アニポケ転生者物語 作:投稿者
翌日。キンセツジムの前には、多くの観客が集まっていた。
ニューキンセツでの事件解決の噂は、一夜にして街中に広まっていた。「街を救った少年がジムに挑むらしい」と、期待に満ちた人々が詰めかけているのだ。
「頑張れよミナト!俺も応援してるからな!」
観客席の最前列で、サトシが声を張り上げる。ハルカとマサトも手を振っている。
「ミナト君なら大丈夫よ!」
「これより、ジムリーダー・テッセンと、挑戦者ミナトのジム戦を行う!ルールは3対3!どちらかのポケモンが全滅した時点で終了とする!」
審判の声が響く。
「ワッハッハ!昨日は世話になったな!だが、勝負は別じゃ!手加減はせんぞ!」
テッセンさんが、電気が走るような豪快な笑みを見せる。その背後からは、ビリビリとしたプレッシャーが放たれている。
「望むところです!……行くぞ、キャモメ!」
俺の先発はキャモメ。
水・飛行タイプ。電気タイプには圧倒的に不利な相性だ。
観客席からは「なんで水タイプを?」「自殺行為じゃないか?」というざわめきが起こる。
「(不利なのは分かってる。だが、今のキャモメならやれる)」
「ほう、チャレンジャーじゃな!行け、コイル!」
テッセンの先発はコイル。
「コイル、『10まんボルト』!」
開始早々、強烈な電撃が放たれる。
「キャモメ、風に乗れ!」
キャモメは翼を広げ、ジム内の空調を利用して急上昇した。
電撃が足元を通過し、地面を焦がす。
「当たらなければどうということはない。……『みずでっぽう』!」
上空からの水流射撃。コイルに直撃するが、電気・鋼タイプのコイルには等倍だ。
「しぶといのう!『ロックオン』じゃ!」
コイルが照準を合わせる。赤いレーザーサイトがキャモメを捉えた。次の攻撃は必中になる。
「からの、『でんじほう』!」
高威力の電気技の塊が放たれる。
逃げ場はない。
「(ここだ!)キャモメ、『まもる』!」
キャモメの前に光の障壁が出現し、電磁砲を受け止めた。
バチバチと火花が散るが、障壁は割れない。
「なにっ!?」
「今だ!懐に飛び込んで『つばめがえし』!」
キャモメが障壁を解除した瞬間、音速でコイルに突っ込んだ。
鋼鉄のボディに翼が叩きつけられる。
コイルは回転しながら吹き飛び、壁に激突した。
「コイル、戦闘不能!」
「……やるのう。相性の不利を、スピードとタイミングで覆すとは」
テッセンさんは楽しそうにコイルを戻した。
「だが、ここからが本番じゃ!行け、レアコイル!」
進化したレアコイルが登場する。
三位一体の磁力が、フィールドの空気を震わせる。
「キャモメ、戻れ!……次は、お前の番だ!」
俺はキャモメを戻し、次のボールを手に取った。
ニューキンセツで共に死線をくぐり抜けた、鋼鉄の相棒。
「頼むぞ、ココドラ!」
「ココォォッ!!」
白銀の輝きを放つココドラが、フィールドに仁王立ちした。
鋼対鋼。
重量級の激突が始まる。