東雲家次女の日常   作:白雪琉衣

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一番星の「目隠し」期間

確信犯的な笑み:東雲絵名の場合

リビングで星名に話しかけようとすると、星名は「あ、うぅ……」と顔を伏せ、キッチンへ逃げてしまいます。

「あら、星名? 今日も私と目を合わせてくれないのね」

絵名はわざと星名の視線の先に回り込み、覗き込むようにニヤニヤと笑います。

「そんなに照れなくてもいいのに。星名の顔、写真に撮っておけばよかったわ」

【結果】

星名は「お、お姉ちゃん……っ!」と叫びながら、顔を両手で覆って自室に逃げ帰りました。絵名はその後、上機嫌で新作の自撮りをアップしました。

 

太陽の心配:天馬咲希の場合

「星名ちゃーん! おっはよー!」と駆け寄る咲希。

しかし星名は、咲希の顔が見えた瞬間に「ひゃぅっ!」と奇声を上げ、近くの掲示板の裏に隠れてしまいました。

「ええっ!? 星名ちゃん、もしかして私、何か変なことしちゃった……? 嫌いになっちゃった……?」

本気でシュンとする咲希を見て、星名は慌てて掲示板の端から指先だけを出して否定します。

「……ち、違うの。……ただ、咲希ちゃんを見ると、あの……お顔が、熱くなっちゃって……」

【結果】

理由を知った咲希は、「なーんだ、可愛すぎっ!」と叫んで無理やり掲示板の裏に突撃。第2のハグ&キスが発生し、星名の「目隠し期間」はさらに1週間延びました。

 

勘違いと戸惑い:青柳冬弥の場合

廊下ですれ違う際、星名が露骨に視線を逸らして壁際を歩くのを見て、冬弥は真剣な顔で立ち止まりました。

(……星名に、何か失礼なことをしただろうか。あの時の挨拶の仕方が悪かったのか……?)

「星名。何か悩みがあるなら聞こう。俺に非があるなら、率直に言ってほしい」

真っ直ぐすぎる瞳で詰め寄られ、星名は逃げ場を失います。「……ふ、冬弥くん、顔が近いです……っ、ごめんなさい……!」

【結果】

結局、彰人が「……ああ、それ、単にアイツが照れてるだけだ。気にするな」と割って入り、ようやく冬弥は納得しました。しかし、星名はその後しばらく冬弥を見るだけで赤くなるようになりました。

 

魔法使いの観察:神代類の場合

「おや、星名くん。今日は一段と、逃げ足が速いようだね」

類は逃げる星名を追いかけず、少し離れた場所から楽しそうに観察します。

「羞恥心というエネルギーが、君の表現にどんな色彩を加えるのか……興味深いよ。でも、あまり壁と同化しすぎると、本当に透明人間になってしまうよ?」

【結果】

類は星名の「逃走ルート」を予測して、その先にさりげなく星名の好きそうな「風景画の画材」や「レシピ本」を置いておくという、高度な餌付け(?)を開始しました。

 

心配が止まらない:宵崎奏の場合

星名が持ってきてくれるスープを置く時、一度も目が合わず、手も震えていることに気づいた奏。

「……星名さん、体調が悪いの? ……顔が、すごく赤い……」

奏が心配して星名の額に手を伸ばすと、星名は「う、わぁぁぁ!」と叫んで後退りしました。

【結果】

「……嫌われたわけじゃ、ないんだよね?」と寂しそうにする奏を見て、星名は必死に首を横に振りました。その後、星名は奏を安心させるために、「大好きです」というメモを添えるようになりました。

 

太陽のような困惑:花里みのりの場合

「星名ちゃーん! おはよ……って、えええええ!?」

みのりが手を振って近づこうとすると、星名は「ひゃぅっ!」と可愛らしい悲鳴を上げて、近くの電柱の陰にシュバッ!と隠れてしまいました。

「星名ちゃん!? 私、何か失礼なことしちゃった!? 嫌われちゃったのぉー!?」

みのりが半泣きで電柱の周りをグルグル回ると、星名も反対側にグルグル逃げ回ります。

「……ち、違うの。……みのりちゃんを見ると、心臓が……お顔が、熱くなっちゃって……っ」

【結果】

理由を知ったみのりは「な、なんだぁ……よかったぁ……。でも星名ちゃん、今のすっごく可愛かったよ!」とさらに追い打ちをかけ、星名の「電柱生活」はしばらく続くことになりました。

 

クールな分析と動揺:日野森志歩の場合

「……ねえ、星名。譜面の確認なんだけど」

志歩が声をかけると、星名は譜面で顔を隠し、わずかな隙間から志歩の「靴」だけを見て小刻みに震えています。

「……何、私の靴に何か付いてる? ……それとも、私の顔、そんなに見るの嫌?」

志歩が少しムスッとした顔をすると、星名は慌てて「ち、違うの! ……あの時の感触を思い出して、……直視できないだけなのっ!」と叫びました。

【結果】

今度は志歩の方が顔を真っ赤にして黙り込んでしまいました。結局、その日の練習は二人ともお互いの足元だけを見て演奏するという、奇妙な時間になりました。

 

ステージ裏の逃走劇:草薙寧々の場合

「……あ、星名。……これ、この前の……」

寧々が近づくと、星名は「あ、う……うぅ……っ!」と声を漏らし、衣装ラックの中にダイブして、ドレスの影に隠れてしまいました。

「……な、何してるのよ。……そんなところに隠れても、足が見えてるけど」

寧々が苦笑しながらドレスをめくろうとすると、中から「見ないでぇ……っ。あの時のこと思い出して……爆発しちゃうから……っ」という消え入りそうな声が聞こえてきました。

【結果】

「……バカ。……私だって、思い出して……恥ずかしいんだから……」と寧々も小声で呟き、衣装ラックの横に座り込んでしまいました。結局、衣装越しに会話する二人を、類が微笑ましく見守っていました。

 

似た者同士のパニック:小豆沢こはねの場合

「あ、星名! あのね、この前の……」

こはねが嬉しそうに駆け寄ると、星名は「ふぇっ!?」と変な声を出し、持っていたスケッチブックで顔を完全に隠してしまいました。

「星名!? 私、何か怒らせちゃうようなことしたかなっ?」

「……ち、違うの。こはねに……あの、指先に触れられた時のこと、思い出すと……顔から火が出そうで……っ」

【結果】

理由を聞いたこはねも「わ、私も……思い出すと、あわわわっ!」と一緒になってパニックに。結局、二人はスケッチブック越しに、お互いの顔を見ないまま「あの時はありがとう」と言い合うという、とても微笑ましくも奇妙な光景が出来上がりました。

 

楽しくてたまらない:白石杏の場合

「おーい、星名! 今日も可愛いねっ!」

杏が明るく声をかけると、星名は「う、うぅ……っ」と声を漏らし、近くの自動販売機の陰にシュバッ!と隠れてしまいました。

「あはは! 星名、まだ照れてるの? そんなに私のキス、効いちゃった?」

杏がわざと意地悪く、自販機の反対側から顔を出すと、星名は「ひゃっ!」とまた反対側へ。

「……杏ちゃん、意地悪。……でも、杏ちゃんの顔、見ると……心臓がいっぱいになっちゃうの……っ」

【結果】

「何それ、可愛すぎ!」と杏の「お世話焼き魂」に火がついてしまいました。星名の「自販機隠れ」は、杏に捕まって抱きしめられるまで終わることはありませんでした。

 

弾ける優しさ:鳳えむの場合

「星名ちゃーん! わんだほーいっ!」

えむが突撃してくると、星名は「……っ、えむちゃん……! ま、まだ無理ですっ!」と、両手で顔を覆って指の間からわずかにえむを見ます。

「ええーっ!? 寂しいよぉー! 星名ちゃんのポカポカお顔、見たいなー!」

えむが星名の周りをぐるぐる回ってダンスを始めると、星名は指の間から見えるえむの笑顔に、少しずつ緊張が解けていきました。

【結果】

「……えむちゃんの笑顔、……やっぱり、元気になれるね」と星名がようやく少しだけ指を広げると、えむはすかさず「えへへ、わんだほーいハグ!」と追撃。星名の「照れ期間」は、さらに更新されることになりました。

 

楽しくて、いじらしい:暁山瑞希の場合

「星名ちゃーん! 今日の私服もエモ……あ、逃げた!」

瑞希が声をかけると、星名は瑞希の姿を見た瞬間に「あ、う……ぅ……っ!」とパニックになり、近くにあるカーテンの中に潜り込んでしまいました。

「あはは、星名ちゃん! 足が見えてるよ? そんなにボクにキスされたのが効いちゃったかなー?」

瑞希がカーテンをわざとゆさゆさ揺らすと、中から「瑞希ちゃん、意地悪……っ。でも、瑞希ちゃんの顔……見ると、頭の中がいっぱいになっちゃうの……っ」という声が。

【結果】

「何それ、可愛すぎ……! もう、ボクの方が照れちゃうじゃん!」

瑞希はたまらずカーテン越しに星名をぎゅっと抱きしめました。星名の「カーテン生活」は、瑞希の新作の服で釣られるまで続きました。

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