アニポケ転生者物語 作:投稿者
深い森を抜けると、巨大な樹木の上に作られた街、ヒワマキシティに到着した。
木々の間に吊り橋が架かり、人々は鳥ポケモンのように空に近い場所で生活している。
自然と共生するその独自の文化は、ホウエン地方の中でも特に美しい。
「すっげえ!秘密基地みたいだ!」
サトシが大はしゃぎで吊り橋を渡る。
「高いところはちょっと苦手かも……」
ハルカがおっかなびっくり付いていく。
俺たちは街の中心にあるヒワマキジムを目指した。
だが、ジムへの道は、見えない何かに阻まれていた。
「あれ?通れないぞ?」
サトシが何もない空間にぶつかる。
「そこにはカクレオンがいるのよ」
頭上から声がした。
見上げると、エアームドに乗った青い服の女性が降りてきた。
パイロットのようなゴーグルをつけた、凛々しい女性。
ジムリーダーのナギだ。
「私はナギ。空と鳥ポケモンを愛する者。……君たちが挑戦者?」
「はい!マサラタウンのサトシです!」
「同じく、ミナトです」
ナギは俺たちを見定めると、
「いい目をしてるわね。……私のジムは、空の戦い。飛べない者は勝てないわよ」
「望むところです。……俺たちにも、空を飛ぶ翼はありますから」
俺はペリッパーとビブラーバのボールに触れた。
「ふふっ。楽しみにしているわ」
ジムのフィールドは、地上数十メートルの高さにある足場だ。
柵はなく、落ちればただでは済まない。
風が強く吹き付け、立っているだけでもバランスを取るのが難しい。
ここでのバトルは、三次元的な空間認識能力が問われる。
「まずはミナト君からね。……準備はいい?」
「はい!」
審判が宣言する。
「これより、ジムリーダー・ナギと挑戦者ミナトのジム戦を行う!ルールは2対2!どちらかのポケモンが全滅した時点で終了とする!」
「私の先発はこの子よ!トロピウス!」
ナギが繰り出したのは、巨大な葉っぱの翼を持つトロピウス。
草・飛行タイプ。巨体に似合わず、風に乗って軽やかに浮遊している。
「なら、こっちはこの子だ。……行け、ペリッパー!」
俺はペリッパーを放った。
「ペリィッ!!」
特性『あめふらし』が発動し、上空に雨雲が発生する。
ヒワマキの青空が、一瞬にして雨空へと変わった。
「雨……。私の鳥たちの翼を濡らす気?……行くわよ!『はっぱカッター』!」
「ペリッパー、雨に乗れ!『ぼうふう』!」
暴風雨の中、空中戦が始まった。
ペリッパーは雨と風を味方につけ、トロピウスの巨大な体を翻弄する。
ナギの華麗な飛行テクニックに対し、俺たちは「天候支配」という戦術で対抗する。
勝負の行方は、風のみぞ知る。