アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第23話

ゴース……(……クククッ……)

 

頭の中に直接響く、子供のような、それでいて不気味な笑い声。俺は、ハッとして自分の足元の影を見た。そこには、先ほどまでいなかったはずの、黒いガス状のポケモン――ゴースが、にやにやと笑いながら浮かんでいた。

 

ロケット団員たちにはその姿は見えていないらしく、ゴースは俺にだけ姿を見せているようだった。

 

「(俺に、興味を持ったのか……?)」

 

ゴースは、くっくっと笑いながら、俺の周りをくるくると回り始める。そして、時折、俺の髪を引っぱったり、耳元で不気味な声を出したりと、イタズラを仕掛けてきた。

 

ロケット団との戦闘の最中だというのに、なんとも緊張感のない奴だ。だが、俺はこの状況を、逆に利用できるかもしれないと考えた。

 

「(こいつらの力を借りられれば、ロケット団の警備網を突破できるかもしれない……!)」

 

俺は、ロケット団の攻撃をフシギソウにいなさせながら、意識をゴースへと集中させる。

 

「なあ、ゴース。お前たち、人間と遊びたいだけなんだろ?だったら、もっと面白い遊びをしないか?」

 

俺は、デバイスを通して、ゴースにだけ聞こえる特殊な音波で語りかけた。俺の声に、ゴースはきょとんとした顔で動きを止める。

 

「ゴース?」

デバイスは『興味』と分析している。

 

「ああ。あの黒服の連中を、みんなで驚かせて、ここから追い出すんだ。成功したら、俺の最高のパートナーが、お前たちのために、最高の遊びを披露してやるぜ」

 

俺はそう言って、ポリゴンの入ったボールを見せた。

 

俺の提案に、ゴースは興味を示したようだった。にやりと笑うと、近くにいたゴーストやゲンガーに、何事かテレパシーで伝えた。すると、今まで壁の中に隠れていたゴーストたちが、次々と姿を現し、ロケット団員たちに襲いかかった。

 

「な、なんだこいつら!?」

「うわー!壁からポケモンが!」

 

ゴーストたちは、壁を自在にすり抜け、ロケット団員たちの背後から「したでなめる」攻撃をしたり、不気味な幻覚を見せたりして、彼らを混乱させていく。

 

「よし、今だ!この隙に、上へ行くぞ!」

 

俺は、ゴーストたちが作ってくれた混乱に乗じて、ロケット団の防衛線を突破し、タワーの上階へと続く階段を駆け上がった。俺の肩には、いつの間にか、あのイタズラ好きのゴースがちょこんと乗っていた。

 

「ゴ、ゴース!」

俺の肩で、ゴースが満足げに鳴く。

 

「ハハ、気に入られたみたいだな」

 

こうして、俺は予期せぬ形で、ゴーストタイプの仲間を手に入れた。

 

ゴースの道案内で、俺たちはロケット団の警備を巧みにかいくぐり、タワーの最上階へとたどり着いた。

 

そこでは、数人のロケット団幹部らしき男たちが、一体のポケモンを囲んでいた。紫色の、幽霊のような姿。サワムラーとエビワラーに敗れた、あのガラガラの母親のゆうれいだ。そして、そのそばには、気を失ったフジ老人の姿があった。

 

「やはり、あんたたちか!」

 

俺が駆け寄ったことに、幹部の一人が舌打ちする。

 

「嗅ぎつけてきたか、シルフの犬め。だが、もう遅い。このタワーに満ちる、ポケモンの魂のエネルギー、そして、このガラガラの骨は、我々がいただく」

 

「何のために!」

 

「サカキ様の大いなる計画のためだ。古代のポケモンを、この世に復活させる、その礎としてな!」

 

やはり、目的はそれか。俺は、戦闘の準備を整える。

 

「そんなこと、絶対にさせるか!行け、フシギソウ!ゴース!」

 

俺のポケモンたちが、幹部の前に立ちはだかる。

 

「面白い。かかってこい」

 

幹部が繰り出したのは、スリーパーとゴルバット。強力なエスパータイプと、素早い飛行タイプ。厄介な組み合わせだ。

 

「ゴース、『あやしいひかり』でスリーパーを混乱させろ!フシギソウは、ゴルバットに『はっぱカッター』!」

 

激しいバトルが始まった。だが、ロケット団幹部は、手強い。巧みな指揮で、俺たちを追い詰めてくる。

 

「(くそっ、このままじゃ……!)」

 

その時だった。今まで俺たちの戦いを見守っていたガラガラのゆうれいが、静かに立ち上がり、ボーンブーメランを構えたのは。そして、その怒りの矛先は、フジ老人を傷つけた、ロケット団幹部へと向けられていた。

 

母の怒りが、今、爆発する。

 

 

チラシ裏から表にでるべきか

  • チラシ裏でいい
  • 表にでてもいい
  • まだ表にでるのは早い
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