アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第27話

数日後、俺はついにカントー地方最大の大都市、タマムシシティに到着した。高層ビルが立ち並び、多くの人々やポケモンが行き交うその光景は、これまでのどの町よりも華やかで、活気に満ち溢れていた。

 

町の賑わいに、俺の気分も自然と高揚する。この大都市の雰囲気を楽しみたかったが、今はやるべきことがある。ロケット団のアジトへの潜入だ。だが、その前に、済ませておかなければならないことがある。

 

「ジム戦か……。エリカという草タイプ使いのジムリーダー。油断はできないな」

 

俺は一人、タマムシジムへと向かった。タマムシジムは、巨大な温室のような、美しい建物だった。中に入ると、様々な草花が咲き乱れ、甘い香りが鼻腔をくすぐる。

 

ジムの入り口には、見慣れた三人の姿があった。

 

「なんだ、お前ら。どうしたんだ?」

 

俺が声をかけると、サトシ、カスミ、タケシが、疲れた顔でこちらを振り返った。

 

「ミナト!お前、もう着いてたのか!」

「もー!聞いてよミナト!このジム、香水が嫌いな奴は入れないんだって!」

カスミが、不満そうに口を尖らせる。

 

「香水が嫌い……ね。エリカさんの美学だろう」

「そんなの理不尽だぜ!俺は、香水なんてつけたくないのに!」

サトシが、子供のように駄々をこねている。

 

「(原作通りだな。サトシはここで門前払いか。俺は、礼儀正しくいけば問題ないだろう)」

 

「悪いが、俺は先に挑戦させてもらうぜ。お前らは、外で待っててくれ」

 

俺はそう言って、ジムの奥へと進んだ。

 

「ごめんください。ジム戦をお願いしたいのですが」

 

俺が声をかけると、奥から、和服をまとった、おしとやかな女性が現れた。長い黒髪、優雅な所作。彼女こそ、タマムシジムのジムリーダー、エリカだ。

 

「まあ、挑戦者の方ですか。ようこそ、タマムシジムへ」

 

エリカは、にこやかに微笑む。だが、その目は、俺と、俺の連れているポケモンたちを、品定めするように、鋭く見つめていた。

 

「あなたは、ポケモンを愛していますか?」

唐突な質問だった。俺は、少しだけ驚いたが、すぐに真摯に答える。

 

「もちろんです。俺にとって、ポケモンは、家族であり、最高のパートナーです」

 

「……その目、嘘はついていないようですわね。分かりました。あなたの挑戦、お受けいたします」

 

どうやら、エリカは、挑戦者が本当にポケモンを愛しているかどうかを、試していたらしい。俺は、礼儀正しく、かつ、ポケモンへの愛情を示すことで、無事に挑戦権を得ることができた。

 

俺たちは、ジムの奥にある、美しい庭園のようなバトルフィールドへと移動した。

 

「タマムシジムのジム戦は、3対3のシングルバトル。どちらかのポケモンが、すべて戦闘不能になった時点で、勝敗を決します。よろしいですわね?」

「はい、お願いします」

 

審判の合図と共に、バトルが始まった。

 

「私の最初のパートナーはこの子。行きますわ、モンジャラ!」

 

エリカが繰り出したのは、青いツルが全身を覆う、モンジャラだ。無数のツルをうねらせ、不気味な雰囲気を醸し出している。

 

「(ツルで相手の動きを封じる戦法か……。だったら、こっちも!)」

 

俺は、一体のポケモンをボールから解き放った。

 

「行け、ガーディ!」

 

俺の新しい仲間、ガーディが、元気よくフィールドに飛び出す。その愛らしくも、凛々しい姿に、エリカは少しだけ目を細めた。

 

「まあ、可愛らしいガーディですこと。ですが、手加減はいたしませんわ」

「望むところです!」

 

「モンジャラ、『からみつく』!」

モンジャラの無数のツルが、生き物のように伸びてきて、ガーディに絡みつこうとする。

 

「ガーディ、炎で焼き払え!『かえんほうしゃ』!」

 

ガーディの口から放たれた灼熱の炎が、モンジャラのツルを薙ぎ払う。草タイプのモンジャラにとって、炎技は最大の弱点だ。

 

モンジャアアッ!(熱い!)

 

悲鳴を上げて後ずさるモンジャラ。俺は、その隙を逃さない。

 

「とどめだ、ガーディ!『スピードスター』!」

 

ガーディの体から放たれた星形の光線が、モンジャラに次々と命中する。既に炎でダメージを受けていたモンジャラは、なすすべなく戦闘不能になった。

 

「モンジャラ、戦闘不能!」

 

「見事ですわ。まさか、こうも簡単に私のモンジャラを……」

 

エリカは、悔しさを滲ませながらも、俺とガーディの戦いぶりを冷静に分析している。

 

「ですが、次はこの子ですわ。行きますわよ、ウツボット!」

 

エリカが次に繰り出したのは、巨大な食虫植物のようなポケモン、ウツボットだ。その口からは、甘い香りのする、しかし、危険な溶解液が滴っている。

 

「ガーディ、よくやった。戻れ」

 

俺はガーディを戻し、新たなモンスターボールを構えた。ウツボットの溶解液は、ガーディにとって分が悪い。ここは、別の相棒に任せるべきだ。

 

「さあ、見せてやろう。俺の、とっておきをな!」

 

俺は、不敵な笑みを浮かべ、ボールを投げた。現れたのは、黒い影のような、不気味なポケモン。

 

その登場に、エリカの優雅な表情が、初めて、驚きに染まった。

 

「な……なんですの、あのポケモンは……!?」

 

タマムシジムの戦いは、まだ始まったばかりだ。

 

チラシ裏から表にでるべきか

  • チラシ裏でいい
  • 表にでてもいい
  • まだ表にでるのは早い
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