アニポケ転生者物語 作:投稿者
決勝戦前夜。
シロガネ山の夜は静かで、冷たい風が吹いていた。
俺はポケモンセンターの裏庭で、明日の決戦に向けた最後の調整を行っていた。
「明日の相手はハヅキ。バシャーモを筆頭に、カクレオンやハリテヤマなど、ホウエンのポケモンを多く使う」
俺は、ポリゴンZが集めたデータを元に、対策を練っていた。
バシャーモの『ブレイブバード』と格闘技のコンボは驚異的だ。正面から受け止めるには、相当な耐久力と火力が必要になる。
その時、足元でイーブイが俺のズボンを引っ張った。
「どうした、イーブイ?」
「
イーブイの瞳は、かつてないほど強い意志で輝いていた。
エンジュシティで出会い、共に旅をしてきた日々。
スイクンハンターとの戦い、ロケット団との戦い、そしてうずまき列島での経験。
その全ての経験が、彼女の中で一つの答えを導き出していた。
「強くなりたいか。……サトシの分も」
「ブイ!」
東の空が微かに白み始め、夜明けの予感がシロガネ山を包み込む。
その瞬間、イーブイの体が眩い光に包まれた。
月の光を退け、闇を払うような、温かくも強烈な光。
イーブイ自身の心が放つ、太陽の輝きだ。ミナトとの絆が極限まで高まり、運命の朝を呼んだ証。
「……そうか。お前が選んだのは、その道か」
光が弾け、イーブイの姿が変わる。
しなやかな四肢、二股に分かれた尾、そして額に輝く紅い宝石。
太陽の化身、エーフィ。
「エフィッ!!」
エーフィは、美しいサイコパワーのオーラを纏い、俺に擦り寄ってきた。
「おめでとう。……美しくなったな。その予知能力、明日の切り札になるぞ」
さらに、その横でサナギラスも激しく震え始めた。
「サナッ……!!」
予選リーグでの激闘を経て、彼の中のエネルギーもまた、限界を迎えていたのだ。
硬い殻に亀裂が入り、中から強烈なエネルギーが溢れ出す。
殻が砕け散り、現れたのは、山をも砕く怪獣。
「バンギッ!!」
バンギラス。砂漠の暴君。
ヨーギラスの頃の面影を残しつつ、その体躯は巨大化し、圧倒的な威圧感を放っている。
その一歩で地面が揺れるほどの重量感。
「エーフィに、バンギラス……。最高のタイミングだ」
俺は、進化した二匹、そしてこれまで支えてくれた全ての相棒たちを見渡した。
フシギバナ、ウインディ、カイリュー、キングドラ、エアームド、クリスタルハガネール、ポリゴンZ……。
全員が、明日の勝利を確信している。
「全員で勝つぞ。……明日は、俺たちの最強を証明する日だ!」
「オオオオォォッ!!」
ポケモンたちの雄叫びが、シロガネ山の夜空に響き渡った。
準備は整った。
いざ、決勝戦へ。俺たちの旅の全てをぶつける時が来た。