ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが?   作:NK7

56 / 72
続きました


No.56 復讐

「ホシノ先輩の位置、確認できました!あそこです、あのバンカーの地下に!」

 

アヤネの声が通信機越しに響く。

彼女が指差す先――崩れた校舎の奥、砂に半分埋もれたコンクリート製のバンカーが見えた。

 

地下施設。

 

(……あそこにいる)

 

胸の奥が強く脈打つ。

あと少しだ。あと少しでホシノ先輩に手が届く。

 

 

「…行こう」

 

 

シロコが短く言う。

 

 

「はい、急ぎましょう…!」

 

 

ノノミも頷く。

 

私たちは一斉に走り出そうとした。

 

その瞬間。

 

瓦礫の影から、ゆっくりと一人の影が現れる。

 

カイザーの理事。

 

オートマタを従えて、進路を塞ぐように立っていた。

 

 

「カイザーの理事…!!」

 

 

セリカが歯を食いしばる。

 

 

「しつこい…」

 

 

シロコが低い声で言う。

 

 

「ああもう、どこまで邪魔すれば気が済むのよ!」

 

 

セリカが怒鳴る。

 

 

「どいてください!さもないと…!」

 

 

ノノミも声を強める。

 

その時、私はホルスターに手を伸ばした。

 

金属の冷たい感触。

 

MP-443を引き抜く。

 

理事はゆっくり口を開く。

 

 

「対策委員会…ずっとお前たちが目障りだった」

 

 

拳を震わせる。

 

 

「これまで、ありとあらゆる手段を講じてきた…それでもお前たちは、滅びかけの学校に最後まで残り」

 

 

声が荒くなる。

 

 

「しつこく粘って、どうにか借金を返済しようとして!あれほど懲らしめたのに、徹底的に苦しめたのに!」

 

 

怒鳴る。

 

 

「毎日毎日楽しそうに!!!」

 

 

私は黙って聞いていた。

 

胸の奥で、何かが溜まっていく。

 

理事が絶叫する。

 

 

「お前たちのせいで、計画がっ!!!私の計画があぁぁっ!!!!」

 

 

その瞬間。

 

頭の奥で。

 

――プツッ

 

何かが切れた。

 

(……ああ)

 

私はゆっくり息を吐く。

 

そして理事を見る。

 

ホシノ先輩を捕まえた男。

アビドスをここまで追い詰めた男。

みんなを、毎日、ずっと苦しめてきた男。

 

胸の奥から湧き上がる感情。

 

怒り。

嫌悪。

憎しみ。

 

私は小さく言った。

 

 

「……黙れ」

 

 

一歩前に出ながらバイザーを上げ、MP-443のスライドを引く。

 

 

「お前が何を言おうと」

 

「何を企んでいようと」

 

「アビドスは潰れない。潰させない」

 

 

引き金に指をかける。

 

 

「ホシノ先輩を捕まえて」

 

「学校を壊して」

 

「みんなを苦しめて」

 

 

低く言う。

 

 

「それで何かを手に入れたつもりか」

 

「……ふざけるな」

 

 

パンッ!!

 

銃声。

 

弾丸が理事の足元を撃ち抜く。

 

理事がよろめく。

 

私は一歩近づく。

 

パンッ!!

 

膝を撃つ。

 

理事の体が崩れる。

 

叫び声。

 

私は止まらない。

 

(……まだだ)

 

パンッ!!

 

もう片方の脚。

 

理事は地面に倒れ込む。

 

砂を掴む。

 

私は歩み寄る。

 

胸の奥の怒りは、静かに燃えていた。

 

 

「これは」

 

 

パンッ!!

 

腕を撃つ。

 

理事が叫ぶ。

 

 

「アビドスの分」

 

 

パンッ!!

 

もう片方の腕に撃ちこむ。

 

理事は完全に地面に転がった。

 

私はゆっくり近づく。

 

銃口を胸に向ける。

 

 

「これは」

 

 

一歩近づく。

 

 

「ホシノ先輩の分」

 

 

パンッ!!

 

理事の体が震える。

 

致命傷ではない。

 

でも確実に苦しむ場所。

 

私はさらに近づく。

 

銃口をゆっくり上げる。

 

胸。

 

肩。

 

首。

 

そして――

 

頭。

 

理事の顔がこちらに向く。

 

私は静かに言う。

 

 

「まだ言うことある?」

 

 

その時。

 

 

「レインちゃん!」

 

 

アヤネの声が飛んできた。

 

私は動かない。

 

 

「も、もうそのくらいで…!」

 

 

少し焦った声。

 

 

「やりすぎです…!」

 

 

私は数秒、理事を見下ろしていた。

 

そしてゆっくり息を吐く。

 

銃口を少し下げる。

 

それから、理事に言った。

 

 

「……命拾いしたな」

 

 

理事からはオイルが弾痕から溢れ、砂に滲んでいた。

 

私はMP-443を下ろす。

 

胸の奥の怒りはまだ消えていない。

 

でも――

 

今やるべきことはこれじゃない。

 

 

「ふん!」

 

「あんたみたいな下劣で浅はかなやつが何をしようと!」

 

「私たちの心は折れたりしないわよ!!!」

 

 

セリカが叫ぶ。

 

 

「ホシノ先輩を、返してもらうよ」

 

 

シロコが静かに言う。

 

 

「はい!」

 

「あなたみたいな情けない大人に、私たちは負けません!」

 

「絶対に!」

 

 

ノノミも強く言う。

 

私はMP-443をホルスターに戻す。

 

前を見る。

 

バンカーの入口。

 

ホシノ先輩がいる場所。

 

胸の鼓動がまた強くなる。

 

私は対策委員会のみんなと一緒に――

 

地下バンカーへ向かった。

 

 




感想お待ちしてます
続きません

レインの設定って書いたほうがいいですか?

  • いる
  • いらん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。