アニポケ転生者物語 作:投稿者
「攻撃開始!」
飛行船からの号令と共に、無数のヘリから捕獲用のアームや電磁ネットが射出された。
さらに、地上部隊として黒服の戦闘員たちが次々とロープで降下してくる。
静寂だった森が、一瞬にして爆音と怒号に包まれた。
「みんな、森へ隠れろ!」
サトシが叫ぶ。コピーポケモンたちはパニックになりながらも、本能的に森の奥へと逃げ込む。
「逃がすな!一匹残らず捕獲しろ!特にミュウツーは絶対に確保だ!」
指揮を執っているのは、金髪の女性エージェント、ドミノだ。彼女は黒いチューリップを手に、的確かつ冷酷な指示を出している。
「させるか!行け、バンギラス!クリスタルハガネール!」
俺は、ジョウトで育て上げた二大巨頭を同時に展開した。
「バンギラス、『ストーンエッジ』でヘリを撃ち落とせ!ハガネール、『こおりのいぶき』で地上部隊を凍らせろ!」
「バンギラスッ!!」
「グオオオッ!!」
バンギラスが咆哮と共に岩の刃を連射し、低空飛行していたヘリを次々と撃墜する。
ハガネールの冷気が地面を這い、降下してきた戦闘員たちの足を氷漬けにして動きを封じる。
「なっ、なんだあのポケモンたちは!?データにないぞ!」
ドミノが驚愕する。
「ただの子供じゃないわよ!行け、スターミー!」
カスミもスターミーを繰り出し、水鉄砲でネットを切り裂く。
「イワーク、頼んだぞ!岩でバリケードを作れ!」
タケシもイワークを繰り出し、逃げるコピーポケモンたちの背後を守る。
俺たちの抵抗により、ロケット団の第一波は食い止められたかに見えた。
だが、空の上の母船から、サカキの声が増幅されて響き渡った。
『無駄な抵抗はやめたまえ。……私の狙いは、あくまでミュウツーだ』
サカキの声に反応し、母船の底部から巨大なアンテナのような装置が出現した。
ブゥン……という不快な低周波音が鳴り響く。
次第にその音は、鼓膜を突き破るような高周波へと変わっていった。
「うっ……なんだこの音!?」
俺たちは耳を塞ぐ。頭が割れそうだ。
だが、ミュウツーの反応はもっと深刻だった。
『グ、アアアァァッ……!!』
ミュウツーが頭を抱え、苦悶の表情で膝をつく。全身の細胞が悲鳴を上げているようだ。
「ミュウツー!」
『私の……頭の中に……直接……!』
「あれは『セル振動アンテナ』か!?」
俺は気づいた。ミュウツーの細胞組織に特化した、特定の周波数を強制共鳴させる装置だ。
思考を乱し、肉体を内側から破壊する、対ミュウツー専用の禁断兵器。
「卑怯な……!」
「さあ、苦しみから解放されたければ、おとなしく投降しろ。ミュウツー」
サカキの冷酷な言葉が追い打ちをかける。
ミュウツーは、苦痛に耐えながら空を睨みつけた。
『……私は、屈しない……!』
だが、ロケット団の狙いはミュウツーだけではなかった。
混乱に乗じて、別動隊が森の奥へ回り込み、逃げ遅れた
「ピーカッ!!」
網の中で怯える小さな命たち。
それを見たミュウツーの動きが止まった。
「しまっ……人質か!」
戦況は一気に悪化した。
ミュウツーを追い詰める音波と、人質に取られた仲間たち。
悪の組織の本気が、俺たちを物理的にも精神的にも追い詰めていく。