アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第232話

# 第34章 第10話:再戦の雷鳴、本当の笑顔

 

ニューキンセツでの事件が解決し、俺がジム戦でテッセンさんに勝利した翌日。

俺たちは、キンセツジムのバトルフィールドに再び集まっていた。

サトシが、どうしてもやり残したことがあると言って、テッセンさんに再戦を申し込んだのだ。

 

「テッセンさん! お願いします! もう一度、俺とバトルしてください!」

サトシが深々と頭を下げる。

「前のバッジは返します。……俺、過充電の力じゃなくて、俺とピカチュウの本当の力で、あんたに勝ちたいんです!」

サトシの手には、以前受け取ったダイナモバッジが握られている。

 

テッセンさんは、しばらくサトシの真剣な瞳を見つめていたが、やがてニカっと笑った。

「ワッハッハ! いい目じゃ! 自分の弱さを認め、それでも前に進もうとするその心意気、気に入った! 受けて立とうじゃないか!」

「ありがとうございます!」

 

「ただし、今度は手加減なしじゃぞ? ワシの新しい相棒を見せてやろう! 行け、ライボルト!」

テッセンさんが繰り出したのは、進化したばかりのライボルトだった。青い稲妻のような体躯と、鋭い眼光。レアコイルよりも遥かにスピードに特化したポケモンだ。

 

「望むところだ! 行くぞ、ピカチュウ!」

「ピッカァ!」

ピカチュウがフィールドに飛び出す。過充電の影響はもうない。今のピカチュウは、サトシとの絆だけで戦う、いつもの相棒だ。

 

「バトルスタート!」

 

「ライボルト、『スパーク』!」

ライボルトが青い電撃を纏い、ジグザグの軌道でピカチュウに迫る。速い!

「ピカチュウ、『でんこうせっか』でかわせ!」

ピカチュウも負けじと加速し、紙一重でかわす。二つの光がフィールドを縦横無尽に駆け巡る。

 

「『かみつく』!」

「『アイアンテール』で迎撃だ!」

ライボルトの牙とピカチュウの鋼の尻尾が激突し、火花が散る。力は互角だ。

 

「やるのぉ! ならばこれでどうじゃ! 『かみなり』!!」

テッセンさんの指示で、ライボルトが空に向かって咆哮する。ジムの天井に設置された集電装置からエネルギーを集め、極太の落雷をピカチュウの頭上に落とした。

「うわぁっ!? ピカチュウ!」

直撃。フィールドが眩い光に包まれる。

 

だが、光が晴れた時、ピカチュウは立っていた。体から煙を上げながらも、その目は燃えている。

「ピカ……ッ!」

「耐えたか! さすがじゃ!」

「へへっ、俺たちのピカチュウはタフなんだぜ! ……今だ、『10まんボルト』!」

 

ピカチュウが反撃の電撃を放つが、ライボルトは特性『ひらいしん』でそれを吸収してしまう。

「無駄じゃよ! 電気技は通じぬ!」

「知ってるさ! それは囮だ! ……行け、ピカチュウ! 『でんこうせっか』からの……『アイアンテール』!!」

 

ピカチュウは放った電撃の光を目くらましにして、ライボルトの懐に潜り込んでいた。

至近距離からの、渾身のアイアンテール。

「なにっ!?」

ライボルトが吹き飛び、壁に激突する。

 

「まだだ! そのまま『ボルテッカー』だぁぁ!!」

サトシが叫ぶ。ピカチュウが金色の電気を纏い、自ら弾丸となって突っ込む。

「ライボルト、『オーバーヒート』で迎え撃て!」

テッセンさんも引かない。ライボルトが全身を赤熱させ、炎の爆発を起こす。

 

黄金の光と紅蓮の炎が激突し、大爆発が起きた。

衝撃波で俺たちも目を覆う。

 

煙が晴れると……。

フィールドには、力尽きて倒れたライボルトと、膝をつきながらも拳(前足)を突き上げて立っているピカチュウの姿があった。

 

「……ライボルト、戦闘不能! 勝者、ピカチュウ! よって、サトシ君の勝ちじゃ!!」

テッセンさんが高らかに宣言する。

 

「やった……! 勝った……勝ったぞぉぉぉ!!」

サトシがフィールドに駆け込み、ピカチュウを抱きしめる。

「ピッカァァ!」

ピカチュウも、今度こそ自分たちの力で掴み取った勝利に、嬉しそうに電気を散らす。

 

「ワッハッハ! いやぁ、痺れた痺れた! ここまで熱いバトルは久しぶりじゃ!」

テッセンさんが笑いながら近づいてきた。

「サトシ君、見事じゃった。……ほれ、受け取れ」

テッセンさんは、サトシが返そうとしたダイナモバッジを、再び彼の手のひらに押し付けた。

「これは、君の実力で勝ち取った勲章じゃ。今度こそ、胸を張って持っていくがいい!」

 

「……はい! ありがとうございます!」

サトシはバッジを握りしめ、太陽のような満面の笑みを見せた。

「やったったーーっ!! ダイナモバッジ、今度こそ、本当のゲットだぜ!!」

「ピッピカチュウ!!」

 

その夜、俺たちはポケモンセンターで改めて祝勝会を開いた。

サトシも吹っ切れたようで、マサトと楽しそうにバトルの反省会をしている。

テッセンさんは去り際に、俺に技マシン『10まんボルト』をくれた。

「君のポリゴンZやラルトスなら、使いこなせるじゃろう。……それに、あのニューキンセツでの借りは、これくらいでは返しきれんからの」

「ありがとうございます。……マグマ団の件、気をつけてください」

「うむ。警察の方でも調査が進んでおる。……奴らの狙いは、ホウエンの地下深くに眠る『大地のエネルギー』らしい」

 

翌朝。

俺たちはキンセツシティを出発することにした。

サトシたちは、シダケタウンへ向かうという。

俺は、最短ルートでフエンタウンを目指すつもりだ。

 

「じゃあな、ミナト。……次はもっと強くなって会おうぜ!」

「ああ。ハルカも、コンテスト頑張れよ」

「うん! ミナト君もね!」

 

二つの道が分かれる。

俺が向かうのは、111番道路。過酷な砂漠地帯が広がる、ホウエンの難所だ。

「(砂漠……。そこには、俺が求めているポケモンがいるはずだ)」

ナックラー。フライゴンへと進化する、砂漠の精霊。地面・ドラゴンタイプという優秀な耐性と、浮遊能力。これからの旅、特にマグマ団との戦いにおいて、彼の力は不可欠になるだろう。

 

次のジムは、炎のアスナ。熱い戦いは、まだまだ続く。

 

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