仮免許取得試験の当日。会場である国立多目的競技場には、全国からヒーローの卵たちが集結していた。熱気と緊張が入り混じる中、雄英高校1年A組が姿を現した瞬間、その場の空気が物理的な質量を伴って一変した。
モブ9「おい、見ろよ……雄英だ」
モブ6「例の、体育祭で化け物じみた力を見せた暁連もいるぞ……」
周囲の受験生たちがざわめく中、連は先頭を歩いていた。黒を基調とした洗練されたコスチュームに身を包み、一切の気負いもなく悠然と歩を進める。
その時、士傑高校の夜嵐イナサが、凄まじい風圧と共に連の前に立ちはだかろうとした。しかし――。
夜嵐「……ッ!?」
夜嵐の足が、連まであと数メートルのところでピタリと止まった。
連が放つ、底知れない、そして冷徹な「創世の神」としての威圧感。それは、個性の強弱といった次元の話ではない。自分とは立っているステージが違う――そう、本能が警鐘を鳴らしていた。
連がただ無言で一歩踏み出すと、密集していた数百人の受験生たちが、まるで目に見えない力で押し広げられるように、左右へ綺麗に割れた。
連「……道を開けろ。お前たちが挑んでいい相手ではない」
連の声は低く、しかし会場の端まで響き渡るような重圧があった。夜嵐ですら、額に汗を流しながら、道を開けるしかなかった。連の背後を歩くクラスメイトたちは、その「モーセの十戒」のような光景に、畏怖と誇らしさが入り混じった複雑な表情を浮かべていた。
試験管「試験開始(スタート)!!」
合図と共に、1500人以上の受験生が一斉に動き出す。例年通り、まずは「雄英潰し」が始まった。
モブ5「暁連を落とせば、合格は目前だ!」
モブ3「一斉に狙え! 数で押せばいけるぞ!」
会場の一角、開けた広場に立つ連の周囲を、他校の受験生120人以上が完全に包囲した。四方八方から放たれる個性――炎、氷、岩石、鎖、そして高速の飛び道具。
連「……無駄だと言ったはずだ」
連は一歩も動かず、手にした**レーザーレイズライザー**を掲げた。
**『LASER BOOST!』『GET READY FIGHT!』**
黄金の粒子が渦を巻き、連は瞬時にレーザーブーストフォームへと変身を遂げる。
連「ターゲット・ロック。……ゲームセットだ」
連がライザーのトリガーを引き、一回転した。
その瞬間、ライザーから放たれたのは、単なる弾丸ではない。次元を跳躍する「極光の網」だった。
シュバババババッ!!
目にも留まらぬ速さで四散したレーザーは、迫りくる個性の弾丸を全て空中で迎撃し、さらに包囲していた120人以上の受験生たちのターゲット(胸の的)を、一分一秒の狂いもなく同時に射抜いた。
ドォォォン!! という衝撃音が一度だけ重なって響く。
次の瞬間、連の周囲にいた全員のターゲットが赤く点灯し、ブザーが鳴り響いた。
モブ1「なっ……何が起きたんだ……!?」
モブ2「動いてすらいないのに……全員、脱落……!?」
膝をつく120人の受験生たちの中心で、連は悠然とライザーの煙を吹き消した。
試験開始からわずか数秒。
連「……リタイアだ。お前たちには、俺の『理想』の足しにもならない」
モニター室で見ていた試験官たちは、コーヒーをこぼしながら絶句していた。
試験管「合格者……第1号、暁連。……あ、あまりにも不合理だ……」
連は、誰もいなくなった広場を独り歩き出す。
その歩みは、もはやヒーロー試験の枠を大きく踏み出し、この世界の秩序そのものを上書きするための、確かなプロローグだった。
1次試験開始からわずか数秒で100人以上の受験生を「リタイア」させた連は、合格者専用の待機ルームで一人、カウチに深く腰掛けていた。そこへ、複雑な表情を浮かべた轟焦凍と、異様な圧を放つ夜嵐イナサが近づいてくる。
轟「……暁」
轟が静かに声をかける。その瞳には、体育祭の時のような敵意ではなく、純粋な、そして深い困惑が宿っていた。
轟「お前の戦いには、迷いがない。俺たちが必死に積み上げようとしているヒーローの理屈を、お前は最初から飛び越えているように見える。……その強さ、一体何を糧にしている?」
夜嵐もまた、トレードマークの熱さを押し殺し、連を凝視する。
夜嵐「自分は……あなたの力が恐ろしいっす。熱いとか寒いとか、そういう次元じゃない。あんな無機質な、命を感じさせないほどの『完璧』、人間が到達できる場所じゃないっす……!!」
連は手の中のレーザーレイズライザーを弄び、視線すら上げずに鼻で笑った。
連「強さの正体? ……そんなものはない。俺とお前たちの違いは、この世界を『現実』と捉えているか、『攻略すべきゲーム』と捉えているかの差だ」
轟「ゲーム……だと?」
轟が眉をひそめる。
連「お前たちが理想や葛藤に足をとられている間、俺はただ最適解を選び続けているだけだ。……ボウヤたち。俺と同じ場所に立ちたければ、まずその人間らしい感情を捨ててこい」
連の冷徹な宣告に、二人は言葉を失った。そこにあるのは傲慢ではなく、絶対的な「断絶」だった。
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続いて始まった2次試験は、大規模災害を想定した「救助演習」だった。プロの要救助者役「HUC(ヘルプ・アス・カンパニー)」が配置され、受験生たちの精神面や迅速さが試される。
だが、連の救助スタイルは、HUCにとっても「未知の恐怖」だった。
HUCモブ1「助けて……足が、瓦礫に挟まって……!」
演技で泣き叫ぶHUCの男の前に、連が音もなく降り立つ。
連「……ターゲット、損傷部位確認。出血多量まで残り3分。……リボルブオン」
連は感情を一切排除した瞳で、瞬時に状況をスキャンした。
「痛くないように助けて――」と言う間もなく、連は**『レーザーブースト』**の精密な斥力(エネルギー)を使い、瓦礫を1ミリの狂いもなく浮かかせた。
連「立て。止血はライザーの熱線で済ませた。左30メートル地点に救護班がいる。……次だ」
連は、怯える要救助者を「モノ」のように扱い、最短経路で安全圏へと送り届ける。
泣いている子供には、慰めの言葉をかける代わりに、脳に直接働きかける鎮静効果のある低周波(レーザーの副産物)を微弱に放ち、強制的に落ち着かせた。
HUC男「おい、君……! 状況は完璧に改善されたが、少しは『大丈夫だよ』とか声をかけたらどうだ!」
耐えかねたHUCのリーダー格が連に詰め寄る。しかし、連は冷たく言い放った。
連「言葉で安心させるより、1秒早く物理的に救う。それが最適解だ。……アンタたちは『助けてほしい』のか、それとも『お喋り』がしたいのか、どっちだ?」
その透き通った赤い瞳に見据えられ、HUCの男は蛇に睨まれた蛙のように硬直した。
HUC男「……君、本当に人間か? まるで、心のない精密機械(アンドロイド)じゃないか……」
連「……心など、攻略の邪魔になるだけだ」
連はそう言い残し、まだ瓦礫の下にいる「NPC(救助対象)」を求めて、再び極光の速度で戦場を駆け抜けた。
全受験生の中で最高得点を叩き出しながらも、採点表の「精神的配慮」の欄には、試験官たちによって戦慄と共に「判定不能」の文字が刻まれていた。
ナルトの二次創作で見たい尾獣の能力は?
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炎系
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