アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第95話

二つ目のジムがあるネーブル島。

ここのジムリーダー、ダンは、山登りのような過酷なトレーニングを課すことで有名だ。

 

「ジム戦のルールは、まずこの雪山を登りきること!そして山頂で凍らせた間欠泉を滑り降りる、氷のボートレースだ!」

 

ダンが指差した先には、南国とは思えないほど高く、雪に覆われた山がそびえ立っていた。

 

「雪山か……。寒そうだな」

サトシが身震いする。ピカチュウも寒そうに身を縮めている。

 

「大丈夫だ。俺たちには炎タイプがいる」

俺はウインディを出して、周囲を温めさせた。ウインディの毛並みから発せられる熱気は、天然のストーブだ。

 

雪山登山は過酷だった。急な斜面、滑る足場。

だが、サトシはピカチュウと励まし合いながら、一歩一歩登っていく。俺もバサギリに道を作らせながら、彼らをサポートする。

 

そしてたどり着いた山頂。

そこには、凍りついた間欠泉が作り出す、天然のリュージュコースが広がっていた。

 

「ここを滑り降りて、先にゴールした方が勝ちだ!ポケモンを一体選びな!」

 

サトシは、ラプラスを選んだ。

「ラプラス、頼むぜ!ナツカンジムでの経験を活かすんだ!」

対するダンは、ニョロボンを繰り出す。

 

「行くぞ!フリーズレース、スタート!」

 

レースは白熱した。ダンのニョロボンは慣れたもので、氷の斜面を器用に滑っていく。カーブのたびに加速し、サトシを引き離そうとする。

だが、サトシとラプラスのコンビネーションも負けていない。

「ラプラス、氷に乗れ!波乗りの要領だ!」

 

途中、コース上に不自然な落とし穴が空いているのが見えた。

「(あれは……ロケット団の仕業か?)」

ムサシたちが、ジムのバッジを盗もうと罠を仕掛けていたのだ。

 

「カイリュー、あいつらを吹き飛ばせ!」

俺はカイリューを飛ばし、上空から『たつまき』でロケット団を一掃した。

「やな感じー!!」

 

「邪魔者は消えたぞ!行け、サトシ!」

 

「おう!ラプラス、『れいとうビーム』でコースを作れ!ショートカットだ!」

 

サトシの機転で、ラプラスが空中に氷の道を作り出し、ニョロボンを飛び越えてゴールイン。

 

「勝者、サトシ!」

 

「やったあ!シラナミバッジ、ゲットだぜ!」

 

サトシの勝利を見届けた後、俺はふと空を見上げた。

雲の彼方に、巨大な飛行船の影が見えた気がした。

 

「(あれは……ジラルダンの飛行宮か?)」

 

映画『ルギア爆誕』の元凶となるコレクター。奴が動き始めている。

サンダー、ファイヤー、フリーザー。伝説の三鳥を狙う不届き者。

オレンジ諸島の自然なバランスが、少しずつ、しかし確実に崩れ始めているのを感じた。

 

「(平和なジム戦の裏で、世界を揺るがす危機が迫っている……)」

 

俺は、サトシたちの歓喜の輪から少し離れ、警戒を強めた。

次の島は、カブトの化石が眠る島。そこにもまた、古代からの警告が隠されているかもしれない。

俺たちの旅は、単なるバッジ集めでは終わらない予感がしていた。

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