アニポケ転生者物語   作:投稿者

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前話と似たような話になります


第170話

「……カイリュー、戦闘不能!勝者、ミナト選手!」

 

審判の声が、静まり返ったスタジアムに響き渡った。

一瞬の静寂の後、観客席から割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こる。

最強のドラゴン使いとの頂上決戦。その結末を目の当たりにした人々は、興奮で顔を紅潮させていた。

 

「勝った……のか?」

 

俺は、まだ震えが止まらない手で、カイリューのモンスターボールを握りしめた。

空中で片膝をつきながらも、天に向かって咆哮する俺のカイリュー。

その姿は、夕日を浴びて神々しいまでに輝いていた。

 

「やったぁぁぁ!!」

俺はカイリューに駆け寄り、その太い首に抱きついた。

「ありがとう、カイリュー!お前は最高の相棒だ!」

「グォォン……!」

カイリューも、疲れ切った表情の中に、誇らしげな笑みを浮かべて俺の背中をポンポンと叩いてくれた。

 

イブキは、倒れた自身のカイリューの元へ歩み寄り、膝をついた。

「よくやったわ。……ここまで私を熱くさせてくれたのは、久しぶりよ」

彼女はカイリューをボールに戻すと、ゆっくりと立ち上がり、俺の方を向いた。

 

その顔には、もう険しい表情はなかった。

あるのは、全力を出し切った者だけが持つ、清々しい笑顔。

 

「……完敗よ。アンタのカイリュー、そしてアンタ自身の器……。認めてあげるわ」

 

イブキは、龍の形をした金色のバッジを取り出した。

「これがライジングバッジ。……受け取りなさい」

 

「ありがとうございます」

俺は両手でバッジを受け取った。

ズシリと重い。物理的な重さだけでなく、このバッジに込められた「最強の証」としての重みを感じる。

これで八つ目。ジョウト地方の全てのバッジが揃った。

 

「アンタ、本当に強いわね。ワタルが認めるのも分かるわ」

イブキはふっと笑った。

「シロガネ大会、期待してるわよ。……私のバッジを持ってるんだから、半端な負け方は許さないからね。優勝以外、認めないわよ」

 

「ええ。必ず優勝してきます」

俺は力強く頷いた。

 

ジムを出ると、夕焼けがフスベシティの岩山を赤く染めていた。

門の前では、サトシたちが待ち構えていた。

 

「ミナト!やったな!すごい試合だったぜ!」

サトシが飛びついてくる。

「おめでとう、ミナト君。最後のカイリュー対決、鳥肌が立ったわ」

カスミも目を潤ませている。

「あんな熱いバトル、久しぶりに見たぜ。……やっぱりお前はすげえよ」

タケシも感心しきりだ。

 

「ありがとう、みんな。……これで俺たち、二人ともリーグ出場決定だな!」

俺はサトシと拳を合わせた。

 

「ああ!……長かったな」

 

俺は、ケースに収まった八つのバッジを眺めた。

キキョウシティでのハヤトとの空中戦。

ヒワダタウンでのツクシとの虫対決。

コガネシティでのアカネのミルタンクの恐怖。

エンジュシティでのマツバとの幻影戦。

タンバシティでのシジマとの肉弾戦。

アサギシティでのミカンとの鋼鉄の激突。

チョウジタウンでのヤナギとの氷の攻防。

そして、ここフスベシティでのイブキとのドラゴン決戦。

 

一つ一つのバッジに、相棒たちとの激闘の記憶、そして旅の思い出が詰まっている。

それは、俺たちがこの世界で生きた「証」だ。

 

「(さあ、次はシロガネ山だ)」

 

ジョウトリーグ・シロガネ大会。

そこには、ジョウトで出会った強豪たちが集結する。

俺の旅の、一つの集大成。

 

「行くぞ、みんな。……頂点へ!」

 

俺たちは、フスベシティを後にし、シロガネ山へと続く道を見据えた。

物語は、いよいよ最終章へと突入する。

その前に、少しだけ寄り道をするかもしれないが……それもまた、俺たちの旅の一部だ。

 

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