アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第218話

博物館のロビーに入ると、そこは既にアクア団によって占拠されていた。

来館者たちは隅に追いやられ、中央では恰幅の良い男性――クスノキ館長が、アクア団の幹部らしき男に詰め寄られていた。

 

「だから!あの『潜水艇の設計図』は渡せんと言っておろう!」

「頑固なじいさんだ。……我々の崇高な目的のために使ってやる、と言っているんだぞ」

 

幹部の男――ウシオが、威圧的に迫る。

筋肉質で、荒々しい海の男といった風貌だ。

 

「待て!」

俺とサトシが飛び出した。

「館長さんに何をする気だ!」

 

「ん?……なんだ、ガキどもか」

ウシオが面倒くさそうに振り返る。

「部外者は帰んな。怪我したくなかったらな」

 

「そうはいかない。……俺たちは、デボンコーポレーションからの届け物を持ってきたんだ」

俺はカバンを掲げた。

 

「デボンの荷物だと?……ほう、それは好都合だ。それもいただこうか」

ウシオが合図をすると、数人の団員がポケモンを繰り出した。

キバニア、ズバット、そしてポチエナ。

 

「力ずくで奪う気か。……上等だ!」

 

「行くぞ!ピカチュウ、『10まんボルト』!」

サトシが先陣を切る。

 

「こっちもだ!……キャモメ、出番だぞ!」

俺は、今回の旅の最初の相棒であるキャモメを繰り出した。

「キャーモッ!」

 

「キャモメ、旋回して『みずでっぽう』だ!相手の目を眩ませろ!」

キャモメが上空から水を噴射し、ロビーを視界不良に陥れる。

「なっ、見えねえ!」

 

「今だ!ポリゴンZ、『ほうでん』!」

俺はすかさずポリゴンZを投入した。

「ゼェェェッ!!」

水浸しの床に青白い電撃が走り、水タイプのキバニアや飛行タイプのズバットを一網打尽にする。

 

「ぐわぁぁっ!」

団員たちが吹き飛ぶ。

 

「チッ、やるな。……だが、俺はそうはいかんぞ!」

ウシオが自身のサメハダーを繰り出した。

「サメハダー、『かみくだく』!」

 

サメハダーが猛スピードでキャモメに襲いかかる。

「キャモメ、間一髪でかわせ!『つばめがえし』で反撃だ!」

 

鋭い旋回で牙をかわし、キャモメの翼がサメハダーの横腹を叩く。

衝撃で双方が後退する。

 

「そこまでだ!」

背後から、冷徹な声と共に、銀色の閃光が走った。

ダイゴのメタグロスだ。

「『ラスターカノン』!」

 

強烈な光線がウシオの足元を薙ぎ払う。

「くっ……ダイゴか!?」

ウシオが忌々しげに舌打ちをする。

「今日のところは引いてやる。……だが、潜水艇のデータ、いずれ必ず手に入れるからな!」

 

アクア団は煙幕に紛れて撤退していった。

 

「ふぅ……助かったよ」

クスノキ館長が安堵の息をつく。

「君たちのおかげで、設計図も荷物も無事だ。ありがとう」

 

「いえ。……でも、あいつら、諦めたわけじゃなさそうです」

俺は、逃げ去った方向を見つめた。

アクア団の目的は、古代の海を復活させること。そのためには、カイオーガを目覚めさせる必要がある。

その鍵となる何かが、この博物館にあるのかもしれない。

 

「さて、と。……事件も解決したし、次は俺たちの番だな」

俺はサトシたちを振り返った。

 

「コンテスト。……いよいよだな」

「ああ!ハルカ、準備はいいか?」

「もちろん!アチャモと猛特訓したんだから!」

 

俺たちは博物館を後にし、コンテスト会場へと向かった。

バトルの緊張感とはまた違う、華やかな舞台への期待と不安が、俺の胸を高鳴らせていた。

「(ヒンバス。……お前の輝き、見せてやろうぜ)」

 

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