アニポケ転生者物語   作:投稿者

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【閑話】ミナモシティへの道、空と海の予兆

空の王者たちの競演

 

ヒワマキシティでの激闘から数日。

俺たちは、ミナモシティへと続く120番道路の広大な草原地帯でキャンプを張っていた。雨上がり特有の澄んだ空気が、心地よい。

今日は、進化したばかりのフライゴンの飛行能力をテストする絶好の機会だ。

 

「フライゴン、旋回! ……よし、次は急降下だ!」

「グォン!」

フライゴンは俺の指示通り、空中で複雑な機動を繰り返す。ビブラーバの時よりも体が大きく、そして力強くなった分、直線の加速力は格段に増している。しかし、小回りは少し難しくなっているようだ。

「(慣れが必要だな。……でも、このスピードは間違いなく武器になる)」

 

すると、上空から甲高い鳴き声が聞こえた。

「スバァァッ!!」

サトシのオオスバメだ。彼もまた、ナギ戦での激闘を経て、空を飛ぶことの喜びを全身で表現している。

「へへっ、ミナト! どっちが速いか競争しようぜ!」

サトシが地上から叫ぶ。

「望むところだ! フライゴン、見せてやれ!」

 

二体の影が、草原の上空を交差する。風を切り裂くオオスバメと、砂嵐を呼ぶフライゴン。

タイプも飛び方も違う二体だが、互いに高め合う良きライバルだ。

 


華麗なる合同練習

 

地上では、ハルカと俺のポケモンたちが、次のコンテストに向けた合同練習を行っていた。

「サーナイト、『マジカルシャイン』!」

「ミロカロス、『ミラーコート』!」

「アゲハント、『ぎんいろのかぜ』! エネコ、『ねこのて』!」

 

光と風、そして予期せぬ技の数々が入り乱れる。

互いに傷つけ合うのではなく、技の美しさとタイミングを確かめ合うようなバトル。

「わぁ……! ミナト君のミロカロス、輝きが違うわね。……私も負けてられない!」

ハルカがメモを取りながら目を輝かせる。

「ハルカのアゲハントも、キレが増してるぞ。……次のミナモ大会、楽しみだな」

 

俺はそんな光景を眺めながら、タケシと一緒にポロックを作った。

「今回はウイのみをベースにしてみたんだ。渋味が引き立つはずだぞ」

「さすがタケシ。……これなら、ミロカロスのコンディションも最高潮に持っていける」

 

 


交錯する情報の影

 

夕食のシチューを囲みながら、俺たちは今後のルートについて話し合った。

「次はミナモシティだね。……大きなデパートがあるって聞いたわ!」

ハルカが嬉しそうに言う。

「サファリゾーンも近くにあるらしいぞ。珍しいポケモン、ゲットし放題かな?」

サトシも期待に胸を膨らませる。

 

だが、俺の表情は少し硬かった。

「……楽しむのもいいが、気をつけろよ。ミナモシティ周辺では、不穏な噂がある」

俺はポリゴンZが収集したデータを皆に見せた。

 

「ミナモシティの沖合、入り組んだ入江の奥に、アクア団のアジトがあるらしい」

「アクア団……! 海を広げようとしてる奴らか!」

マサトが声を荒らげる。

「ああ。カイナシティで潜水艇の部品を狙っていた奴らだ。……ここで本格的に動き出すかもしれない」

 

「じゃあ、マグマ団は?」

タケシが鋭い質問を投げる。

「奴らは内陸部、デコボコ山(煙突山周辺)に潜伏している可能性が高い。……海と陸、二つの組織が同時に動いている。このホウエン地方で、何かが起ころうとしているんだ」

 

「(グラードンとカイオーガ……。伝説の目覚めは、もう止められないのか)」

 

俺の言葉に、サトシたちは真剣な表情で頷いた。

「分かった。……もし奴らが現れたら、俺たちが止める。絶対に!」

サトシの拳に、ピカチュウが頬を擦り寄せる。

 

 


ミナモシティの灯火

 

夕暮れ時。

丘の上から、ミナモシティの全景が見えてきた。

海に面した美しい港町。巨大なデパートや美術館、そしてコンテスト会場のドームが、夕日を受けてオレンジ色に輝いている。

だが、その美しい海の向こう、沖合の岩場には、不気味な影が潜んでいるようにも見えた。

 

「(あそこか……アクア団のアジト)」

 

そして、背後の山々――煙突山の方角には、マグマ団の野望が燻っている。

俺たちの前に、再び組織の壁が立ちはだかる。

 

「準備はいいか、みんな」

俺はボールを握りしめた。

ポケモンたちが、頼もしく応える。

 

俺たちは、夕闇に沈むミナモシティへと足を踏み入れた。

そこには、華やかな光と、どす黒い影が混在していた。

 

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