アニポケ転生者物語 作:投稿者
102番道路を抜け、俺たちはトウカシティに到着した。
自然と都市機能が調和した、美しい街だ。
街の中心には、和風の屋敷のようなトウカジムが構えている。
「ここがトウカジムか。……センリさんのジムだな」
ジムの前に行くと、ちょうど中から一人の少年が出てきた。
メガネをかけ、少し生意気そうな表情をした少年。
「君たち、パパに挑戦しに来たの?……無理無理、パパはホウエンで一番強いんだから!」
「マサト!お客さんに失礼でしょ!」
背後からハルカが現れ、少年を叱る。
「ごめんなさい。……この子は弟のマサト。」
「ふん、本当のことだもん。……あ、そのラルトス!」
マサトが俺の肩のラルトスに食いついた。
「毛艶がいいね。それに、ツノの発光も安定してる。……いいトレーナーに育てられてる証拠だね」
「(……詳しいな)」
俺は感心した。
「ありがとう。マサト君も、ポケモンが好きなんだな」
「うん!僕は本でたくさん勉強してるんだ!……でも、まだトレーナーにはなれないけど」
マサトは少し寂しそうな顔をした。
そこへ、ジムリーダーのセンリさんが現れた。
「やあ、ハルカ。……それに、君たちがサトシ君とミナト君か」
威厳のある声。だが、その眼差しは温かい。
「君たちのことは、オーキド博士から聞いている。……特にミナト君、君はカントーとジョウトを制覇したそうだね」
「はい。……いつか、センリさんにも挑戦させていただきます」
「楽しみに待っているよ。……だが、その前にバッジを4つ集めてくることだ。今の君たちでは、私の本当の強さを引き出すことはできないだろう」
サトシも挑戦しようとしたが、同じように諭された。
「まずはカナズミシティのジムを目指しなさい。……そこで基礎を固めてくるんだ」
「はい!……必ず強くなって戻ってきます!」
サトシが誓う。
その夜、俺たちはセンリさんの家に招かれ、夕食をご馳走になった。
「ママの料理、最高!」
ハルカが嬉しそうに食べる。
食後、マサトが俺のところにやってきた。
「ねえ、お兄ちゃん。……旅って、楽しい?」
「ああ。大変なこともあるけど、毎日が新しい発見の連続だ。……このラルトスとの出会いも、旅に出なければなかったことだ」
俺はラルトスの頭を撫でた。
「マサト君も、いつか旅に出るといい。本で読むのとは違う、本物の世界が待ってるぞ」
マサトの目が輝いた。
「……うん!僕も絶対、旅に出る!」
その様子を見ていたハルカは、胸の奥が温かくなるのを感じていた。
生意気な弟の扱いが上手いだけでなく、パパとも対等に話せる強さ。
「(ミナト君って……不思議な人だな。……なんだか、目が離せない)」
ハルカは、自分でも気づかないうちに頬を染めていた。
その夜、トウカシティは静かに更けていった。
父の背中を追う子供たち。そして、新たな旅立ちを迎える俺たち。
それぞれの想いが交錯する夜だった。