アニポケ転生者物語 作:投稿者
次の島、ポンカン島。ここはガラス細工やクリスタル工芸で有名な島だ。
だが、俺たちが地元の漁師から聞いた噂は、もっと興味深いものだった。
「島の奥にある洞窟に、クリスタルでできたイワークがいるらしい」
「クリスタルのイワーク?そんなの聞いたことないぜ!色違いってことか?」
サトシが興奮する。
「いや、色違いとも違うみたいだ。全身がガラスのように透き通っていて、水に強いらしい」
ケンジが手帳にメモを取りながら言う。「これはレアだ!絶対にスケッチしなきゃ!」
俺たちは噂の洞窟へ向かった。
中は迷路のように入り組んでおり、湿気が多い。通常のイワークなら嫌がりそうな環境だ。
「ポリゴン2、特殊なエネルギー反応を探せ」
『了解。……奥の方から、通常とは異なる硬質の生体反応を検知。岩石成分ではなく、高純度の結晶体の反応です』
洞窟の最深部には、美しい地底湖が広がっていた。天井の隙間から差し込む光が、水面を青く照らしている。
その水面から、光り輝く巨大な影が姿を現した。
「グオオオオッ!!」
透き通るような美しい体を持つ、クリスタルのイワークだ。
全身が水晶のように輝き、水面にその姿を映し出している。その神々しさに、俺たちは言葉を失った。
「綺麗だわ……!」
カスミがうっとりする。
「よーし、ゲットだぜ!行け、ゼニガメ!水鉄砲!」
サトシは早速バトルを仕掛けた。岩タイプなら水は4倍弱点だ。
だが、ゼニガメの水鉄砲は、イワークの体に当たった瞬間、光となって拡散してしまった。
「なっ、効かない!?」
「(通常のイワークならあり得ない……。特性か?)」
『解析完了。対象の体表は特殊な結晶構造で覆われています。水を弾き、無効化する特性『クリスタルボディ』の可能性があります』
「なるほど。水に強いイワークか。面白い!」
俺は前に出た。
「サトシ、ここは俺に任せてくれ。どうしても捕まえたい」
「わかった!ミナトなら捕まえられるさ!」
俺はモンスターボールを構えた。
「行け、バサギリ!」
古代の戦士、バサギリが登場する。深緑の岩肌が、洞窟の光を吸い込むように鈍く光る。
「岩タイプには格闘か鋼。……いや、こいつは『こおり・じめん』タイプの可能性があるな。クリスタルだし」
バサギリが斧を構える。
クリスタルイワークが、輝く尻尾を叩きつけてくる。
「受け流せ!『がんせきアックス』!」
バサギリの斧とイワークの尻尾が激突する。キィィィン!という硬質な高音が洞窟に響き渡る。
パワーは互角。だが、技のキレはバサギリが上だ。
「今だ!『インファイト』!」
バサギリが懐に飛び込み、怒涛の連撃を叩き込む。クリスタルの体にヒビが入る。
「グオッ……!」
イワークが怯んだ隙に、俺はハイパーボールを投げた。
ボールがイワークを吸い込み、揺れる。
一回、二回、三回……。
カチッ。
「よし!クリスタルイワーク、ゲットだ!」
「すっげー!あの硬いイワークを倒しちゃうなんて!」
「珍しいポケモンね。とっても綺麗だわ」
俺はボールを拾い上げた。ひんやりと冷たいボール。
中に入っているのは、このオレンジ諸島でしか出会えない、奇跡のような存在だ。
「よろしくな、イワーク。お前の輝き、俺のチームでも見せてくれ」
珍しい仲間を加え、俺たちの旅はさらに賑やかになった。
だが、次の島では、平和な旅を揺るがす不穏な影が待ち受けていた。