ロシア装備でサバゲーしていた俺がいつの間にかブルアカの世界に転生してTSしていたんだが? 作:NK7
翌日。
昼休みの食堂は、昨日の演習とは対照的に穏やかな空気に包まれていた。
トレーを前に、ハスキー小隊の四人は同じテーブルを囲んでいる。
金属の食器が軽く触れ合う音。
周囲のざわめき。
(……こういう時間も悪くない)
私はそんなことを思いながら、箸を動かしていた。
その時――
「やっほー!後輩ちゃん!」
聞き覚えのある、軽い声。
顔を上げると、スズカ先輩がいつものテンションで手を振っていた。
「こんにちは。スズカ先輩」
レインは軽く会釈する。
「無事小隊に入れたみたいだね~!」
スズカはそのまま隣に入り込むように立つ。
「よかったよかった!そこ一番心配してたんだよね~!」
(……そんなに)
少しだけ意外に思う。
「はい。なんとか」
私が答えると、スズカは満足そうに頷いた。
「いや~でもさ!」
そのまま視線を三人へ向ける。
「後輩ちゃんだけじゃなくて、みんなも初めましてだよね!」
テンポよく手を振る。
「二年シュヴァル小隊所属、神谷スズカだよ!よろしくね~!」
その勢いに、三人がわずかに反応を遅らせる。
「あ、はい!風見アイラです!」
アイラが最初に乗る。
「霧島リディアです」
リディアは落ち着いて短く。
「……白峰ミラです」
ミラも小さく頭を下げる。
スズカはそれぞれを見て、大きく頷いた。
「うんうん、いいねいいね~!」
「なんかもうバランス良さそうな小隊って感じ!」
(見ただけで分かるのか)
私は少しだけ目を細める。
「昨日の演習も見てたよ~!」
スズカが続ける。
「めっちゃ良かったじゃん!」
「特に一回戦!あの連携は普通に完成度高かったし!」
(……見られていた)
少しだけ背筋が伸びる。
「ありがとうございます」
私は素直に礼を言う。
だがすぐに続ける。
「ですが、まだまだです」
自然と出た言葉。
頭の中には三回戦の光景。
「詰めの甘さもありましたし、対応力も――」
言いかけたところで。
「いやいやいや!」
スズカが軽く手を振って止める。
「初戦であれだけ出来れば十分すぎるって!」
少しだけ身を乗り出す。
「むしろあの短期間であそこまで形にしてるのがすごいの!自信もって!」
まっすぐな評価。
(……否定する理由はない)
私は一瞬だけ考え、そして小さく頷く。
「……ありがとうございます」
そのまま受け入れる。
スズカは満足そうに笑う。
「よしよし、それでいいの!」
軽く肩を叩く。
「自信持っていこ~!」
(……この人は)
ペースが速い。
だが、言っていることは的確だ。
その時、スズカがふと時計を見る。
「あ、やば」
軽く声を漏らす。
「時間だ!」
そのままくるっと踵を返す。
「じゃ、またね後輩ちゃんたち!」
手を振りながら、そのまま人混みの中へ消えていく。
一瞬でいなくなる。
その場に残った空気が、少しだけ静かになる。
「……嵐みたいな人だったねー」
アイラがぽつりと呟く。
「同感だ」
リディアも短く同意。
「……でも、いい人だね」
ミラが小さく補足する。
(確かに)
私も内心で頷く。
その時――
「ちょっと待ってーー!!!」
さっきと同じ声。
(……戻ってきた)
全員が同時に振り向く。
スズカが全力で戻ってくる。
息が少し上がっている。
「言い忘れてた!!」
机の横で止まり、そのまま指を立てる。
「FoX小隊も見てたよー!!」
一言。
それだけ言って――
「それだけ!!じゃあね!!」
再び走り去っていく。
今度こそ完全に消えた。
数秒の沈黙。
「……え?」
アイラが固まる。
「フォックス?」
リディアが眉をひそめる。
「……あの?」
ミラもわずかに表情を変える。
三人とも、明らかに反応が違う。
(……知っている名前)
私だけが、その温度差に置いて行かれている。
「そんなに有名なんですか?」
自然と問いが出る。
三人が同時に私を見る。
そして――
「有名っていうか……」
アイラが言葉を探す。
リディアが静かに続ける。
「この学園で知らない者はいない」
短く、しかしはっきりと。
ミラも小さく頷く。
「……最上位…最強の小隊の一つ」
(……なるほど)
私はその言葉を受け止める。
昨日の演習。
その一部始終を――
(見られていた)
胸の奥に、わずかな緊張と――
少しの高揚が混ざる。
気持ちを入れ替え、食堂から出た。
感想お待ちしてます
続きません
レインの設定って書いたほうがいいですか?
-
いる
-
いらん