死穢八斎會の本拠地は、プロヒーローたちの突入によって阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。地下深く、理をねじ曲げた戦いが続く中、暁連は一人、戦場から一段高い崩落した瓦礫の上に腰掛けていた。
ツムリ「連様。緑谷出久と壊理(エリ)様の接触を確認。因果の逆転が始まっております」
傍らに立つツムリが、ホログラムで戦況を映し出す。
連「……フン、100%の『ワン・フォー・オール』か。エリの暴走する個性を、自らの破壊を再生し続けることで相殺する……。泥臭いが、この世界の人間らしい悪あがきだ」
連は、光り輝く緑谷がオーバーホール(治崎)を圧倒する様子を、映画でも観るかのような退屈そうな瞳で見守っていた。自分が出るまでもない。そう思われた、その時だった。
ベロバ「……あはは! 詰み(チェックメイト)ね、解体屋さん。最後にこれ、試してみない?」
戦場に響く、場違いに明るいベロバの声。
追い詰められた治崎の前に、ベロバが投げ込んだのは「古代の種」――。
オーバーホール「……こんな、得体の知れないものに……ッ!! だが、穢れを払うためなら、私は……!」
治崎がその種を自身の傷口に叩き込んだ瞬間、絶叫が響き渡った。
分解と修復の個性が、ジャマトの浸食能力と異常な結合(フュージョン)を起こす。
肉体は不気味な蔦に覆われ、四肢は鋭い鎌と化した岩石と融合。背中からは、周囲の物質を「腐敗させながら解体する」触手が無数に伸びる。
**『ジャマト・オーバーホール』**。
ジャマトオーバーホール「ギ……ガァァァァァッ!!」
咆哮一閃。100%の力を振るう緑谷の拳が、その異形の皮膚に触れた瞬間、逆に緑谷の腕が「腐食」し始めた。エリの巻き戻しすら追いつかない速度の崩壊。
緑谷「くっ……!? 何だ、この力……巻き戻しが、相殺される……!?」
絶望の表情を浮かべる緑谷。物理攻撃も、巻き戻しも、全てを無効化し取り込んでいく怪物の前に、ヒーローたちは為すすべを失った。
連「……やれやれ。これ以上は、観客(ベロバ)の思い通りになりすぎるな」
連がゆっくりと立ち上がる。その瞬間、戦場の重圧が全て書き換えられた。
黄金の粒子が舞い、連は一歩、空中へと踏み出す。
連「緑谷、下がっていろ。……NPCのお前に、この『バグ』の処理は荷が重い」
連は腰のライザーにブーストMkIIを装填した。
**『LASER BOOST!』『GET READY FIGHT!』**
極光の閃光と共に、レーザーブーストフォームへと変身した連が、絶望に沈む戦場の中央へと降り立つ。
ジャマトオーバーホール「ガァァァッ!!」
ジャマト・オーバーホールが、物質を腐食させる触手を一斉に放つ。しかし、連はその場を動かず、右手のライザーを軽く一振りした。
放たれたレーザーの障壁が、触手という「解体」を、次元の断層で「遮断」する。
連「アンタの理想は、解体してやり直すことだったな。……なら、俺が教えてやる」
連は不敵に笑い、ライザーの銃口を怪物の眉間へと突きつけた。
連「……神が創り直す世界には、アンタのような汚物は必要ない。……これが、真の『創世』だ」
ジャマトオーバーホール「ギ……ガ……アァ……!」
恐怖を本能で感じ取った怪物を前に、連の瞳が冷たく輝く。
ここからが、暁連による真の「ハイライト」――バグの消去という名の、神の執行が始まる。
---
絶望的な変貌を遂げたジャマト・オーバーホールの前。緑谷出久が為す術なく膝をつく中、暁連は極光を纏い、静かに、だが絶対的な存在感を放ちながらその場に降り立った。
#### 1. 一撃粉砕:神の執行
ジャマトオーバーホール「ギ……ガァァァァァッ!!」
ジャマト・オーバーホールが、全身の触手を連に向けて一斉に解き放つ。腐食と解体、そしてジャマトの再生能力が融合した、文字通り「触れたものを無に帰す」攻撃。
しかし、連は動じない。右手のレーザーレイズライザーを、ジャマト・オーバーホールの眉間へと、迷いなく突きつける。
連「……アンタの『分解』も、『修復』も、そしてそのお粗末な『再生』も、俺の『創世』の前では無力だ。存在そのものを、この世界から『消去(デリート)』してやる」
連がライザーのトリガーを引くと同時に、ブーストMkIIの推進力が逆噴射され、一点に収束する。
放たれたのは、光の奔流ではない。それは、次元そのものを引き裂き、存在の概念を書き換える「無の極光」。
**『LASER BOOST VICTORY!』**
ズドォォォォォォォン!!
ジャマト・オーバーホールは、断末魔を上げる暇すら与えられなかった。
連の放った極光は、怪物の肉体を細胞一つ残さず蒸発させ、その存在の痕跡すら消し去った。まるで、最初からそこに何も存在しなかったかのように。
そして、極光はそれだけでは終わらない。
連の意識が、崩壊した地下施設へと向けられる。
連「……汚いな。穢れたものは、全て『浄化』する」
極光の残滓が、地下空間全体を包み込む。
轟音と共に、地下施設は隆起し、瓦礫は瞬時に再結合。ヒビ割れた地面は滑らかなアスファルトへと姿を変え、崩落した壁は真新しいビルへと「再構築」されていく。
緑谷やプロヒーローたちが呆然と見上げる中、そこにはまるで何事もなかったかのような、真新しい街並みが広がっていた。
プロヒーロー2「……な……何が、起きたんだ……!?」
プロヒーロー1「地下が……街に……? まるで、時間が巻き戻ったような……いや、違う、造り変えられた……!?」
プロヒーローたちが理解不能な現象に戦慄する中、連は静かに変身を解除した。
---
「……あ、あの……」
崩壊と創造の光景に、恐怖で身をすくませていたエリが、小さく声を上げた。
連はエリの元へと歩み寄る。彼女の瞳には、かつて自分に向けられたのと同じ、「世界を歪める力」への怯えが宿っていた。
連はエリの小さな手をそっと取り、自分の掌の上に置いた。
「……恐れるな。お前の力は『バグ』ではない。ただ、プログラムが暴走しているだけだ」
連は、レーザーレイズライザーをエリの額にそっと当てる。
「俺の『創世』の力で、その暴走する『巻き戻し』を、『制御可能なプログラム』へと書き換えてやる」
ライザーから微弱な光が放たれ、エリの全身を包み込む。
一瞬だけ顔を歪めたエリだが、すぐにその瞳から恐怖の色が消え、穏やかな表情に変わる。
「……これで、お前の力はもう暴走しない。使うも使わないも、お前次第だ」
エリは、自分の手のひらを見つめ、そして連を見上げた。
「……ありがとう……お兄ちゃん……」
初めて向けられた、心の底からの感謝の言葉。
連は感情を露わにしないまま、エリの頭を軽く撫でた。
連「……お前は、もう俺の『創世』の邪魔をする者ではない。……ならば、この世界の人間として、自由に生きろ」
---
ベロバ「あはっ! あーあ、つまんない結末。やっぱりギーツはヒーローごっこが大好きなのね!」
頭上から、憎たらしいベロバの声が響いた。
ベロバ「せっかくのジャマト・オーバーホールを、あんなにあっさり殺しちゃうなんて。でも、悔しいけどやっぱり最高だわ! あの、何もかも作り変えちゃう『創世』の力、本当に美しい!」
ベロバは連にウインクを飛ばし、空中から消えかける。
ベロバ「……でも、まだまだよ? この程度の不幸で満足するなんて、冗憬のギーツらしくないわ。もっともっと、あなたが苦しむような、最高のゲームを用意してあげるから、楽しみにしておいてね♡♪」
連「……フン。精々、期待を裏切らないことだな」
連はベロバの消えかけた残像に、不敵な笑みを投げかけた。
彼の背後では、プロヒーローたちが、再構築された街で呆然と立ち尽くしていた。
神の介入によって、世界は再び「平穏」を取り戻した。
だが、連の瞳は、ベロバがもたらすであろう「次の災厄」――そして、その先にある真の『創世』へと向かっていた。
---
ナルトの二次創作で見たい尾獣の能力は?
-
炎系
-
雷系