アニポケ転生者物語 作:投稿者
第144話
タンバシティからアサギシティへと戻る船の上。
俺はラプラスの背に揺られながら、灯台の回転灯が力強く夜の海を照らしているのを見つめていた。
アカリちゃんが元気になり、アサギの街に再び「光」が戻ったのだ。
「
ラプラスが嬉しそうに鳴く。
「ああ。……さて、俺たちも約束を果たしに行こうか」
翌朝、俺はアサギジムの重厚な鉄の門を叩いた。
ジムの内部は、金属の光沢が眩しい近代的なフィールド。
その向こう側に、一人の少女が立っていた。
清楚な青いワンピースを纏い、一見するとバトルとは無縁そうな儚げな佇まい。
だが、その瞳には、一国の主のような凛とした覚悟が宿っていた。
「……待っていました、ミナトさん」
ミカンの声は穏やかだったが、以前よりもずっと芯が通っている。
「アカリちゃんを助けていただいて、本当に感謝しています。……でも、ジムリーダーとしての私は、それとは別です。手加減はしませんよ?」
「望むところです。ミカンさんの本気、見せてもらいます」
ミカンは頷き、自身のボールを握りしめた。
「私の専門は、鋼タイプ。……鋼鉄のように硬く、鋭い。私の『鋼の城壁』、崩せると思わないでください」
審判が旗を掲げる。
「これより、アサギジム・ジムリーダーのミカンと、挑戦者ミナトのジム戦を行う!ルールは2対2のシングルバトル!どちらかの手持ちが全滅するまでとする!」
「(2対2か……。一匹の重みが試されるな)」
俺は、ベルトから最初の相棒を選び出した。
相手は鋼。それに対抗するのは、俺の旅を最初から支えてくれた、熱き炎の戦士だ。
「行け、ウインディ!」
「ワオォォォン!!」
フィールドに紅蓮の閃光が走る。ウインディの咆哮が、金属の壁に反響し、スタジアムを震わせた。
「……ウインディ。力強いポケモンですね」
ミカンは微笑むと、一気に表情を引き締めた。
「ですが、私のこの子も負けません!加速せよ!レアコイル!」
光と共に現れたのは、三つのコイルが合体した磁力ポケモン、レアコイル。
三つの目がそれぞれ独立して動き、磁場の乱れを計測するように不気味に明滅している。
「(レアコイルか……磁力による拘束と、特殊攻撃が厄介だな)」
「ウインディ、先手必勝だ!『かえんほうしゃ』!」
「レアコイル、『トライアタック』で迎え撃ちなさい!」
炎の濁流と、三色のエネルギー弾が激突する。
爆風が吹き荒れ、バトルの火蓋が切られた。
鋼鉄の乙女と、転生者ミナト。
アサギシティの誇りを懸けた、真剣勝負の始まりだ。
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