アニポケ転生者物語 作:投稿者
ミナモシティの沖合、波の荒い岩礁地帯。
そこには、潮の干満によって入り口が現れる巨大な海蝕洞窟があった。
ポリゴンZのナビゲートに従い、俺たちはボートで洞窟内部へと侵入した。
「ここがアクア団のアジト……」
ハルカが声を潜める。
内部は予想以上に近代的だった。
岩壁をくり抜いて作られた施設には、金属の通路が張り巡らされ、至る所に監視カメラが設置されている。
「ポリゴンZ、カメラをジャックしろ。最短ルートを探せ」
『了解。……セキュリティシステムに侵入。……警告。この施設は空間転送装置、通称「ワープパネル」によって複雑に区画されています』
「ワープパネルか。……面倒だな」
目の前には、床に埋め込まれた発光するパネルが複数ある。
どれが正しい道なのか、踏んでみるまで分からない。
「行くしかないわね。……ミナト君、離れないでね」
ハルカが俺の手をギュッと握る。
「ああ。……サトシたちも別ルートで侵入しているはずだ。合流を目指そう」
俺たちはワープパネルを踏んだ。
視界が歪み、次の瞬間には全く別の部屋に立っていた。
そこは、アクア団員の休憩室だった。
「あ? なんだお前ら!?」
カップラーメンを食べていた団員たちが、驚いて立ち上がる。
「侵入者だ! 捕まえろ!」
「見つかったか! 強行突破だ!」
俺はボールを投げた。
「頼むぞ、コドラ!」
「コドォッ!!」
白銀の重装甲を纏ったコドラが現れ、狭い通路を塞ぐように立ちはだかる。
「ポチエナ、『かみつく』! ズバット、『超音波』!」
団員たちが一斉にポケモンを繰り出す。
「コドラ、『てっぺき』で跳ね返せ!」
ポチエナたちの牙がコドラの装甲に当たり、ガキンッという音と共に弾かれる。
「今だ、ポリゴンZ! 『放電』!」
俺の肩から飛び出したポリゴンZが、部屋全体に広範囲の電撃を放つ。
「ビリリリリッ!!」
「うわぁぁぁ!!」
団員たちとポケモンが一網打尽になり、麻痺して動けなくなる。
「よし、今のうちに先へ進むぞ!」
俺たちは混乱に乗じて次のパネルへ飛び乗った。
何度もワープを繰り返し、迷路のような施設を進んでいく。
途中、サトシとタケシ、マサトとも合流できた。
「ミナト! こっちは行き止まりだったぜ!」
「こっちもだ。……どうやら、最深部へのルートは厳重にロックされているみたいだな」
「任せて。……ここにある制御端末から、ロックを解除するわ」
ハルカが意外な特技を見せる。彼女は旅の中で、ポケナビの操作や簡単なハッキングを覚えていたのだ。
「よし、開いた! ……この先に、大きなドックがあるみたい!」
「ドック……。潜水艇か!」
俺たちは、開かれた扉の向こうへと走った。
そこからは、潮の匂いと、重油の匂いが漂ってきていた。