アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第120話

ヒワダジムの森のフィールド。

対峙する二体のポケモンは、同じ「ストライク」という種をルーツに持ちながら、全く異なる進化を遂げた姿だった。

深紅の鋼鉄に身を包み、テクニカルな連撃を得意とする、ツクシのハッサム。

深緑の岩肌を露わにし、重厚な岩石の斧を振るう、俺のバサギリ。

 

「ハッサム、『バレットパンチ』!」

 

ツクシの指示は速い。ハッサムがその翼を微かに震わせたかと思った瞬間、鋼の拳がバサギリの目前まで迫っていた。テクニシャン特性を乗せた、目にも留まらぬ先制攻撃だ。

 

「バサギリ、動くな。……斧で受け止めろ!」

 

バサギリは冷静に斧を構え、最小限の動きでハッサムの拳を弾き飛ばした。

キィィィン!!

火花が散り、金属と岩石が擦れ合う高音が森に響き渡る。

 

「なんて反応速度だ……!なら、これでどうかな?ハッサム、『かげぶんしん』からの『つるぎのまい』!」

 

ハッサムが無数に増殖し、高速で回転しながら自身の攻撃力を高めていく。深紅の残像が森の緑に溶け込み、どこが本体か判別がつかない。

 

「(速いな……。だが、バサギリには大地の目がある)」

 

「バサギリ、足元の振動に集中しろ。……そこだ!」

 

バサギリが斧を一閃させた。

「『がんせきアックス』!!」

 

「バサァッ!!」

 

上空から奇襲を仕掛けようとしたハッサムの本体に対し、バサギリの斧が横なぎに放たれた。ハッサムはハサミでガードするが、岩石の重みを乗せた一撃に大きく体勢を崩した。

 

「今だ!『インファイト』!!」

 

バサギリが懐に飛び込み、巨大な斧を拳のように使って怒涛の連打を叩き込む。ハッサムは鋼鉄の装甲で耐えようとするが、岩石のパワーを乗せた一撃一撃が、確実にその防御を削っていく。

 

「最後だ!『ストーンエッジ』!!」

 

地面から突き出した鋭い岩の柱が、ハッサムを打ち上げた。

ハッサムは力なく地面に落下し、動かなくなった。

 

「……ハッサム、戦闘不能。勝者、ミナト!」

 

審判の宣言と共に、ツクシが駆け寄り、ハッサムを労った。

「ありがとう、ハッサム。……ミナト君、素晴らしいよ。現代の進化を極めたハッサムが、古代の力に押し切られるなんて。……本当に良いデータが取れたよ」

 

ツクシは、俺に歩み寄り、金色の虫の羽を模したインセクトバッジを手渡した。

 

「これが君の二つ目のバッジ。……いつか、このバサギリの研究データ、もっと詳しく聞かせてね」

 

「ああ。約束するよ」

 

俺はバサギリの斧を軽く叩いた。

バサギリは満足げに鼻を鳴らし、ボールへと戻っていった。

 

ジムを出ると、雨はすっかり上がり、空には大きな虹がかかっていた。

 

「ミナト、やったな!これで二人ともバッジ二つだ!」

サトシが自分のケースを見せて笑う。

 

「ああ。次はコガネシティだな。……ジョウト最大の都会だぞ」

 

俺たちは、ヒワダタウンの人々に見送られ、次の目的地へと歩き出した。

GSボールの解析はガンテツさんに託し、俺たちの旅は新しいフェーズへと進む。

 

「(コガネシティ、アカネ。……そして、あの悪夢の『ころがる』が待ってるな)」

 

俺は、これからの激戦を予感しながらも、相棒たちの成長を確信し、力強く一歩を踏み出した。

 

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