アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第131話

「ゲンガー、『シャドーボール』!」

「こっちもだ!『シャドーボール』!」

 

二体のゲンガーが同時に黒いエネルギー弾を放つ。空中で衝突し、爆発する。

互いに姿を消し、影の中に潜る。フィールドには誰もいないように見えるが、影の中で激しい攻防が繰り広げられているのが気配で分かる。

 

「そこだ!『さいみんじゅつ』!」

マツバのゲンガーが影から飛び出し、催眠波を放つ。

 

「読めてるぜ。『みがわり』!」

俺のゲンガーは瞬時に身代わり人形を残し、再び影に消える。催眠術は人形にかかり、無駄撃ちに終わった。

 

「くっ、素早いな……。なら、逃げ場をなくす!『くろいまなざし』!」

マツバのゲンガーが、逃げ回る俺のゲンガーを睨みつけ、影の中に縛り付けようとする。

 

「(捕まったら終わりだ。……なら、影ごと吹き飛ばす!)」

 

「ゲンガー、足元の影に最大出力の『ヘドロばくだん』!」

 

俺のゲンガーが、自分の潜んでいる影そのものに向かって毒の爆弾を叩きつけた。

ドォン!!

爆発で影が乱れ、マツバのゲンガーも強制的に外へ弾き出された。

 

「なっ、自爆覚悟で脱出しただと!?」

 

「今だ!『あくのはどう』!」

 

体勢を崩したマツバのゲンガーに、悪の波動が直撃する。

ゴーストタイプに悪技は効果抜群だ。

 

「グオォッ……!」

マツバのゲンガーが膝をつく。

 

「とどめだ!『シャドーボール』連射!」

 

俺のゲンガーが、両手からマシンガンのようにシャドーボールを乱射する。

マツバのゲンガーは回避しきれず、その全てを浴びてダウンした。

 

「……ゲンガー、戦闘不能。勝者、ミナト!」

 

「……参ったよ。影の使い方が、僕の想像を超えていた」

マツバは、倒れたゲンガーを労いながら、清々しい表情で俺に歩み寄ってきた。

 

「君たちは、影に潜むだけでなく、影を味方につけている。……ファントムバッジ、君に授けよう」

 

俺は、紫色の幽霊の顔を模したバッジを受け取った。

これで四つ目。

 

「ありがとう、ゲンガー。お前のトリッキーさのおかげだ」

「ゲッゲッゲ!」

ゲンガーは嬉しそうに、俺の影の中でピースサインを作った。

 

ジムを出ると、夕焼けが古都を赤く染めていた。

伝説のポケモンとの遭遇、そしてジム戦の勝利。

エンジュシティでの濃密な一日が、終わろうとしていた。

 

「(次はアサギシティか。……海沿いの街だな)」

 

俺たちは、新たな目的地に向けて、気持ちを切り替えた。

だが、その前に。

まだ、やり残したことがある気がした。

イーブイ。あの子との約束だ。

 

「(焦らなくていい。ゆっくり、強くなろうな)」

 

俺は、ボールの中で眠るイーブイに語りかけ、宿へと戻るのだった。

 

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