アニポケ転生者物語 作:投稿者
第261話
ヒワマキシティから長い雨の120番道路、そしてサファリゾーンのある121番道路を経由し、俺たちはついにホウエン地方東部の主要都市、ミナモシティに到着した。
目の前に広がるのは、どこまでも続く青い海と、斜面に立ち並ぶ白い家々。そして街のランドマークである巨大なデパートと、優美な曲線を描くコンテスト会場。
ここは文化と商業、そして海と共に生きる人々が集う、ホウエン屈指の港町だ。
「着いたーっ!! ミナモシティだ!」
サトシが海に向かって両手を広げる。
「ここがミナモ……。すごーい! お店がいっぱい!」
ハルカも目を輝かせている。彼女にとって、この街は次のリボンを懸けた決戦の地であり、同時にショッピングの聖地でもある。
「まずはポケモンセンターで旅の疲れを癒やそう。それから、今後の予定を確認だ」
タケシの提案で、俺たちは高台にあるポケモンセンターへと向かった。
ロビーで一息つきながら、俺たちは地図を広げた。
「俺たちの次のジムは、海を渡った先のトクサネシティだ。……でも、その前にハルカのコンテストだな!」
サトシが言うと、ハルカは少し緊張した面持ちで頷いた。
「うん。ミナモ大会はレベルが高いって聞いてるし、ライバルのシュウ君も出るみたいだから……。正直、ちょっと自信ないかも」
ハルカが弱気な表情を見せる。彼女のワカシャモやエネコは順調に育っているが、大舞台へのプレッシャーは大きいのだろう。
「大丈夫だ。ハルカの演技は、確実に人の心を動かす力を持ってる。……俺も応援するから、自分を信じろ」
俺が励ますと、ハルカはパッと顔を上げて微笑んだ。
「……うん。ミナト君がそう言ってくれるなら、頑張れる気がする!」
「よし、じゃあ今日は自由行動にしようぜ! 俺はトクサネジムの対策を練りたいし、海辺で特訓してくる!」
サトシが立ち上がる。
「僕も付き合うよ! トクサネのジムリーダーはエスパータイプだから、悪技なんかの対策が必要だよ!」
「俺は市場で食材の買い出しだな。……というわけで、ミナト、ハルカちゃんのこと頼んだぞ?」
タケシがウィンクをして、サトシとマサトを連れ出してくれた。
ロビーに残されたのは、俺とハルカの二人だけ。
「えっと……。どうする? ハルカ」
「あ、あのね! もしよかったら……コンテストの前に、少し気晴らしに付き合ってくれないかな? デパートとか、見てみたくて……」
ハルカが上目遣いで尋ねてくる。
「ああ、もちろん。俺もデパートには用があるしな。……行こうか」
「うん! 行こう!」
こうして、俺とハルカは二人きりでミナモデパートへ行くことになった。
「(これって、傍から見たらデート……だよな)」
俺は少し照れくささを感じながら、隣を歩くハルカの歩幅に合わせた。
港町の風が、二人の背中を優しく押していた。