USJの広場には、炭化し、再生の術を失った脳無が物言わぬ肉塊となって転がっていた。
駆けつけた緑谷出久、轟焦凍、切島鋭児郎の三人は、その光景を前にして動くことができない。自分たちが束になっても勝機が見えなかった怪物を、連はただの一撃で「処理」してしまったのだから。
死柄木「……あ、あ……あぁ……ッ!!」
死柄木弔は、自身の顔を覆う「手」を激しく掻きむしった。
計算が狂った。オールマイトを殺すための最高傑作が、名もなき「プレイヤー」によってゴミのように壊された。
死柄木「黒霧……あいつは何だ? ヒーローじゃない。あいつは……あいつは、このゲームのバランスを壊す『チートキャラ(ラスボス)』だ……!!」
死柄木の濁った瞳に、連の姿が焼き付く。憎しみを超えた、ある種の色濃い執着。
死柄木「決めたよ。次はオールマイトじゃない。暁連……お前を殺して、その理想とやらを全部腐らせてやる……!!」
黒霧のワープに吸い込まれながら、死柄木は最後まで連を凝視し続けた。連はその視線を、ゴミを見るような冷徹さで受け流す。
連「……負け犬の捨て台詞か。次があるなら、もう少し難易度を上げろ」
オールマイト「もう大丈夫だ! 私が――」
爆音と共に扉を突き破り、平和の象徴・オールマイトが乱入した。だが、彼が目にしたのは、血を流し倒れる相澤を守るように立ち、悠然と銃口の煙を吹く連の姿だった。
連「……来たか。遅かったな、NO.1」
オールマイト「暁少年……。これは、君が……?」
オールマイトは、周辺の破壊痕と脳無の残骸を見て絶句した。自分が「PLUS ULTRA」で挑むはずだった敵を、この少年は既に終わらせている。
その圧倒的な力――そして何より、ヴィランを倒した喜びではなく、「退屈」を湛えた連の瞳に、オールマイトは言いようのない不安を覚えた。
オールマイト「……君は、一体何者なんだ?」
連「暁連だ。それ以上でも、以下でもない」
連は変身を解除し、歩き出す。その足取りには、勝利の余韻すら存在しなかった。
一週間後。世間がUSJ事件の衝撃に揺れる中、雄英体育祭の前夜がやってきた。
香山のマンションでは、連が明日に備え、**コマンドジェット**の出力調整を行っていた。
香山「連……明日、本当にやるつもり?」
後ろから、珍しく不安げな表情の香山が声をかける。彼女はパジャマ代わりのシャツを羽織っただけの姿で、連の膝の上に頭を乗せた。
連「何をだ」
香山「あんたの『創世』。最近、あんたの周りで時間が止まったり、物の形が変わったりしてるわ。……体育祭なんて世界中が注目する場所でそんな力を見せたら、もう普通の生活には戻れないわよ?」
香山は連の手を取り、自分の頬に寄せた。
香山「お姉さん、怖いのよ。あんたが遠くへ行っちゃいそうで。……学校での立場なんてどうでもいい。ただ、ここに帰ってきてくれる『連』がいなくなるのが」
連は作業の手を止め、香山の潤んだ瞳を見つめた。
そして、彼女の頭を乱暴に、だが優しく引き寄せ、その唇を塞いだ。
連「……安心しろ。この世界がどう変わろうと、俺の隣に座る権利があるのはアンタだけだ」
香山「……連……っ」
香山は連の首にしがみつき、熱い吐息を漏らす。
「なら、明日は最高の『ゲーム』を見せなさい。……勝って帰ってきたら、今夜以上の『ご褒美』、たっぷりあげるから」
連「……言われなくても、ハイライトにしてやる」
窓の外では、体育祭を控えたスタジアムが月明かりに照らされていた。
暁連にとっての体育祭。それは、彼が「神」としての権能をこの世界に示し、物語の理を根本から書き換え始める、序曲に過ぎなかった。
体育祭当日。雄英のグラウンドには、日本中から集まった観衆と、世界中のヒーローたち、そしてメディアの熱気が渦巻いていた。
プレゼント・マイク「さあ、第一種目! 『障害物競走』のスタートだ!」
プレゼント・マイクの絶叫が響き渡る中、連はスタートラインで静かにデザイアドライバーを腰に巻いた。
**『BOOST!』『READY FIGHT!』**
連「……ハイライトの時間だ」
スタートの号砲と共に、連の背中のマフラーから真紅の火炎が噴射される。
ブーストの爆発的な加速は、彼を瞬時に他の生徒たちから引き離した。一瞬で群衆を置き去りにし、「最初の障害物」であるロボット群へと突進する。
モブ2「な、なんだあのスピードは!?」
モブ1「入試の0ポイントロボを倒した暁だ!」
連はブーストの推進力で巨大なロボットの頭上を軽々と飛び越え、さらに先の「The フォール」をジェット噴射で横断。地雷原すらも一瞬の加速で駆け抜けていく。
まるで「ゲーム」のクリア条件を最短経路でなぞるかのように、無駄な動きは一切ない。
そして、ゴールが見えた時――連はピタリと足を止めた。
連「……つまらないな。もう終わりか」
連はゴールラインの手前で腕を組み、後続の生徒たちが必死に走ってくるのを、退屈そうに待っていた。轟や爆豪がようやく視界に入ってきたところで、彼は軽い足取りでゴールをくぐった。
プレゼント・マイク「1位、暁連!!」
その圧倒的な余裕は、観衆を熱狂させ、ライバルたちには深い絶望を与えた。
オールマイト「さて、次は騎馬戦だ! 暁少年、君は一人で騎馬になるか?」
オールマイトの問いに、連は即答した。
連「……どうでもいい。適当に組む」
連は視線を軽く巡らせ、近くにいた口田と障子、それから葉隠という、地味だが安定した個性を持つ生徒たちを指差した。
連「お前たちでいい。俺は天辺に立つ」
チームを組んだのは、連の圧倒的な実力に驚きながらも、どこか諦め顔の三人。連は彼らをまるで足場のように扱い、最上段に君臨。
騎馬戦が始まると、連のチームは他の騎馬からターゲットにされることもなく、かといって積極的に攻撃を仕掛けることもなく、ただ悠然とフィールドを移動する。
連の頭上には、まるで守護神のように**コマンドジェット**が展開され、彼に近づくチームはジェット噴射の風圧と、連から放たれる牽制のマグナム弾によって寄せ付けられなかった。
結果は、連の圧倒的な実力と、周囲が攻撃を躊躇するほどの存在感によって、危なげなく突破。連は「面倒なだけだったな」と呟き、次のトーナメントへと駒を進めた。
プレゼント・マイク「さあ、決勝トーナメント! 第〇試合! 暁連vs轟焦凍!」
プレゼント・マイクのコールがスタジアムを揺らす。
轟は、前の試合で緑谷に自身の過去と向き合わされ、その心に炎を燃やし始めたばかりだった。
轟「……暁。お前のその力、何なんだ。俺はもう、誰にも縛られねぇ」
轟は左側の炎を燃やし、右側の氷結でフィールドを凍らせた。
連「面白い。ならば、その『決意』とやらを叩き潰してやろう」
連は**マグナム**と**コマンドジェット**を装填した。
**『MAGNUM!』『COMMAND ON!』『READY FIGHT!』**
プレゼント・マイク「スタート!」
轟が両手から巨大な氷塊を放つ。連はコマンドジェットの飛行能力で氷塊を飛び越え、空中からマグナムシューター40Xを構えた。
連「氷結も炎も、動きが読める」
バァン! バァン! バァン!
連射されるマグナム弾は、轟の「氷壁」の弱点を正確に撃ち抜く。まるでプログラムされたかのように、轟の防御が崩れていく。
轟「くそ……!」
轟は地面を凍らせ、その反動で一気に距離を詰める。左手の炎で連を焼き尽くそうとするが――
連「炎は熱いな。だが、俺は炎の熱量すら制御できる」
連はコマンドツインバックルの剣を抜き放ち、炎の刃を生成する。その刃は轟の炎を切り裂き、さらに彼の左肩を掠めた。
轟「ぐっ……!?」
連「終わりだ。轟焦凍。お前の『個性』は、ただの両親の模倣に過ぎない。俺の『理想』とは、次元が違う」
連は、マグナムシューターの銃口を轟の右腕に正確に突きつけ、引き金を引いた。
轟「……ッ、やめろ!」
発射された弾丸は、轟の右腕を凍らせていた氷結を一点集中で粉砕。同時に、連はコマンドツインバックルの剣を轟の左腕の炎に叩き込み、その力を一瞬だけ「無力化」した。
れ「右も左も封じられた今、お前はただの凡人だ」
完璧な戦略。完璧な執行。轟は、両腕の力を封じられ、その場に膝をついた。
轟「……ちくしょう……俺は……」
轟の顔には、絶望と屈辱が深く刻み込まれていた。
プレゼント・マイク「勝者、暁連!!」
連は勝利を告げるマイクの声を聞き流し、轟を見下ろした。
連「ゲームオーバーだ。……次こそ、もっと熱いものを見せてみろ」
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ナルトの二次創作で見たい尾獣の能力は?
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