アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第178話

予選リーグを順調に突破し、俺とサトシは共に決勝トーナメント進出を決めた。

そして、決勝トーナメント一回戦。

運命のいたずらか、メインスタジアムの電光掲示板に表示されたのは、因縁のカードだった。

 

『第一試合 サトシ(マサラタウン) VS シゲル(マサラタウン)』

 

「ついにこの時が来たな、サトシ」

「ああ。シゲル、俺はお前に勝つ!」

 

マサラタウンで共に旅立ったライバル同士の対決。

スタジアムは、二人の気迫に満ちていた。

 

シゲルの先発はニドクイン。サトシはケンタロスで応戦する。

パワーとパワーのぶつかり合い。

ケンタロスの突進をニドクインが受け止め、逆に『破壊光線』で吹き飛ばす。

まずはシゲルが一本取った。

 

「やるな……。でも、俺にはこいつがいる!行け、ヘラクロス!」

サトシの二匹目はヘラクロス。

対するシゲルは、ウインディやブラッキーといった強力なポケモンを次々と繰り出す。

一進一退の攻防。互いに一歩も引かない総力戦。

 

そして、試合は最後の一匹同士の対決にもつれ込んだ。

 

「頼むぞ、カメックス!」

「君に決めた、リザードン!」

 

シゲルの最初のポケモン、カメックス。

サトシのリザードンバレーから呼び戻した最強のエース、リザードン。

水と炎。相性はシゲルが有利だが、リザードンの闘志は燃え盛っている。

 

「カメックス、『ハイドロポンプ』!」

「リザードン、炎で蒸発させろ!『かえんほうしゃ』!」

 

極太の水流と灼熱の炎が激突し、スタジアムが白煙に包まれる。

水蒸気爆発の衝撃で、両者とも後退する。

 

「カメックス、接近戦だ!『ロケットずつき』!」

カメックスが甲羅にこもり、ロケットのように加速して突っ込んでくる。

「リザードン、『ちきゅうなげ』で迎え撃て!」

 

空中で交錯する二体。

リザードンはカメックスの突進を正面から受け止めると、その勢いを利用して上空へと連れ去った。

だが、カメックスも空中でリザードンに噛みつき、抵抗する。

 

「離せ!『ハイドロカノン』!」

至近距離からの水の大砲。リザードンは直撃を受けながらも、決してカメックスを離さない。

 

「うおおおおっ!行けぇぇぇ!!」

サトシの叫びに応え、リザードンは渾身の力で地球投げを決めた。

 

ズドォォォォン!!

 

地面が割れ、土煙が舞う。

静寂。

煙が晴れた後、立っていたのは――。

 

「カメックス、戦闘不能!勝者、サトシ選手!!」

 

「やったぁぁぁ!!」

サトシがリザードンに抱きつく。リザードンも、勝利の咆哮を上げた。

 

シゲルは、倒れたカメックスをボールに戻すと、しばらくうつむいていたが、やがて顔を上げ、静かにサトシに歩み寄った。

 

「……負けたよ、サトシ。お前は本当に強くなったな」

その目には、微かに涙が光っていた。

「シゲル……」

 

「俺の負けだ。……このバッジ(半分こしたモンスターボール)は、お前が持っていてくれ」

 

二人は握手を交わした。その瞬間、二人の間にあったわだかまりが消え、真のライバルとしての絆が結ばれた気がした。

 

俺は観客席でその様子を見つめ、静かに拍手を送った。

「(いい試合だった。……次は俺の番だ)」

 

シゲルの敗北は、俺にとってもショックだった。だが、それ以上にサトシの成長が嬉しい。

俺の次の相手は、ホウエン地方からの刺客、ハヅキではない。

ハヅキは反対のブロックで勝ち上がっている。

俺たちが戦うとしたら、決勝戦だ。

 

「待ってろよ、二人とも。……俺もすぐに追いつく」

 

俺は、熱気の残るスタジアムを後にし、自分の試合に向けて集中力を高めた。

頂点への道は、まだ半ば。

サトシの勝利が、俺の心にも新たな火をつけた。

 

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