アニポケ転生者物語 作:投稿者
勝利の後の休息
アサギジムでの激闘から一夜明けた。
俺は、ポケモンセンターのテラスで、ウインディとフシギバナのケアをしながら、遅めの朝食をとっていた。
「お疲れ様、みんな。本当に頑張ってくれたな」
フシギバナは満足げに花の香りを漂わせ、ウインディは潮風を浴びながらうたた寝をしている。
二匹とも、アサギの戦いを経て、さらに一皮剥けたような風格を纏っていた。
『報告。ウインディの火力が前回比12%向上。……また、フシギバナの環境干渉スキルに新たなパターンが追加されました』
ポリゴン2の分析に、俺は満足げに頷いた。
単なるレベル上げではない。強敵との実戦を通じて、彼らは「戦い方」そのものを進化させている。
サトシたちとの再会
「おーい、ミナト!」
朝食を終える頃、サトシたちがやってきた。
「ミナト、アサギのバッジ取ったんだな!すっげえよ、あのミカンさんのハガネールを倒すなんてさ!」
「お前こそ、いつの間にスチールバッジを手に入れてたんだ?」
俺が聞き返すと、サトシは「へへっ、秘密だぜ!」と得意げに笑った。
「でも、ミナト。実はちょっと気になる話を聞いたんだ」
タケシが、真剣な表情で口を開いた。
「気になる話?」
「ああ。チョウジタウンの北にある『怒りの湖』で、異変が起きてるらしい。……本来ならそこにいないはずの、赤いギャラドスが暴れているっていう噂だ」
「赤いギャラドス……」
俺は、自分の知識の中にあるその単語を反芻した。
プロジェクトEの影
俺は一人になると、母さんに連絡を入れた。
『ミナト……。耳が早いわね。シルフでも、その件については極秘で調査を進めているの』
「やっぱり、ロケット団か?」
『ええ。……彼らは特定の電波を使って、ポケモンの進化を強制的に促す実験をしているみたい。プロジェクトE(Evolution)……。あの赤いギャラドスは、その実験の犠牲者よ』
「(強制進化……。進化の輝きを、兵器の光に変えるつもりか)」
俺の胸に、静かな怒りが湧き上がった。
ミュウツーの時もそうだった。ロケット団はいつも、ポケモンの意志を無視し、自分たちの欲望のままに命を弄ぶ。
「……止めるよ。俺のやり方で」
『気をつけてね、ミナト。今回の相手は、ただの残党じゃないわ。……四将軍と呼ばれる、組織の最高幹部たちが動いている形跡があるの』
「四将軍か。……望むところだ」
決戦の地へ
翌朝。俺たちはアサギシティの港に立っていた。
「ミナト、俺たちもチョウジタウンへ行くぜ。あの赤いギャラドスのことが放っておけねえんだ」
サトシが言った。
「ああ。俺も同じだ。……でも、俺は少し寄り道をしてから行くよ」
「寄り道?」
「ああ。42番道路の山岳地帯や、『こおりのぬけみち』と呼ばれる洞窟……。そこで、相棒たちをもう一段階、鍛え上げたいんだ。厳しい環境でしか得られない力があるからな」
俺は、懐のヨーギラスやカブトのボールを意識した。
彼らが進化するためには、さらなる試練が必要だ。
「そっか。ミナトらしいな!じゃあ、現地集合だな!」
サトシがニカっと笑う。
「ああ。チョウジタウンで会おう」
俺たちは、アサギシティの出口で別れた。
サトシたちはエンジュシティ経由の街道へ。
俺は、険しい山を越える修行の道へ。
「行くぞ、みんな」
俺の呼びかけに、ヨーギラスたちが応える。
ジョウトの旅は、まだ中盤。
伝説の謎、ロケット団の陰謀、そして未知のポケモンたち。
俺たちの旅は、これからも続いていく。
新しい風を背に受けて、俺は一人、険しい山道へと足を踏み入れた。
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