アニポケ転生者物語 作:投稿者
目の前にそびえ立つ、ハガネールの巨体。
その全身は特殊な合金のように硬く、ウインディの熱気を受けても赤らむことさえない。
ミカンのハガネールは、ただ大きいだけではない。長年の修行によって鍛え上げられた「鋼の意志」そのものだった。
「フシギバナ、『やどりぎのタネ』!」
フシギバナが背中の花から、生命力を吸い取る種を射出した。
ハガネールの硬い鱗の隙間に、緑の蔓が根を張ろうとする。
「無駄ですよ。ハガネール、『すなあらし』!」
ハガネールが巨大な尻尾で地面を叩き割った。
粉砕された砂岩が猛烈な嵐となってフィールドを包み込む。
視界がゼロになり、吹き荒れる砂の礫がフシギバナの皮膚を削っていく。
「(天候操作か……。鋼タイプにとって砂嵐は特等席だな)」
砂嵐の中では、岩・地面・鋼タイプの防御力が上がり、同時に視界を遮ることで回避率も向上する。
ハガネールの巨影が、砂塵の向こう側に消えた。
「そこだ!『アイアンテール』!」
砂のカーテンを突き破り、鋼鉄の棍棒のような尻尾がフシギバナを襲う。
「フシギバナ、『つるのムチ』で受け流せ!」
フシギバナは太い蔓を束ねてクッションにし、衝撃を緩和する。
だが、そのパワーは凄まじく、フシギバナの巨体がズルリと後退した。
「バナァッ!!」
「大丈夫か、フシギバナ!」
『損傷率15%。継続ダメージを検知。……敵のハガネール、地面の振動を利用してこちらの位置を正確に把握しています』
ポリゴン2の警告。
ハガネールは目で見ているのではない。大地の揺れを感じ取っているのだ。
「なら、こっちも音と気配で探るまでだ。……フシギバナ、『ねむりごな』を砂嵐に乗せろ!」
「いい考えですが、ハガネールには効きません!『ストーンエッジ』!」
地中から突き出した鋭い岩の柱が、フシギバナを打ち上げる。
「っ……空中へ逃げろ!」
フシギバナは蔓を使って岩の柱を跳び越えた。
一瞬の静寂。
上空から見下ろすと、砂嵐の渦の中心に、ハガネールの頭頂部が見えた。
「今だ!最大出力の『ソーラービーム』!」
「(砂嵐の中でチャージは遅い……!)」
ミカンが反撃を命じようとした瞬間。
俺はデバイスのブーストを起動した。
「ポリゴン2、光屈折率を補正しろ!一気に溜めるぞ!」
『了解。高効率エネルギー集束プログラム、実行』
ポリゴン2が空間の光を強引にフシギバナの花へと集めた。
砂嵐を貫く、極太の光線。
それはハガネールの脳天を正確に射抜いた。
「グォォッ!?」
流石のハガネールも、これにはよろめいた。
だが、まだ倒れない。
ハガネールは砂塵の中から再び立ち上がり、その瞳に紅い怒りを宿らせた。
「……流石ですね、ミナトさん。私のハガネールにここまで……。でも、鋼は熱くなるほど硬くなるんです!」
ミカンの声に、ハガネールの全身が青白く輝き始めた。
覚悟の『てっぺき』。
ここからが、この城壁の真骨頂だ。
ヒロインいる?
-
いる
-
いらない
-
結果だけ見る