アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第228話

システムが正常化したと思った瞬間、ジェネレーターの深部から再び異常な振動が発生した。

ドクン、ドクンと、まるで巨人の心臓が波打つような音が響く。

 

『警告。残留エネルギーの逆流を確認。……ウイルスによる強制稼働で蓄積された熱エネルギーが、行き場を失ってタービン内で膨張しています』

ポリゴンZの焦った声が響く。

『このままでは、物理的な過負荷により、タービンが爆発する恐れがあります』

 

「なんだって!?」

ウイルスは消したが、溜め込まれたマグマのようなエネルギーは消えていなかったのだ。

爆発すれば、地下施設どころか、地上のキンセツシティにも被害が及ぶ。

 

「(電気を……逃がすしかない!)」

 

俺は瞬時に判断した。

「ココドラ!避雷針になれ!」

「ココッ!?」

 

俺はココドラを抱え、ジェネレーターの主要ケーブルが露出している場所へと走った。

「地面に体を埋めて、電気をアースするんだ!お前の鋼の体と、地面への親和性なら耐えられる!」

 

ココドラは俺の意図を理解し、覚悟を決めて地面に深く潜り込んだ。

俺はケーブルを切断し、ココドラの背中の装甲に接触させた。

 

溢れ出した電流がココドラを直撃し、そこから地面へと流れていく。

「コォォォォ……ッ!!」

ココドラが苦痛に耐える咆哮を上げる。装甲が赤熱し始める。

 

「耐えろ!……ラルトス、サイコパワーで電流の軌道を誘導しろ!ココドラ一点に集中させすぎないように、周囲の地面へ分散させるんだ!」

ラルトスが額に汗を浮かべながら、念力で電気の流れをコントロールする。

 

「キャモメ、水を撒いて冷却だ!ココドラが熱でやられないように!」

キャモメが必死に水をかけ続ける。水蒸気が上がり、サウナのような熱気が充満する。

 

俺たちの総力戦。

ポケモンたちの力を合わせて、暴走するエネルギーを少しずつ、確実に鎮めていく。

「あと少しだ……!頑張れ!」

 

数分後。

最後の火花が散り、ジェネレーターの振動が完全に止まった。

静寂が戻る。

 

「……ココドラ?」

 

煙の中から、黒焦げになりながらも、親指(爪)を立てて「大丈夫だ」と合図するココドラの姿があった。

「ココッ……」

 

「よくやった……!みんな、最高だ!」

 

俺はボロボロになった仲間たちを抱きしめた。

バトルに勝つことだけが強さじゃない。

誰かのために、体を張って守り抜くこと。

それこそが、俺たちが目指す「強さ」だ。

 

地上に戻ると、テッセンさんが心配そうに待っていた。

「おお、無事じゃったか!地下の震動が止まったが……」

 

「はい。……システムは復旧しました。原因は、マグマ団による外部からのハッキングでした」

俺は事の顛末を報告した。

 

「なんと……。マグマ団とやら、許せん奴らじゃ」

テッセンさんは怒りに震えたが、すぐに俺に向き直り、深々と頭を下げた。

「礼を言うぞ、ミナト君。君のおかげで、キンセツの街は救われた。……君は、街の英雄じゃ」

 

「いえ。……いい経験になりました。それに、こいつらが頑張ってくれたんです」

俺はポケモンたちを誇らしげに紹介した。

 

そこへ、サトシが走ってきた。

「ミナト!大丈夫か!?すごい音がしたけど……」

「ああ。なんとかな」

 

「へへっ、俺も特訓終わったぜ!ピカチュウの電気、バッチリコントロールできるようになった!……次は負けないぜ!」

「ピカピカ!」

 

「そうか。……なら、次は俺の番だな」

 

俺はテッセンさんを見た。

「テッセンさん。……改めて、ジム戦をお願いします」

 

「うむ!もちろんだとも!……君のその熱いハート、ワシの電気でさらに痺れさせてやるわい!」

 

再戦の約束。

今度は、何の憂いもない、全力のバトルだ。

俺は拳を握りしめた。

ニューキンセツでの経験は、俺たちを確実に強くした。

ダイナモバッジ、必ず手に入れてみせる。

 

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