アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第162話

親ルギアの目の前に立ちはだかる、進化したばかりのキングドラ。

その体表は深い青色に輝き、激しい海流の中でも微動だにしない安定感を誇っている。

シードラの頃の鋭角的なフォルムから、より流麗で、それでいて力強いドラゴンの姿へと変貌を遂げたのだ。

 

「キングドラ……。それが、お前の本当の姿か」

 

「キングゥッ!!」

キングドラが咆哮すると、周囲の荒波が一瞬で静まった。

水の抵抗を極限まで減らし、逆に水流を支配する能力。それが深海の王者たる所以だ。

 

「ルギアを止めるぞ!『りゅうのはどう』で、あの黒い電波を吹き飛ばせ!」

 

俺の指示に、キングドラが大きく息を吸い込んだ。

口元に青白いエネルギーが凝縮される。

「グオオッ!!」

放たれた光の息吹は、ただの衝撃波ではない。龍の聖なる力を帯びた波動が、ルギアを包囲していたナンバ博士の電波干渉フィールドを物理的に引き裂いた。

 

バチバチバチッ!!

空間に亀裂が入るような音と共に、干渉波が霧散する。

「今だ!『銀色の羽』、共鳴開始!」

 

俺はデバイスを操作し、羽の持つ聖なるエネルギーを増幅させた。

「キングドラ、この光をお前の技に乗せろ!『ハイドロポンプ』!!」

 

キングドラの口から、極太の水流が発射された。その水流は、銀色の粒子を纏い、まるで生き物のようにルギアへと向かっていく。

水流がルギアの全身を包み込むと、浄化の光が染み渡っていく。

 

「(これで、怒りの中枢を浄化する……!)」

 

だが、ロケット団も黙ってはいない。

「おのれ、チョロチョロと!ヤマト、コサブロウ!あのキングドラを始末しろ!」

ナンバ博士の怒号が響く。

 

「任せなさい!行け、プテラ!」

「俺のデルビルも忘れるなよ!」

 

ヤマトとコサブロウが、母船の甲板から強力なポケモンを繰り出してくる。

上空からのプテラの『はかいこうせん』と、海面からのデルビルの『かえんほうしゃ』が、無防備なキングドラの背後を狙う。

 

「(二対一か……。なら、こっちも総力戦だ!)」

 

「カイリュー、エアームド!キングドラを援護しろ!」

 

俺は、待機させていた空の相棒たちを放った。

「カイリュー、『しんそく』でプテラを叩き落とせ!」

カイリューが音速で空を駆ける。プテラが反応する間もなく、その横腹に強烈な体当たりが入る。

 

「エアームド、『はがねのつばさ』でデルビルを分断しろ!」

エアームドが鋼鉄の翼を広げ、デルビルの炎を切り裂きながら突撃する。

 

空中で三つ巴の乱戦が始まる中、キングドラはルギアとの対話を続けていた。

ルギアの瞳から、徐々に狂気が薄れていく。

 

「ルギア!シルバーはあの中だ!」

俺は、指差す先にあるロケット団の潜水母船を示した。

「お前の子供を助けたいなら、怒りに飲まれるな!自分の意志で、未来を掴み取れ!」

 

ルギアは、俺の言葉と、キングドラの放つ『銀色の羽』の光を正しく理解した。

「|グオォォォッ!!《……感謝する、小さき戦士よ。我が魂、今こそ戻れり》」

 

ルギアの瞳から赤みが消え、透き通った銀色の輝きが戻った。

彼は一度だけ俺に頷くと、大きな翼を大きく一振りした。

それだけで、凄まじい突風が巻き起こり、ヤマトたちのヘリが木の葉のように吹き飛ばされる。

 

「よし、ルギア!一緒に母船を叩くぞ!」

 

俺はキングドラの背に飛び乗り、ルギアと並んで母船へと突進した。

海の神と、深海の王、そして空の覇者たち。

最強の陣容による、ロケット団への反撃が始まった。

ナンバ博士の悲鳴が、通信機越しに聞こえてくるようだった。

 

「行くぞ!全ての決着をつける時だ!」

 

俺たちの咆哮が、うずまき列島の空に響き渡った。

 

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