アニポケ転生者物語 作:投稿者
「ワカシャモ、『フレアドライブ』!!」
炎を纏ったワカシャモが、重力場を突き破ってソルロックに激突した。
ソルロックが吹き飛ぶ。重力で動けないため、回避も防御もできない。
「ルナトーン、援護を!」
ランが叫ぶが、サーナイトがそれを許さない。
「逃がさないよ。……『ムーンフォース』!」
サーナイトが放った妖精の光が、ルナトーンを直撃する。
ワカシャモの炎と、サーナイトの光。
赤と白の輝きが交錯し、フィールドを包み込む。
それは、破壊の光景でありながら、どこか美しかった。コンテストで見せたような、魅せるバトル。
「(これが、俺たちの絆の力だ!)」
「フィニッシュだ!二人同時に!」
「うん!」
「ワカシャモ、『ブレイズキック』!」
「サーナイト、『サイコショック』!」
二匹の技が同時に炸裂した。
ソルロックとルナトーンは、その圧倒的なコンビネーションの前に、ついに力尽きて地面に落下した。
「……ソルロック、ルナトーン、戦闘不能!勝者、ミナト&ハルカペア!!」
「やったぁぁぁ!!」
ハルカが俺に抱きついてくる。
「勝った!勝ったよミナト君!」
「ああ!……俺たちの勝利だ!」
俺もハルカを抱きしめ返し、互いの健闘を称え合った。
サトシたちが口笛を吹いて冷やかすが、今は気にならない。
サーナイトとワカシャモも、ハイタッチを交わしている。
フウとランが、悔しそうに、でも晴れ晴れとした顔で近づいてきた。
「負けたよ。……君たちの絆、僕たち双子にも負けてなかった」
「うん。言葉にしなくても通じ合ってる感じ、すごく綺麗だった。……まるで、恋人同士みたい」
ランが茶化すと、ハルカが真っ赤になる。
二人は、マインドバッジを二つ差し出した。
「これを受け取って。……君たちの心の強さの証だよ」
「ありがとうございます!」
俺とハルカは、それぞれバッジを受け取った。
俺にとっては七つ目。ハルカにとっては、バッジ以上の重みを持つ宝物だ。
その夜。
俺たちはトクサネの展望台に登り、満天の星空を見上げていた。
ジム戦の興奮が冷め、静かな時間が流れる。
「……ねえ、ミナト君」
ハルカが夜空を見上げながら呟く。
「私たち、最強のパートナーになれたかな?」
「ああ。……間違いなくな」
俺は即答した。
今日のバトルで確信した。俺たちは、一人では出せない力を、二人なら出せる。
「よかった。……私、これからもミナト君の隣にいたいな」
ハルカがそっと俺の手に触れる。
「コンテストも、バトルも。……全部、二人で分け合っていきたい」
「俺もだ。……離すつもりはないよ」
俺はハルカの手を握り返した。
星空の下、二人の影が一つに重なる。
遠くで、流れ星が一つ、輝いて消えた。
「(次は、海底洞窟か)」
ダイゴさんから聞いた話では、アクア団が海底洞窟の封印を解こうとしているらしい。
そこへ行くには、『ダイビング』の秘伝マシンが必要だ。
そして、それはダイゴさんの家にあるという。
「行こう、ハルカ。……深海への旅が待ってる」
「うん!」
俺たちは展望台を降りた。
トクサネの夜風は、どこまでも優しく、俺たちの未来を祝福しているようだった。
物語は、いよいよクライマックスへと向かっていく。
二人の手は、もう離れることはなかった。