連「……緑谷、及第点だ。お前の執念、少しだけ俺を退屈させなかったな」
連はボロボロになりながらも立ち上がった緑谷を一瞥し、視線を怯える少年へと向けた。
連「……理解したか、ボウズ。これが、世界を書き換えるための『力』の使い方だ」
連はそれ以上語らず、腰のレーザーレイズライザーを引き抜く。山全体から立ち上る毒ガス、そしてあちこちで上がる爆炎。ヴィラン共がこの山を「狩り場」にしているつもりなら、その傲慢を空から叩き潰してやる。
『LASER BOOST!』『GET READY FIGHT!』
黄金と真紅の光が吹き荒れ、ギーツ・レーザーブーストフォームが夜空へと舞い上がった。
連「ツムリ、各ポイントの戦況を同期させろ」
ツムリ『了解いたしました、連様。敵の配置データを転送します』
ヘルメットのHUDに、山中に散らばるクラスメイトとヴィランの熱源が強調される。
連は空中で静止すると、ライザーの銃口を下方へ向けた。
連「まずは、毒ガスの供給源からだ」
数キロ先、ガスマスクをつけた男が霧を操っている。連は計算の必要すらなく、重力を無視した超高速の弾丸を放つ。極光のレーザーが森を縫うように走り、男の武器をピンポイントで粉砕した。
連「次は……鉄晢たちを襲っている刃物の怪物か」
連は空を蹴り、瞬時に移動。上空から見下ろすと、死穢八斎會のような不気味な男が刃を振り回している。連はライザーの出力を調整し、男の「手足」のみを正確に撃ち抜いた。
?「ぐあああ!? どこから……空か!?」
叫ぶ暇も与えない。連は次々とポイントを巡り、クラスメイトが致命傷を負う寸前で、ヴィランの戦力を削いでいく。
連「……見つけたか」
連の視界に、死柄木の側近である荼毘やMr.コンプレスに囲まれた爆豪と轟が映る。
爆豪は苛立ち、咆哮しながら爆破を撒き散らしているが、多勢に無勢。ワープゲートの黒い霧が、彼を飲み込もうと背後に迫っていた。
緑谷「暁くん! 勝っちゃんが……!」
下から叫ぶ緑谷の声が聞こえる。だが、連はライザーを構えたまま、引き金を引くことはなかった。
連「……あえて助ける必要はない。あいつは、一度どん底を知るべきNPCだ」
緑谷「なっ……何を……!」
緑谷が絶句する中、連は冷徹に爆豪の姿を観測し続ける。
爆豪が拉致されるという「イベント」は、この社会の脆さを露呈させ、物語を加速させるために必要なプロセスだ。連にとって、爆豪が捕まることは「攻略上、最も効率的なルート」に過ぎない。
黒い霧が爆豪を飲み込み、彼が消える直前――。
爆豪と連の目が合った。空中で不敵に浮遊し、助ける素振りも見せず、ただ神のような冷たい目で見下ろす連。
爆豪「……テメェ……ッ!!」
爆豪の呪詛のような叫びを残し、霧は消えた。
連「さて。余興は終わりだ」
残ったヴィランたちが逃げ惑う中、連は空中でライザーのハンドルを回し、最大出力をチャージする。
『FINISH DELUXE!』
夜空から降り注いだ無数のレーザーの雨が、山中のヴィランを正確に、かつ無慈悲に無力化していった。
炎は消え、ガスは霧散する。
着地した連の元に、ツムリからの通信が入る。
ツムリ『連様。爆豪勝己の連れ去りを確認。ヴィラン連合の主力は撤退を開始しました。……香山様から、早く帰ってこないと家中の服を切り刻むとの伝言です』
連「……フッ。あの女の相手が、一番の難関(高難易度)だな」
連は変身を解除し、夜の静寂が戻りつつある山を背にした。
爆豪が攫われ、平和の象徴の終焉が近づく。
連にとって、この世界を「創り変える」ための舞台装置は、全て整った。
連「……さあ、次のゲームを始めようか」
爆豪勝己が拉致されてから数日。世間が雄英への批判と不安で揺れる中、暁連はツムリの演算によって割り出された神野区のヴィラン・アジト――その「先」にいた。
緑谷たちが必死に変装して救出計画を練っている頃、連は既にアジトの屋上に音もなく降り立っていた。
連「……さて、少しだけ遊んでやるか」
連は変身せず、私服の黒いシャツの袖を捲り上げると、ドアを蹴破って内部へ侵入する。
死柄木「なっ……!? 暁連、なぜここが……!」
驚愕する死柄木と、即座に武器を構える荼毘やトガヒミコ。
連「お前たちが用意したこの『ステージ』、少々退屈でな。爆豪を返す前に、俺を楽しませてみろ」
連は腰のレーザーレイズライザーを抜き、目にも留まらぬ速さで銃撃を開始した。
荼毘「シィィッ!」
荼毘の放つ蒼炎を、連は次元を書き換えるかのような身のこなしで最小限の動きで躱し、その熱源をライザーの冷却弾で相殺する。
死柄木「お前、本当に人間かよぉ……!」
トガがナイフで襲いかかるが、連はその手首を掴み、軽く捻り上げる。
連「……無駄だ。お前たちの動きは、全てフレーム単位で見えている」
連はあえて致命傷を与えず、ヴィランたちを翻弄し続けた。死柄木が「崩壊」の手を伸ばした瞬間、連は不敵に笑い、バックステップで距離を取る。
連「……時間だ。真打ちが登場するぞ」
その言葉と同時に、壁を突き破ってオールマイトが乱入した。連はそれを見届けると、影に紛れるようにしてその場を離脱した。
神野区の廃ビル群の上空。
連は**『レーザーブースト』**の飛行能力で、雲の合間に静止していた。
地上では、平和の象徴・オールマイトと、悪の支配者・オール・フォー・ワン(AFO)が激突し、街そのものを消し飛ばすような衝撃波を撒き散らしている。
連「……あれが、この世界の『元凶』か」
連はヘルメットのHUDを最大倍率に設定し、AFOの戦闘スタイルを精密に観測していた。
数多の「個性」を組み合わせ、増強し、瞬時に最適な暴力を構築する戦い方。それは、バックルを組み合わせて戦うギーツのシステムにどこか似ていた。
連「複数の個性を強引に繋ぎ合わせているな。……効率はいいが、美しくない」
AFOが腕を肥大化させ、凄まじい衝撃波を放つ。それを受けるオールマイトの痩せ細った姿。
連はライザーの照準をAFOの眉間に合わせるが、引き金は引かない。
連「今ここで俺が介入すれば、この『物語』は終わる。……だが、それでは面白くない。オールマイト、お前が積み上げてきた『象徴』という名のゲームの結末、最後まで見せてみろ」
オールマイトが最後の一撃、「ユナイテッド・ステイツ・オブ・スマッシュ」を放ち、AFOを沈めた瞬間。
凄まじい風圧が上空の連にまで届く。
連「……ゲームセットか」
連は、勝利のポーズを取りながら力尽きたオールマイトを見下ろした。
平和の象徴の引退。人々の希望が潰え、混沌が始まる予感。
連「ツムリ。観測データは全て記録したか?」
ツムリ『はい、連様。AFOの個性結合パターン、およびオールマイトのエネルギー減衰率、全て保存いたしました』
連「……いいだろう。これからは、俺がルールを書き換える番だ」
連は空を翻り、夜の静寂へと消えていった。
地上では人々が涙し、叫んでいる。だが、上空の神にとって、それは新たな「創世」へのプロローグに過ぎなかった。
ナルトの二次創作で見たい尾獣の能力は?
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