アニポケ転生者物語 作:投稿者
コトキタウン。
ここは、「始まりの道と終わりの道が交わる場所」と言われる、交通の要衝だ。
小さな町だが、ポケモンセンターやフレンドリィショップなどの施設は充実している。
俺たちはポケモンセンターで一休みした後、街を散策することにした。
「あ、あれ何だろう?」
ハルカが指差したのは、華やかなポスターが貼られた建物だった。
『ポケモンコンテスト・コトキ大会』
「コンテスト……?」
サトシはあまり興味がなさそうだが、ハルカは吸い寄せられるように近づいていく。
「ポケモンを戦わせるんじゃなくて、魅せる大会かぁ……。綺麗そう!」
「入ってみるか?」
俺の提案で、俺たちは会場に入ってみた。
そこでは、コーディネーターたちが自分のポケモンを美しくアピールする演技が行われていた。
アゲハントが鱗粉を撒き散らしながら舞い、エネコが泡の中でジャンプする。
「うわぁ……!すっごく可愛い!」
ハルカの目が輝いている。
「私、バトルよりもこっちの方が好きかも……」
「コンテストか。……奥が深いぞ」
俺は呟いた。
「ただ技を出すだけじゃない。タイミング、角度、ポケモンの表情……全てを計算して、観客を魅了する。バトルとは違う種類の『強さ』が必要だ」
「ミナト君、詳しいね」
「まあな。……実は俺も、少し興味があるんだ」
「えっ、ミナト君も!?」
ハルカが驚いて振り返る。
「ああ。……俺のこのジグザグマも、磨けば光ると思うんだ」
俺はジグザグマを出した。
「ジグザグマ、あそこで回ってみろ」
「ジグッ!」
ジグザグマが尻尾を振ってクルクル回る。愛嬌たっぷりの動きに、周囲の観客からも「可愛い!」という声が上がる。
「ね?……ハルカちゃんのアチャモも、炎の技を使えば綺麗に見せられるはずだ」
「そっか……。私、コーディネーターになろうかな!」
ハルカの中で、新しい目標が生まれた瞬間だった。
「なら、ライバルだな」
「えっ?ミナト君も出るの?」
「ああ。……バトルもコンテストも、両方楽しみたいのさ」
「負けないよ!……へへっ、なんだかワクワクしてきた!」
会場を出ると、夜空には満天の星が広がっていた。
サトシは「俺はやっぱりジム戦だな!」と言っているが、ハルカの視線はポスターの「リボン」に釘付けだ。
「よし。明日はトウカシティへ向かうぞ」
「パパのところね!……ミナト君、パパに会ったら驚くよ。すっごく強いんだから!」
「楽しみだ。……俺も、センリさんに挑戦するためにここまで来たようなものだからな」
それぞれの目標。それぞれの道。
でも、今は同じ道を歩いている。
俺は、この心地よい時間を噛み締めながら、宿へと戻った。
まだ見ぬ相棒への想いを馳せながら、俺はコトキタウンの夜を過ごした。
ポケットの中のポロックケースが、カチリと音を立てた。