アニポケ転生者物語 作:投稿者
119番道路。
ここは常に雨が降り続き、背の高い草むらが広がる湿地帯だ。
俺たちが進んでいくと、前方に巨大な施設が見えてきた。
ホウエン地方の気象を観測する重要拠点、天気研究所だ。
だが、その様子がおかしい。
入り口のゲートが破壊され、黒い煙が上がっている。
「(アクア団か……!)」
俺が駆けつけると、そこには既にサトシたちの姿があった。
「ミナト!」
「サトシ!無事か?」
「ああ!でも、研究所がアクア団に占拠されちまったんだ!ポワルンっていう珍しいポケモンを狙ってるらしい!」
「ポワルン……天候によって姿を変えるポケモンか」
アクア団は、その能力を利用して天候を操作し、カイオーガの手がかりを探そうとしているのだろう。
「あいつら、手段を選ばないな」
「突入するぞ!」
俺たちは正面突破を仕掛けた。
研究所内は、アクア団員たちで溢れかえっていた。
「止まれ!ここは我々アクア団が管理している!」
「どけっ!……マッスグマ、『しんそく』!」
「ピカチュウ、『10まんボルト』!」
俺とサトシの連携攻撃が炸裂する。
マッスグマが高速で敵を薙ぎ倒し、ピカチュウが電撃で痺れさせる。
「うわぁぁっ!」
俺たちは最上階の所長室へとたどり着いた。
そこには、恰幅の良い所長を脅している女性幹部の姿があった。
イズミだ。
「しつこい子供たちね。……でも、もう遅いわ。ポワルンのデータは頂いた」
イズミの手には、ポワルンが入ったカプセルと、データディスクが握られている。
「返せ!」
「嫌よ。……この子は、私たちの理想郷『アクアトピア』を作るための重要な鍵なの」
イズミは窓を破壊し、外へ飛び出した。
「逃がすか!」
俺たちも後を追って外へ出る。
そこは、豪雨が吹き荒れる屋上だった。
雨脚が強まり、視界が悪い。雷鳴が轟いている。
「ふふふ。この雨は、私たちの味方よ。……行け、サメハダー!」
イズミが繰り出したのは、以前よりも強化されたサメハダー。
雨を受けて凶暴さを増している。
「(水タイプ同士なら負けない!)」
俺は、ヒンバスのボールを握りしめた。
「ヒンバス、行けるか?」
「ヒンッ!」
ボールから飛び出したヒンバスは、雨を受けて生き生きとしている。
だが、相手は凶悪なサメハダー。
「サメハダー、『かみくだく』!」
ヒンバスは必死に避けるが、サメハダーのスピードに追いつけない。
「ヒンッ!?」
体当たりを受け、吹き飛ばされる。
「ヒンバス!」
俺が駆け寄ろうとすると、サーナイトが前に出ようとした。
だが、ヒンバスはそれを制した。
「
彼は、ボロボロになりながらも、決して諦めていなかった。
きのみ名人のポロック、コンテストでの特訓、そしてサーナイトの進化。
その全てが、彼の背中を押している。
「(僕は、もっと強くなりたい。もっと美しくなりたい!)」
「(信じるんだ。……あいつの可能性を)」
「ヒンバス!雨を利用しろ!『すいすい』だ!」
俺の声に、ヒンバスが覚醒した。
雨粒が彼の鱗を滑り落ち、加速装置となる。
サメハダーの攻撃を紙一重でかわし、懐に飛び込む。
そして、奇跡が起きた。
激しい雨と、ヒンバスの内なる美しさが共鳴し、眩い光が放たれた。
「進化……!」
光の中で、泥色の体は虹色に変わり、ボロボロのヒレは美しい扇へと変化していく。
嵐の中で生まれた、最も美しい竜。
ミロカロス、降臨。