アニポケ転生者物語 作:投稿者
俺がゼニガメ団のもとを去ってから、しばらく道を進んだ先にある小さな町で、俺はサトシたち一行に追いついた。三人は、町の入り口で何やら言い争っているようだった。
「だから!俺は近道を行くって言ってるんだ!」
「やめなさいよ、サトシ!タケシが言う通り、この先の森は危険な連中がいるって噂なんでしょ!」
「そうだぞサトシ。何もわざわざ危ない道を選ぶ必要はない」
サトシ、タケシ、そしてハナダシティから同行しているカスミ。案の定、三人の旅は前途多難のようだ。タケシとカスミが言う「危険な連中」とは、十中八九、ゼニガメ団のことだろう。
「よう、三人とも。また会ったな」
「ミナト!ちょうどいいところに!二人が近道させてくれないんだよ!」
サトシは、俺の姿を見るなり泣きついてきた。俺は苦笑しながら、タケシとカスミに視線を送る。
「まあ、二人の言うことも一理ある。けど、サトシの気持ちも分かるぜ。たまには、刺激的な冒険もいいもんだろ?」
俺がそう言ってサトシの肩を持つと、カスミは「ミナトまで!」と頬を膨らませ、タケシは呆れたようにため息をついた。
「分かった、四人で行けば、少しは安全だろう」
こうして、俺たちは再びゼニガメ団の縄張りへと向かうことになった。もちろん、俺は彼らに会うのが二度目だということは、黙っておいた。
森の奥へ進むと、案の定、行く手にゼニガメ団が立ちふさがった。
「ゼニゼニッ!(また人間か!今度こそ、痛い目にあわせてやるぜ!)」
リーダーのゼニガメは、俺の顔を見て少しだけ驚いたようだったが、すぐに悪ぶった表情に戻る。
「うわっ、ほんとに出た!なによ、この子たち!」
カスミが、少し怯んだように後ずさる。
「なんだ、お前ら!俺たちの道を開けろ!」
サトシが、いつもの調子で前に出る。当然、ゼニガメ団は聞く耳を持たない。一触即発の雰囲気の中、事態は思わぬ方向へと転がった。近くで作業をしていたロケット団の罠が暴発し、サトシとピカチュウが爆発に巻き込まれてしまったのだ。
ピカチュウは川に落ち、サトシもまた、その衝撃で傷を負ってしまう。ゼニガメ団は、突然の出来事に戸惑いながらも、サトシたちを放置してその場を去ろうとした。
「待てよ、お前ら!」
サトシが、傷ついた体で叫ぶ。
「ピカチュウが……俺のピカチュウが流されたんだ!頼む、手伝ってくれ!」
その必死の形相に、ゼニガメ団の足が止まる。リーダーのゼニガメは、背を向けたまま動かない。カスミも、最初はゼニガメ団を警戒していたが、サトシのただならぬ様子に、ゴクリと息を呑んだ。
その時、俺はサトシの隣に進み出て、静かに言った。
「サトシ。こいつらは、仲間を見捨てるような奴らじゃない。俺のデバイスがそう言ってる」
俺はグラス型デバイスを起動し、リーダーのゼニガメの生体データをサトシに見せた。そこには、『極度の緊張状態。仲間を助けたいという強い意志と、人間への不信感との間で葛藤中』という分析結果が表示されていた。
「こいつは、誰よりも仲間を大事にするリーダーだ。だから、お前の気持ちも、きっと分かってるはずだ」
俺の言葉とデータは、サトシに確信を与えた。サトシは、再びリーダーのゼニガメに向き直る。
「なあ、頼む!ピカチュウは、俺の大事な仲間なんだ!お前も、仲間を大事にしてるんだろ!?」
サトシの真っ直ぐな叫びが、リーダーのゼニガメの心に突き刺さった。ゼニガメは、ゆっくりと振り返ると、一つ頷き、仲間たちに指示を出した。ゼニガメ団は、サトシと共にピカチュウの捜索を始めた。
俺のささやかな助言が、サトシの行動を後押しし、ゼニガメ団の心を動かすきっかけとなったのだ。
その後、原作通り、サトシは傷ついたピカチュウを守るために、ゼニガメ団の前に立ちはだかった。その自己犠牲の精神は、完全にゼニガメ団のリーダーの心を溶かした。
そして、町を火事から守るために、ゼニガメ団が消防団として生まれ変わるのを見届けた後、俺たちは再び旅路に戻った。サトシの隣には、サングラスをかけた、誇らしげなゼニガメの姿があった。
「ミナト、ありがとうな!お前のおかげで、ゼニガメと仲間になれたぜ!」
「俺は何もしてないさ。お前と、あいつの心が通じ合っただけだ」
「ふん、結果オーライだったけど、無茶するんだから!」
カスミが、心配と呆れが混じった顔でサトシを窘める。そのやり取りも、もうすっかり板についていた。
俺はそう言って笑った。だが、心の中では、確かな手応えを感じていた。俺の存在が、この世界の物語を、より豊かで、素晴らしいものに変えていく。その確信が、俺の旅をさらに意味深いものにしてくれるのだった。
チラシ裏から表にでるべきか
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チラシ裏でいい
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表にでてもいい
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まだ表にでるのは早い