アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第253話

118番道路を抜け、俺たちはヒワマキシティの手前にある小さな町、カゲボウズタウンに到着した。

ここはゴーストポケモンが多く住む少し薄暗い町だが、今日は年に一度のポケモンコンテストで、ランタンの灯りが幻想的な雰囲気を醸し出していた。

 

「今回はキルリアで行くぞ」

俺はキルリアのボールを握りしめた。

ヒンバスはまだ進化の途中だが、キルリアは既に完成された美しさを持っている。

流星の滝で進化し、サーナイトへの覚醒を待つ彼女に、最高の舞台を用意してやりたかった。

 

キルッ!(任せて、ミナト!)

キルリアは優雅に一回転し、自信に満ちた表情を見せる。

そのドレスのような体は、ステージのライトを浴びて白く輝いている。

 

一次審査。

俺たちの演技テーマは「月の光と影」。

照明を落としたステージで、キルリアが『めいそう』を行い、精神統一する。

すると、彼女の周囲に青白いオーラが立ち上り、それがステージ全体を深い森のような静寂で包み込んだ。

 

「そして、『マジカルリーフ』!」

キルリアが指を鳴らすと、色とりどりの光る葉っぱが出現し、オーラの中で舞い踊る。

葉っぱはキルリアの動きに合わせて旋回し、最後は彼女の背中で大きな翼のような形を作った。

光と影のコントラストが、キルリアの神秘性を際立たせる。

 

「美しい……!」

「まるで妖精だわ」

観客席から溜息が漏れる。

 

審査員の評価も満点に近い。

「技のキレ、構成、そして何よりポケモンの気品。完璧です」

 

俺たちはトップで一次審査を通過した。

だが、本当の勝負はここからだ。

二次審査、コンテストバトル。

対戦相手は、地元で負けなしのロゼリア使いだ。

 

「キルリア、油断するなよ。……美しく、そして強く勝つ!」

「キルッ!」

 

バトルのゴングが鳴った。

「ロゼリア、『はなびらのまい』!」

ステージ全体に花弁が舞う。美しいが、触れればダメージを受ける危険な技だ。

「キルリア、『テレポート』で回避!」

キルリアは瞬時に姿を消し、ロゼリアの背後に現れる。

「そこだ!『サイコキネシス』!」

 

念動力がロゼリアを捕らえ、空中に浮かせる。

だが、相手もさるもの。

「空中で回転して『マジカルリーフ』!」

ロゼリアは拘束されながらも技を放ち、キルリアにダメージを与えた。

「くっ……やるな!」

 

一進一退の攻防。

ポイントは互角。残り時間はあとわずか。

 

「(ここで決めなきゃ、勝てない……!)」

 

俺はキルリアを見つめた。

彼女の瞳には、諦めない強い光が宿っている。

『ミナトを守る。……もっと、強くなりたい!』

そんな心の声が聞こえた気がした。

彼女の想いが、会場の空気さえも変えようとしていた。

 

その時、キルリアの体が眩い光に包まれた。

コンテストの舞台上で、奇跡が起きようとしていた。

 

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