アニポケ転生者物語 作:投稿者
タンバシティ。
街を歩けば、そこかしこでポケモンとトレーナーが組み手を行っている光景に出くわす。
カイリキーが岩を砕き、サワムラーがキックの練習をし、エビワラーがパンチを繰り出す。
ここでは、強さこそが正義であり、挨拶だ。
「熱い街だな……。ここなら、あいつの修行にぴったりだ」
俺は、ヨーギラスをボールから出した。
「ヨーギラス、お前の出番だぞ。バンギラスになるためには、苦手な格闘技にも耐えられるタフさが必要だ」
「
ヨーギラスは、周囲の格闘ポケモンたちを見て、怯むどころか闘志を燃やしている。
俺たちは、街外れにあるオープンスペースの格闘道場を訪れた。
そこでは、多くの門下生たちが師範代の指導の下、厳しい修行に励んでいる。
「たのもー!道場破り……じゃないけど、手合わせ願いたい!」
俺が声を上げると、師範代らしき男が出てきた。
「ほう、威勢がいいな。だが、ここは半端な覚悟で来るところじゃないぞ。怪我をしても知らんぞ?」
「覚悟ならできてるさ。……ヨーギラス、行くぞ!」
最初の相手は、ワンリキー。
「ワンリキー、『からてチョップ』!」
「ヨーギラス、『てっぺき』で受け止めろ!」
ヨーギラスは防御を固め、チョップを正面から受け止めた。岩タイプにとって格闘技は効果抜群だが、ヨーギラスは一歩も引かない。
「そのまま『あばれる』!」
ヨーギラスが猛然と反撃に出る。力任せの攻撃だが、そのパワーはワンリキーを圧倒した。
次はゴーリキー。
「『じごくぐるま』!」
「踏ん張れ!そして『じしん』!」
投げられそうになったところを、体重をかけて踏ん張り、逆に地面を揺らして相手のバランスを崩す。
ヨーギラスは、傷だらけになりながらも、次々と格闘ポケモンたちをねじ伏せていった。
「はぁ、はぁ……。やるな、お前」
師範代が感心したように言う。
「その小さな体で、これほどの闘争心とタフネス。……将来が楽しみだ」
「ギィーッ!」
ヨーギラスは、勝どきを上げるように咆哮した。その体から、白い光が溢れ出す……かと思われたが、まだ進化には至らなかった。
だが、その表情は以前よりも数段、大人びて見えた。経験値は確実に溜まっている。
「よくやった。……さて、ウォーミングアップは十分だ」
俺は、道場の奥に見えるタンバジムを見上げた。
そこには、この島の主、シジマが待っている。
豪快な格闘技の使い手として知られる彼とのバトルは、きっと熱いものになるだろう。
「行くぞ、ジム戦だ!」
俺たちは、道場の門下生たちに見送られ、決戦の地へと向かった。
タンバジムの扉が、重々しい音を立てて開く。
中からは、滝の轟音と、気合の掛け声が聞こえてきた。
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