロボロだった。
「理事、傷が…!!すぐに治療を!」
瓦礫の下から這い出てきた理事は、さっきまでの余裕が嘘みたいにボロボロだった。
装甲片に引き裂かれたスーツ。額から流れるオイル。肩で息をしている。
それでも目だけは、まだ私たちを睨みつけている。
私はPKPを構えたまま、その様子を見ていた。
(……まだやる気か?)
正直、今すぐ撃ち込んでもいい距離だった。
でも。
理事が歯を食いしばる。
「くっ、一度退却だ!兵力の再調整に入れ!」
「は、はいっ!!」
オートマタたちが一斉に動き出す。
理事が最後にこちらを睨みながら叫ぶ。
「覚えておけ、この代償は高くつくぞ…!」
私は思わず小さく吐き捨てた。
「……逃げるくせに、よく言いますね」
その声は、自分でも思っていたより冷たかった。
周囲では通信が飛び交う。
「たっ、退却命令っ!」
「本部から退却命令。繰り返す、本部から退却命令が下った」
「戦列を整え、HQに帰投せよ」
オートマタが整然と後退していく。
重い足音が遠ざかる。
私は銃口を向けたまま、その背中を見ていた。
(……終わった?)
少しずつ、戦場の音が静かになっていく。
やがて完全に敵影が消えた。
アヤネの声が通信に入る。
「敵兵力、退却していきます…」
私はようやくPKPを下ろした。
腕が、思った以上に重い。
「……はぁ」
思わず大きく息を吐く。
緊張が一気に抜けた。
でも。
胸の奥に残っているものがあった。
(ホシノ先輩……)
まだ終わっていない。
「いや~、あれこそ正に本物の三流悪党のセリフって感じだね。「覚えておけー」なんて実際に初
めて聞いたよ」
その時、ムツキの声が聞こえた。
私は少しだけ笑ってしまう。
「……確かに」
本当に、漫画みたいな捨て台詞だった。
「想定通り、大体上手くいった。風紀委員会相手でも通用すると良いけど…」
カヨコが冷静に言う。
私は瓦礫の山を見上げる。
さっきまで暴れていたゴリアテは、燃えながら完全に沈黙していた。
(でも)
勝った気は、あまりしない。
先生が静かに言った。
「”…とりあえず、帰ろっか”」
私は先生の方を見る。
そして、小さく頷いた。
「…はい、先生。きっとこの次は…今までで一番大きな戦いになると思います」
アヤネがみんなの視線を奪う。
一度視線を落とす。
拳を少しだけ握る。
ホシノの顔が頭に浮かぶ。
あの時の、無理して笑っていた顔。
私は顔を上げる。
「まずは帰って、ホシノ先輩を助ける方法を探さないといけません」
心の中で静かに呟く。
(先輩)
(絶対に助けます)
次の戦いのことを考えながら、学校に戻った。
感想お待ちしてます
続きません
レインの設定って書いたほうがいいですか?
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いる
-
いらん