アニポケ転生者物語   作:投稿者

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第274話

「ワカシャモ、『フレアドライブ』!!」

 

炎を纏ったワカシャモが、重力場を突き破ってソルロックに激突した。

ソルロックが吹き飛ぶ。重力で動けないため、回避も防御もできない。

 

「ルナトーン、援護を!」

ランが叫ぶが、サーナイトがそれを許さない。

「逃がさないよ。……『ムーンフォース』!」

 

サーナイトが放った妖精の光が、ルナトーンを直撃する。

ワカシャモの炎と、サーナイトの光。

赤と白の輝きが交錯し、フィールドを包み込む。

それは、破壊の光景でありながら、どこか美しかった。コンテストで見せたような、魅せるバトル。

 

「(これが、俺たちの絆の力だ!)」

 

「フィニッシュだ!二人同時に!」

「うん!」

 

「ワカシャモ、『ブレイズキック』!」

「サーナイト、『サイコショック』!」

 

二匹の技が同時に炸裂した。

ソルロックとルナトーンは、その圧倒的なコンビネーションの前に、ついに力尽きて地面に落下した。

 

「……ソルロック、ルナトーン、戦闘不能!勝者、ミナト&ハルカペア!!」

 

「やったぁぁぁ!!」

ハルカが俺に抱きついてくる。

「勝った!勝ったよミナト君!」

「ああ!……俺たちの勝利だ!」

 

俺もハルカを抱きしめ返し、互いの健闘を称え合った。

サトシたちが口笛を吹いて冷やかすが、今は気にならない。

サーナイトとワカシャモも、ハイタッチを交わしている。

 

フウとランが、悔しそうに、でも晴れ晴れとした顔で近づいてきた。

「負けたよ。……君たちの絆、僕たち双子にも負けてなかった」

「うん。言葉にしなくても通じ合ってる感じ、すごく綺麗だった。……まるで、恋人同士みたい」

ランが茶化すと、ハルカが真っ赤になる。

 

二人は、マインドバッジを二つ差し出した。

「これを受け取って。……君たちの心の強さの証だよ」

 

「ありがとうございます!」

俺とハルカは、それぞれバッジを受け取った。

俺にとっては七つ目。ハルカにとっては、バッジ以上の重みを持つ宝物だ。

 

その夜。

俺たちはトクサネの展望台に登り、満天の星空を見上げていた。

ジム戦の興奮が冷め、静かな時間が流れる。

 

「……ねえ、ミナト君」

ハルカが夜空を見上げながら呟く。

「私たち、最強のパートナーになれたかな?」

 

「ああ。……間違いなくな」

俺は即答した。

今日のバトルで確信した。俺たちは、一人では出せない力を、二人なら出せる。

 

「よかった。……私、これからもミナト君の隣にいたいな」

ハルカがそっと俺の手に触れる。

「コンテストも、バトルも。……全部、二人で分け合っていきたい」

 

「俺もだ。……離すつもりはないよ」

 

俺はハルカの手を握り返した。

星空の下、二人の影が一つに重なる。

遠くで、流れ星が一つ、輝いて消えた。

 

「(次は、海底洞窟か)」

 

ダイゴさんから聞いた話では、アクア団が海底洞窟の封印を解こうとしているらしい。

そこへ行くには、『ダイビング』の秘伝マシンが必要だ。

そして、それはダイゴさんの家にあるという。

 

「行こう、ハルカ。……深海への旅が待ってる」

「うん!」

 

俺たちは展望台を降りた。

トクサネの夜風は、どこまでも優しく、俺たちの未来を祝福しているようだった。

物語は、いよいよクライマックスへと向かっていく。

二人の手は、もう離れることはなかった。

 

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