アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第235話

砂漠地帯をようやく抜け出した俺たちは、煙突山の麓にあるロープウェイ乗り場に到着した。

ここからロープウェイに乗れば、一気に山頂まで行くことができる。

フエンタウンへは山を越えるのが最短ルートだ。

 

だが、乗り場は異様な雰囲気に包まれていた。

入り口にはバリケードが築かれ、赤い制服を着た男たちが仁王立ちしている。

「本日は運休です!帰ってください!」

観光客を乱暴に追い返しているのだ。

 

「(マグマ団……!)」

 

俺は物陰に隠れ、様子を伺った。

「あいつら、ロープウェイを占拠して一般人を遠ざけているのか」

ポリゴンZが情報を収集する。

『解析。……山頂付近で、異常な熱エネルギーの上昇を検知。……マグマ団が何らかの装置を稼働させている可能性があります。エネルギーパターンは、ニューキンセツで検知したものと酷似しています』

 

「(やっぱりな。……マツブサがいるのかもしれない)」

 

「行くぞ。強行突破だ」

 

俺はジグザグマとナックラーを出した。

「ジグザグマ、あそこの警備員の気を引いてくれ。可愛い顔でな。ナックラーは足元から崩せ」

 

「ジグッ!」「ナック!」

 

ジグザグマが「迷子になっちゃった」という演技で警備員に近づき、愛嬌を振りまく。

「ん?なんだこのジグザグマは?」

警備員が気を取られた瞬間、ナックラーが『あなをほる』で足元の地面を陥没させた。

「うわっ!?」

警備員たちが転倒する隙に、俺はバリケードを飛び越え、ロープウェイのゴンドラに乗り込んだ。

 

「ポリゴンZ、システムをハッキングして発車させろ!」

『了解。……強制起動』

 

ゴンドラがガタンと動き出し、山頂へと向かって上昇を始める。

「待て!止まれ!侵入者だ!」

下で団員たちが叫んでいるが、もう遅い。

 

だが、安心したのも束の間。

上空から黒い影が迫ってきた。

「逃がすかよ!」

エアスキーに乗ったマグマ団の精鋭部隊が、ゴンドラを取り囲んだ。

彼らが繰り出したのは、ズバットとゴルバットの大群だ。

 

「空中で襲撃か!……キャモメ、迎撃だ!」

 

俺はゴンドラの窓を開け、キャモメを放った。

「『つばめがえし』で蹴散らせ!」

キャモメが空を舞い、ズバットたちを次々と叩き落とす。

 

「生意気な!やれ、グラエナ!」

敵のリーダー格が、並走する別のゴンドラから、俺たちのゴンドラの屋根にグラエナを飛び移らせた。

ドンッ!という衝撃。グラエナの鋭い牙が天井を引き裂こうとする。

 

「(屋根を破られたら終わりだ!)」

 

「ナックラー、出番だ!『かみつく』でグラエナの足を止めろ!」

俺はナックラーを屋根の上に放り投げた。

ナックラーは空中の不安定な足場にも動じず、強力な顎でグラエナの足に噛み付いた。

「ギャンッ!?」

 

「そのまま投げ飛ばせ!」

ナックラーは首の力だけでグラエナを放り投げ、空中の敵部隊にぶつけた。

ドミノ倒しのように敵が崩れていく。

 

「よし!今のうちに一気に登り切るぞ!」

 

ゴンドラは敵の包囲網を突破し、噴煙の上がる山頂駅へと滑り込んだ。

扉が開くと、そこには灼熱の空気が充満していた。

マグマ団の本隊が待ち受けているはずだ。

 

「行くぞ、みんな。……山頂決戦だ!」

 

俺は相棒たちを戻し、熱気渦巻く火口へと走った。

硫黄の匂いと、焦げ付くような熱気が、決戦の予感を高めていく。

 

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