アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第226話

地下2層。ここはさらに環境が悪化し、もはや人間の生存領域とは言えない状態になっていた。

床の一部が青白く発光し、高電圧が流れるトラップエリアと化している。空気中の静電気が肌をチリチリと刺激し、髪の毛が逆立つような不快な感覚が続く。

「ポリゴンZ、床の電流パターンを解析しろ」

『了解。……床下の配線がショートし、ランダムな周期で放電しています。安全なルートを計算中……。緑色のグリッドで表示されたタイルのみを踏んでください』

俺のグラス型デバイスの視界に、安全地帯を示す緑色のルートが表示される。

「よし、ジグザグマ、先導を頼む。お前の『ものひろい』の勘と、このナビを頼りに進んでくれ」

ジグッ!(任せて!)

 

ジグザグマは鼻を利かせ、帯電していない床のタイルを選んで器用に進んでいく。

「あっちだ!」

俺たちはその後を一列になって慎重に追う。キャモメは低空飛行で頭上の障害物を警戒し、ココドラとラルトスは俺の足元を固める。ヒンバスはボールの中で待機だ。

 

途中、部屋の隅でキラリと光るアイテムを見つけた。

「あれは……『あなぬけのヒモ』か? それに『まひなおし』も落ちている」

ジグザグマが口にくわえて持ってくる。

「でかした。これがあれば、いざという時に役に立つ。……しかし、こんな場所にアイテムが落ちているなんて、先客がいた証拠だな」

誰かが慌てて逃げ出した際に落としたか、あるいは……。

 

さらに進むと、広い発電室に出た。巨大なタービンが何機も並び、その隙間に巨大なボールのようなポケモン――マルマインが数体、眠るように転がっていた。

「(マルマイン……。下手に刺激すれば大爆発だ)」

俺たちは息を殺し、音を立てないようにこっそり通り過ぎようとした。

その時。

『警告。……高エネルギー反応、急上昇。……自爆シーケンス起動』

ポリゴンZの警告音と同時に、マルマインたちがカッと目を開けた。

「マルッ!!」

侵入者を感知したのか、それともシステムのエラー信号に反応したのか、彼らの体が激しく明滅し始める。

 

「ポリゴンZ、ハッキングで起爆を止めろ!」

『不可能です! 彼らの自爆回路は生体反応と直結したアナログなものです。外部からの電子制御は受け付けません!』

「くそっ、走れ!!」

 

俺たちは全速力で通路を駆け抜けた。

背後でドォォォン!! という凄まじい爆発音が連続して響き、熱風と衝撃波が背中を強く押す。

防爆壁の陰に滑り込み、辛うじて難を逃れる。通路は黒焦げになり、瓦礫が散乱していた。

「危なかった……。あんなのがゴロゴロしてるのか、ここは」

 

だが、爆発の音を聞きつけて、周囲の通気口から無数のビリリダマたちが集まってきてしまった。

「ジジッ!」「ビリリッ!」

数十匹のビリリダマが、帯電しながら転がり、包囲網を狭めてくる。

「囲まれたか!」

 

「戦うしかないな。……みんな、連携だ! 被害を最小限に抑えるぞ!」

 

「ココドラ、『がんせきふうじ』でバリケードを作れ! 起爆させずに足止めするんだ!」

ココドラが地面を叩き、岩の壁を出現させ、ビリリダマの突進ルートを塞ぐ。

「キャモメ、上から『みずでっぽう』! 体を濡らして漏電させろ!」

水を浴びせられ、ビリリダマたちがバチバチとショートし、動きが鈍る。

「ラルトス、『テレポート』で撹乱だ! 敵の意識を分散させろ!」

 

ラルトスが敵の目の前に現れては消え、ビリリダマたちの狙いを狂わせ、同士討ちを誘発させる。

「今だ、一気に突破するぞ!」

 

俺たちは混乱するビリリダマの包囲網を強引に突破し、非常階段の重い防火扉へと滑り込んだ。

ハッキングでロックをかけ、追っ手を遮断する。

息を切らしながら、俺は仲間たちを見渡した。

「みんな、大丈夫か?」

「キャモ!」「ココッ!」

誰も欠けていない。怪我もない。

 

「いいチームワークだ。……この調子なら、最深部まで行ける」

 

俺は、ジグザグマが拾ってくれた『いいキズぐすり』でココドラの擦り傷を治しながら、地下3層への扉を見据えた。

その扉の向こうからは、明らかに異質な、人工的な重機音と、何者かの話し声が微かに響いてきていた。

謎の核心は、もうすぐそこだ。

俺はグラス型デバイスを暗視モードを起動し、決意を新たにした。

「(ロケット団か、それとも……。どちらにせよ、ここで終わらせる)」

 

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