アニポケ転生者物語 作:投稿者
「ハリテヤマ、『つっぱり』!」
開幕と同時に、ハリテヤマの怒涛の掌底がココドラを襲う。
一発一発が重い。だが、ココドラは一歩も引かない。
「ココドラ、『てっぺき』!」
ココドラの白銀の装甲がさらに硬度を増す。
ドスッ!ドスッ!
鈍い音が響くが、ココドラは耐え抜いている。
「硬いね……!でも、これならどうかな?『ちきゅうなげ』!」
ハリテヤマがココドラの体を掴み上げ、空高く放り投げた。
そして、落下してくるココドラに合わせて拳を構える。
「空中で無防備になったところを狙う気か!」
サトシが叫ぶ。
「(甘いな。……ココドラは、ただの重りじゃない!)」
「ココドラ、身体を回転させろ!『アイアンヘッド』だ!」
空中のココドラが、体を丸めて高速回転を始めた。
落下エネルギーと回転力を上乗せした、鋼鉄の弾丸。
「迎え撃て!『きあいパンチ』!」
ハリテヤマの拳と、ココドラの頭突きが空中で激突した。
衝撃波が砂浜の砂を巻き上げる。
両者、弾き飛ばされて着地する。
互角だ。
「はぁ、はぁ……。やるね、君のココドラ」
トウキが汗を拭う。
「でも、そろそろ潮時だ。……ハリテヤマ、波を起こせ!『なみのり』!」
「なっ、ハリテヤマが波乗り!?」
ハリテヤマが海面を叩くと、巨大な津波が発生し、フィールド全体を飲み込もうとした。
岩・鋼タイプのココドラにとって、水技は致命的だ。
「逃げ場はないよ!」
「(逃げる必要はない。……俺たちには、この技がある!)」
「ココドラ、波に向かって突っ込め!そして……『がんせきふうじ』で壁を作れ!」
ココドラが地面の岩盤をめくり上げ、巨大な石の堤防を作り出した。
波が岩にぶつかり、砕け散る。
水しぶきが舞う中、ココドラはその裏側で息を整えていた。
「防いだ!?……でも、視界が悪いよ!」
「今だ!『メタルクロー』!」
水しぶきの霧の中から、ココドラが飛び出した。
完全に虚を突かれたハリテヤマの懐に入り込む。
「いけえぇぇぇ!!」
鋭い爪が、ハリテヤマの腹部を切り裂いた。
「グオッ……!?」
ハリテヤマが膝をつく。
「とどめだ!『とっしん』!!」
ココドラが最後の力を振り絞り、全力で体当たりを見舞う。
ズドン!!
巨漢のハリテヤマが、背中から砂浜に倒れ込んだ。
「……ハリテヤマ、戦闘不能!勝者、ミナト選手!」
「やったぁぁぁ!!」
俺はココドラに駆け寄った。
「ココッ!!」
ココドラも、勝利の雄叫びを上げる。
「お見事!」
トウキが拍手をしながら近づいてきた。
「剛をもって柔を制す、か。……君の波、最高だったよ」
トウキは、拳の形をしたナックルバッジを差し出した。
「これがナックルバッジだ。……君なら、どんな荒波も越えていけるはずさ」
「ありがとうございます!」
俺はバッジを受け取った。
これで二つ目。
ジムを出ると、夕焼けの海が広がっていた。
サトシたちが待っていた。
「ミナト、やったな!すっげえバトルだったぜ!」
「ココドラの回転、コンテストでも使えそうね!」
ハルカも興奮している。
「ああ。……みんなのおかげだ」
俺は、海を見つめた。
この海の向こうには、カイナシティがある。
そして、その先にはさらに多くの強敵と、アクア団・マグマ団の陰謀が待っている。
「(行くぞ。……俺たちの旅は、これからもっと面白くなる)」
俺は、新しい仲間たちと共に、次なる冒険への船出を誓った。
ムロタウンの波音が、俺たちを祝福しているようだった。