アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第128話

崩れかけた螺旋階段を駆け下り、俺たちは焼けた塔の地下空間へとたどり着いた。

そこは、かつての火災の跡が生々しく残る広大な空洞だった。中央には、三つの石像が祀られている。

 

「いたぞ!あいつらだ!」

 

石像の前で、数人のロケット団員たちが機械を操作し、強引に封印の岩を破壊しようとしていた。

「へへっ、伝説のポケモンが眠ってるって噂は本当らしいな。こいつらを捕まえてサカキ様に献上すれば……」

 

「やめろ!そんなことさせないぞ!」

サトシが叫びながら飛び出す。

 

「チッ、また邪魔が入ったか。やっちまえ!」

団員たちがポケモンを繰り出す。

 

「一掃するぞ!バサギリ、『いわなだれ』!」

「ピカチュウ、『10まんボルト』!」

 

俺たちの攻撃がロケット団を蹴散らす。だが、その衝撃で、既に亀裂が入っていた封印の岩が、完全に砕け散ってしまった。

 

「しまった!」

 

瞬間、目も眩むような閃光が地下空洞を満たした。

黄色、赤、青。三色の光の奔流が渦を巻き、強烈なプレッシャーが俺たちを押し潰そうとする。

 

「ガオオオオオッ!!」

 

光の中から、三体の獣が飛び出した。

雷雲を背負うライコウ。

火山を背負うエンテイ。

そして、北風を纏うスイクン。

 

彼らは、永き眠りから覚めた怒りを露わにし、咆哮一発でロケット団員たちを吹き飛ばした。

「ひぃぃぃ!ば、化け物だぁ!」

ロケット団は蜘蛛の子を散らすように逃げ去った。

 

三体の獣は、俺たちを一瞥すると、天井の穴から空へと飛び去ろうとした。

ライコウが雷となって消え、エンテイが炎となって消える。

 

だが、最後の一体――スイクンだけが、飛び立つ直前に足を止め、俺の方を振り返った。

その水晶のように透き通った瞳が、俺の懐にある『水晶の欠片』と『にじいろのはね』を見透かすように輝く。

 

『……』

 

言葉はなかった。だが、その視線には、明らかな「興味」と「試練」の色が含まれていた。

風のような一瞬の静寂の後、スイクンは霧となって消え去った。

 

「……すげえ。あれが、伝説のポケモン……」

サトシが呆然と呟く。

 

「行ったか……。スイクン……」

後から駆けつけてきたミナキが、悔しそうに、しかし恍惚とした表情で天井を見上げていた。

「やはり、美しい……。だが、なぜ私ではなく、君を見ていたんだ?」

 

ミナキの視線が、俺に向けられる。そこには、純粋な探究心と、隠しきれない嫉妬が混じっていた。

 

「ミナト君。君には、スイクンに好かれる何かがあるようだね。……確かめさせてもらおうか、その実力を!」

 

伝説の目覚めは、新たな争いの火種でもあった。

スイクンハンター・ミナキ。

彼とのバトルが、避けられないものとして俺の前に立ちはだかった。

 

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