アニポケ転生者物語 作:投稿者
エンテイの猛攻は凄まじかった。
ピカチュウの電撃も、カイリューの攻撃も、すべて力でねじ伏せられる。
俺たちは、広間の端まで追い詰められていた。
「もうおしまいだ……!」
サトシが膝をつく。
その時。
天井のガラスが割れ、一筋の炎が舞い降りた。
「ガアアアアアッ!!」
オレンジ色の翼、燃え盛る尻尾。
リザードンだ。
リザードンバレーで修行していたはずの彼が、サトシの危機を察知して駆けつけたのだ。
「リザードン!」
サトシの顔が輝く。
リザードンはサトシの前に立ち、エンテイを睨みつけた。
「……貴様か。新たな挑戦者は」
エンテイが標的を変える。
「頼む、リザードン!力を貸してくれ!」
リザードンとエンテイ。炎と炎の頂上決戦。
『かえんほうしゃ』の撃ち合いは互角。空中戦でも、リザードンはエンテイの神速に食らいついていく。
「(すげえ……。あいつ、さらに強くなってやがる)」
俺は、二体の激闘を見守りながら、ポリゴン2に指示を出した。
「ポリゴン2、アンノーンの制御中枢を探せ!この暴走を止めないと、塔ごと崩壊するぞ!」
『了解。……塔の中心核に、アンノーンの集合体を確認。外部からの物理的干渉で、強制停止が可能と推測されます』
「よし!サトシ、リザードンに時間を稼いでもらって、俺たちはミーを説得するんだ!」
「わかった!」
俺たちは、泣き続けるミーの元へ駆け寄った。
「ミーちゃん!外の世界は怖いことばかりじゃない!友達だって、たくさんできるんだ!」
サトシが必死に語りかける。ハナコさんも、優しく彼女を抱きしめた。
「……本当?」
「ああ!俺たちが、最初の友達になってやる!」
ミーの瞳が揺れる。
「……私、外に出たい。……パパ、もういいの」
その言葉が発せられた瞬間、塔の暴走がピタリと止まった。
エンテイの体が、光の粒子となって崩れ始める。
「……そうか。それが、お前の願いか」
エンテイは、満足げに微笑んだ。
だが、アンノーンの暴走は止まらなかった。制御を失ったエネルギーが、今度は塔そのものを飲み込み、ブラックホールのように全てを消滅させようとし始めた。
「まずい!制御不能だ!」
「私が止める」
消えかけたエンテイが、最後の力を振り絞ってアンノーンの集合体へと突進した。
「パパ!」
「行け、ミー。お前の未来は、ここにはない」
エンテイは、アンノーンの渦の中に飛び込み、自らの存在全てを懸けてエネルギーを相殺した。
眩い閃光が、世界を包み込む。
俺たちは、その光の中で、優しく微笑む父親の姿を見た気がした。
ヒロインいる?
-
いる
-
いらない
-
結果だけ見る