合宿の夜。重苦しい湿気を孕んだ山の空気を切り裂くように、連は一人、崖の上で「レーザーレイズライザー」の出力調整を行っていた。
連「……何の用だ。ボウズ」
振り返らずとも、背後に潜む気配で分かった。昼間に出会った少年、洸汰だ。
洸汰「……邪魔だ。ここは僕の場所なんだ、出てけよ! どいつもこいつもヒーロー気取りで、個性の見せびらかしかよ!」
洸汰の刺々しい言葉を、連は鼻で笑う。
連「見せびらかす? 違うな。これは、この理不尽な世界を俺の意のままに『修正』するためのツールだ。……だが、アンタの言う通り、ガキに付き合っている暇はない」
そこへ、騒がしい足音と共に緑谷出久が駆け寄ってくる。
デク「暁くん! 洸汰くん! ……あ、ごめん、邪魔しちゃったかな?」
連「いいタイミングだ、緑谷。この面倒なガキはアンタに預ける。俺は別の場所で『特訓』を続ける」
連は冷たく言い放ち、洸汰を緑谷の方へ軽く押しやった。ヒーローとしての教育に熱心な緑谷なら、この少年の歪んだ心を「説得」という退屈な手段で癒そうとするだろう。連はそう判断し、その場を離れようとした――。
その時、山の静寂が、暴力的な質量を伴った足音によって打ち砕かれた。
?「……あァ? お前らか、こんなところに隠れてるのは。……血が見てぇなぁ、俺はァ!!」
岩陰から姿を現したのは、筋肉を増幅させ、醜悪な肉の鎧を纏った男――マスキュラー。
その殺気は、これまで出会ったどのヴィランよりも単純で、凶暴だった。
デク「暁くん、洸汰くんを後ろに! ……こいつは僕がやる!」
緑谷がワン・フォー・オールを発動させ、身構える。
連「……待て、緑谷。アンタがどこまでやれるか、俺が『テスト』してやる」
連は腰のドライバーにマグナムバックルを装填した。
連「サポートだけだ。……致命傷は避けろよ。俺の弾丸が、アンタの動きを『誘導』してやる」
『MAGNUM!』『READY FIGHT!』
マスキュラー「ハハァッ! チョロチョロと動くんじゃねぇよォ!」
マスキュラーが筋肉を爆発させ、緑谷に突進する。緑谷は必死に躱すが、その巨躯から放たれる連撃に防戦一方となる。
連「……動きが遅いな、筋肉ダルマ」
連はマグナムシューター40Xを構え、一切の迷いなく引き金を引いた。
バァン! バァン! バァン!
弾丸はマスキュラーの顔面ではなく、彼の「筋肉の接合部」――動きの起点となるわずかな隙間に正確に突き刺さる。
マスキュラー「ぐっ……!? 何だ、この弾き……!!」
マスキュラーの攻撃の軌道が、弾丸の衝撃でわずかにズレる。
連「今だ、緑谷! 右45度、肉の薄いところを叩け」
連の声は、戦場を俯瞰する「神」の指示のように冷徹だった。
緑谷はその指示に無意識に従い、全力のスマッシュをマスキュラーの脇腹に叩き込む。
マスキュラー「ぐはぁっ……!!」
連「……まだだ。次は足の腱。……そこだ」
連の放つマグナム弾は、もはや攻撃ではなく、緑谷を導く「マーカー」となっていた。マスキュラーが緑谷を捕らえようとする指先を撃ち抜き、逃げ道を塞ぐ。
マスキュラー「テメェ……さっきからチマチマと……!! まずはお前から殺してやるッ!!」
苛立ったマスキュラーが標的を連に変え、地を蹴る。
連「……俺に触れる権利があるとでも?」
連はリボルブオンで作動させた脚部の装甲を使い、重力を無視したバックステップで距離を保つ。そして、空中からマスキュラーの「眼球」の数ミリ横をかすめる威嚇射撃。
連「ボウズ(洸汰)、よく見ておけ。これが、力だけを信奉した NPC(モブ)の末路だ」
連の精密な「誘導」により、マスキュラーの筋肉装甲には無数の穴が開き、スタミナが削り取られていく。そして、連の弾丸がマスキュラーの動きを完全に固定したその瞬間。
連「緑谷。……ハイライトを譲ってやる。最大出力で終わらせろ」
デク「……ありがとう、暁くん!! 100パーセント……デトロイト・スマッシュ!!」
緑谷の拳が、連によって削り取られたマスキュラーの胸元へ直撃する。
怪物は断末魔を上げ、山の斜面を粉砕しながら吹き飛んでいった。
デク「……はぁ、はぁ……勝った……」
ボロボロになりながら膝をつく緑谷。それを見下ろしながら、連は変身を解除した。
連「……及第点だ、緑谷。アンタの執念は、少しだけ俺を退屈させなかった」
連は、恐怖と驚きで座り込む洸汰に一瞥をくれる。
連「……理解したか、ボウズ。これが、世界を書き換えるための『力』の使い方だ」
連はそう言い残し、通信機を起動した。
連「ツムリ、戦利品(マスキュラー)の回収は任せる。……それと、香山さんに伝えろ。山火事が起きる前に、俺が全て『鎮火』してやるとな」
闇夜の山岳地帯。連の瞳は、さらなる獲物を求めて、冷たく燃えていた。
ナルトの二次創作で見たい尾獣の能力は?
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