生まれ変わり……輪廻転生ともいえる摩訶不思議な現象を今私は全身で感じていた。私は確かに二本脚で立つ人間であり、手に仕事をつけて関東地方で暮らす一端のサラリーマンとして暮らしていたはずである。
確かあの日、いつものように通勤途中ホームで仕事場へ向かう列車を待っていたときであった。貧血か何かわからないがふと立ち眩みがしたかと思えば前かがみに倒れてしまった。眼の前には左右に伸びる二本のレール、右側をみれば通過予定であった特急列車が盛大に警笛を鳴らし運転手の驚いた顔が見えるほどまで接近していた。
(あっ死んだ)
軽いように思われるが実際そう思うしか他なく、列車に気づいた同時に意識を無くした。恐らく言葉にはできないほど悲惨な光景となっていたはずである。
私の意識はしばらく真っ白い空間を浮遊しているような感覚に陥ったの後、急激な落下感を感じ、意識を取り戻す。すると眼の前に広がるのは青空と緑色見渡す限りの大平原に地平線が見え辺りには木柵でぐるりと囲っている。どこかの平野へと降り立ったのであろうか。
(これは……いわゆる異世界転生ってやつ!?……にしては背が低いような……)
『どうしたの?お腹すいた?乳飲む?』
白い毛色をした馬が、私の顔を舐めってきた。……顔?
……いやまだ確定したわけじゃない。悪い予想が当たっていないことを祈っていたが人間らしきおじさんと一緒に白っぽい馬に連れられて比較的大きな建物まで連れられると白髪混じりの頭に帽子を被った人物が私と馬の到着を待っていた。
作業着のおじさんに連れられてやってきたのは馬房。そこには名前らしきものと父親らしき名前があった。
【ポイントフラッグ 父メジロマックイーン】
【ポイントフラッグ2008 父ステイゴールド】
……え?マジ?馬に転生したの?しかも父親の名前からして乗馬や農耕馬じゃなくいわゆるサラブレッドと呼ばれる種類の馬へと転生してしまった。……まじかぁ(二回目)
前世で一体どんな悪行をしたら馬に転生することになるのだろう。もしも神様がいるのであれば一発ぶん殴りたい気持ちを抑えられない。
……だけどなってしまったものは仕方ないとして、どうして競走馬に転生してしまったかはもう考えないようにしよう。今生の生を全うしてせめてもの神様の抵抗として大往生してやる。絶対にだ。
というかステイゴールドにポイントフラッグ?どっかで聞いたことがあると思ったらゴールドシップの父馬と母馬じゃないか。となれば……私はゴールドシップ(仮)に転生したのか。
「よーしよし、母仔ともに健康そうだな。将来の夢は大きく牝馬三冠!なんてな!」
白髪混じりの親父がガハハと笑うがその言葉は聞き捨てならなかった。えっ私の大事な大事な息子は?又を覗き込むとホントに息子の後は綺麗さっぱりなくなっていた。道理でなんか股間の辺りの違和感がないと思ってたら牡馬じゃなくて牝馬!?……マジかぁ(三回目)
ジャブはこんな感じです。短くて申し訳ない