ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが? 作:NK7
「目標の座標地点に到着!この辺りにホシノ先輩が閉じ込められているはずです!この周囲のどこかに、きっと…!」
アヤネの声が通信機から響く。
私たちは瓦礫と砂に覆われた一帯に足を踏み入れていた。
目の前に広がっていたのは――
砂に半分埋もれた巨大な建物群だった。
壁は崩れ、窓は割れ、建物の骨組みだけが辛うじて形を残している。
私は足を止める。
(……これは)
風が吹く。
砂が舞い、建物の壁にかすかに残る文字が見えた。
「ここは…」
ノノミが言う。
セリカが周囲を見回す。
「…ここ、学校?」
壁の残骸を触る。
「この痕跡…多分学校、だよね?」
シロコも周囲を見渡す。
「砂漠の真ん中に学校…もしかして」
その時。
背後から声がした。
「ああ。ここは、本来のアビドス高等学校本館だ」
全員が一斉に振り向く。
そこに立っていたのは――
カイザー理事だった。
護衛のオートマタを連れて、ゆっくりこちらへ歩いてくる。
私は思わず拳を握る。
(……あいつ)
セリカが睨む。
「あんたは…!」
理事は薄く笑った。
「よくぞここまで来たものだ、アビドス対策委員会」
その時。
地面の奥から振動が伝わってきた。
ドドドドド……
大人数の足音。
同時に、空を切り裂く音。
私は反射的に空を見上げた。
黒い影が旋回している。
攻撃ヘリ。
10機。
機体の形状を見て、私はすぐに理解する。
(……アパッチ)
対地攻撃ヘリコプター。
重装甲、機関砲、ロケット、対戦車ミサイル。
それが――十機。
空を覆うように旋回している。
アヤネの声が震える。
「敵の増援多数…この数字…」
タブレットを確認する。
「おそらく敵側の動ける全兵力が…!」
「カイザーPMCはきっと、ここで総力戦に持ち込むつもりです…!」
理事は静かに続ける。
「砂漠化が進行し、捨て去られたアビドスの廃墟…」
ゆっくり周囲を見渡す。
「ここが、元々はアビドスの中心だった」
私は視線を落とす。
足元の砂。
その下に埋もれているのは――
かつての街。
かつての学校。
理事が言う。
「かつてキヴォトスで一番大きく、そして強大だった学校の残骸が、この砂の下に埋もれている」
「ゲマトリアは、ここに実験室を立てることを要求した」
「実験室…!?」
アヤネが驚く。
「そんなことよりも!ホシノ先輩はどこですか!」
ノノミが叫ぶ。
理事は軽く顎を動かす。
「あの副生徒会長なら、向こうの建物にいる」
奥の建物に指差す。
「もしかしたら、すでに実験が始まっているかもしれないが…」
その言葉に、胸が強く締め付けられた。
(……実験)
ホシノ先輩に。
私は思わず奥歯を噛み締める。
理事が言う。
「彼女の元に行きたいのであれば、私たちのことを振り切って行けば良い」
空のアパッチ。
周囲のPMC。
オートマタ。
「君たちにそれができるのなら、の話だが」
「この兵力、容易に通してくれそうにありませんね…」
アヤネが低い声で言う。
「…ん、じゃあここは私に…」
シロコが一歩前に出る。
その瞬間だった。
ドォォォォン!!!
地面が爆発する。
続いて空からも。
ドォォォン!!
アパッチ二機がスピンしながら炎に包まれて墜落した。
私は思わず目を見開く。
「また爆発!?こ、今度は何ですか!?」
アヤネが叫ぶ。
私は後ろを振り返る。
そこに――
見覚えのある人たちが立っていた。
便利屋68。
「じゃーん!やっほ~☆」
「お、お邪魔します!」
隣には灰色のセーラー服を基調としたグループ。
その先頭で手を振っているのは――
「後輩ちゃーん、おつかれー!」
スズカ先輩だった。
私は一瞬、言葉を失う。
(……え)
「スズカ…先輩?」
私は思わず声が漏れた。
アヤネが驚く。
「べ、便利屋の皆さん…と、隣の方々は…どちら様でしょうか…?」
私は少し息を整えて言う。
「あちらの方々は昨日私が言った方々です…」
一瞬、言葉を止める。
正直、頭が追いついていなかった。
「が…」
「まさか小隊で援護に来てくださるとは思ってもいませんでした…」
本当に。
そこにいるのは、スズカ先輩一人じゃない。
きちんと編成された小隊。
SRTの部隊。
私は内心で呆然としていた。
(……本当に来た)
しかも。
小隊で。
正直、私は思っていた。
良くてもスズカ先輩一人。
最悪――
来ない可能性もあると。
なのに。
「やーっと追いついた!」
ムツキは笑いながら周囲を見る。
「けどなんかこれみんな集まってるし…もしかして大事なシーンに割り込んじゃった感じ?」
アルが肩をすくめる。
「…ふん。こっそり助太刀しようと思ったのに、そう上手くはいかなかったわね」
小隊の一人がため息。
「スズカが止まらないからしょうがなく来たらとんでもないことになってるじゃん…」
「グラン、その話はそこまで。ササっと終わらせましょう」
小隊のもう一人、おそらく小隊長と思われる隊員が話す。
「あ、あんたたち…!」
セリカが叫ぶ。
「このタイミングに登場、ということは…!」
ノノミも目を輝かせる。
「…なるほど、そういうことだね」
シロコが小さく笑う。
ムツキが首を傾げる。
「…ん?」
「何、この期待に満ちた目線は?」
「社長、なんか嫌な予感がするから、まずは状況を整理してから」
カヨコが言う。
アルがニヤリと笑う。
「ふふっ」
「勘だけは鈍ってないようね、対策委員会」
腕を組む。
「私たちがここに来た理由なんて、決まってるでしょう?」
そして。
アルとスズカ先輩が同時に叫ぶ。
「ここは私たちに任せて、先に行きなさい!!!」
「ここは抑えておくから、行ってきな!対策委員会!!」
その瞬間。
便利屋と小隊の隊員たちは、なんとも言えない顔をしていた。
特に便利屋。
「うっわー…それは惚れちゃうよ、アルちゃん…」
「さ、流石です!い、一生ついていきます!アル様!」
ムツキは驚き、ハルカが目を輝かせる。
「…やっぱりそうなるよね」
カヨコがため息をつきながら、ぼやく。
小隊の一人がスズカの方に手を伸ばす
「スズカ、そこまで」
振り返る。
「シュヴァル小隊、戦闘態勢」
「「了解。アイ小隊長」」
後ろの隊員たちが答え、突入態勢に入った。
「…もうっ!」
「べ、別にお礼は言わないからねっ!!」
拳を握る。
「でも、全部終わったら…」
「その時は一緒に、ラーメンでも食べに行くわよ、便利屋!!シュヴァル小隊!!」
セリカが顔を赤くして少し照れながら言う。
「はい、この恩は必ず!」
「ん、ありがと」
ノノミとシロコも短く言う。
私は――
少しだけ後ろを振り返る。
スズカ先輩がこちらを見ていた。
軽く手を振る。
「後輩」
口の動きだけで言う。
“行け”
胸の奥が熱くなる。
(……本当に来てくれた)
しかも。
小隊を連れて。
私は一瞬だけ、深く息を吸う。
(……大丈夫だ)
後ろは任せられる。
私は前を見る。
崩れた校舎。
ホシノ先輩がいる場所。
私は対策委員会のみんなと一緒に走り出した。
便利屋68とシュヴァル小隊にカイザーPMCを任せて。
ホシノ先輩の元へ。
感想お待ちしてます
続きません
レインの設定って書いたほうがいいですか?
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