アニポケ転生者物語 作:投稿者
ミシロタウンを出発した俺たちは、まずはコトキタウンを目指して101番道路を進むことになった。
「サトシ、ハルカちゃん。ここからは草むらが多いから気をつけて」
俺が先頭を歩き、注意を促す。
「へっちゃらさ!ピカチュウがいるもん!」
サトシは相変わらず元気だ。ピカチュウも「ピカピカ!」と頼もしく応える。
「うぅ……草むらって、虫ポケモンとかいないかなぁ……」
ハルカは少し怖がっているようだ。
「大丈夫だよ。……ほら、あそこにいるのはジグザグマだ」
俺が指差した先、草むらから縞模様のタヌキのようなポケモンが顔を出していた。
ジグザグマ。
好奇心旺盛で、色々なものを拾ってくる習性があるポケモンだ。
「わぁ、可愛い!」
ハルカが目を輝かせる。
「ジグッ!」
ジグザグマは、俺たちに気づくと、興味深そうに近づいてきた。
どうやら、俺のリュックから漂うポケモンフーズの匂いに釣られたらしい。
「お腹が空いてるのか?」
俺はポロックを一つ取り出し、放り投げた。
ジグザグマはそれを空中で見事にキャッチし、美味しそうに食べた。
「
「気に入ったみたいだな。……お前、俺たちの旅についてくるか?」
俺が聞くと、ジグザグマは考え込むような仕草を見せた後、何やら地面を掘り始めた。
そして、泥だらけになりながら、一つのきのみを掘り出して持ってきた。
『オレンのみ』だ。
「……これを俺に?」
「
「ははっ、律儀なやつだな。……よし、ゲットだ!」
俺はモンスターボールを軽く当てた。
ジグザグマは抵抗することなく、ボールに収まった。
「やったなミナト!二匹目ゲットだ!」
サトシが祝ってくれる。
「ジグザグマかぁ。歩き方がジグザグしてて面白いね」
ハルカも笑っている。
「こいつの特性は『ものひろい』だ。旅の物資調達に役立ってくれるはずだ」
俺はボールからジグザグマを出し、頭を撫でてやった。
「よろしくな、ジグザグマ」
「ジグッ!」
その後も、俺たちは野生のケムッソやスバメと遭遇しながら、順調に進んでいった。
途中、サトシがスバメに勝負を挑み、苦戦せずゲットする場面もあった。
「やったぜ!根性のあるスバメだ!」
「サトシ君のバトルって、熱いね……」
ハルカが感心半分、呆れ半分で見ている。
「それがサトシのいいところさ。……ハルカちゃんも、一度バトルしてみたらどうだ?」
「えっ、私!?……無理無理!まだアチャモと出会ったばかりだし……」
「最初は誰でも初心者だ。……ほら、あそこのケムッソなら、練習相手にちょうどいい」
俺は、木の上でおとなしくしているケムッソを指差した。
「うぅ……わかった。やってみる!行け、アチャモ!」
「チャモ!」
ハルカの初めてのバトル。
ぎこちない指示だったが、アチャモは一生懸命に応え、『ひのこ』でケムッソを追い払った。
「やった!……勝てた!」
「おめでとう。初勝利だな」
ハルカの顔に、自信のようなものが芽生えた気がした。
俺はそんな二人の成長を見守りながら、、あるいは未来のライバルとして、静かに微笑んだ。
「さあ、コトキタウンはもうすぐだ」
俺たちは、夕暮れの101番道路を抜け、コトキタウンへと到着した。
街の灯りが、旅の疲れを癒やすように優しく瞬いていた。