アニポケ転生者物語 作:投稿者
祭りの終わりと、少女の成長
カイナシティの夜空を彩った華やかな花火の光が、網膜の裏側に焼き付いて離れない。
グランドフェスティバル。ホウエン地方の全コーディネーターが憧れる夢の舞台は、ハルカという一人の少女が頂点に立つという、最高の幕切れで幕を閉じた。
俺は一人、静まり返ったメインスタジアムの観客席の最上段に座っていた。
「……凄かったな、みんな」
独り言のように呟くと、隣に現れたポリゴンZが電子音で同意するように鳴いた。
このコンテストで繰り広げられた戦いは、俺にとっても忘れられないものになった。
一次審査、ミナトとハルカは順調に滑り出した。俺はペリッパーの雨を用いた幻想的な演技で、彼女はエネコの愛らしさで観客を魅了した。
だが、二次審査からは修羅の道だった。
ハルカは天敵とも言えるハーリーの執拗な精神攻撃とトリッキーな戦術を跳ね除け、成長の跡を見せつけた。
そして、俺とハルカの直接対決。
俺のサーナイトとミロカロスが見せた、計算し尽くされた「美の暴力」。理論上は完璧なはずだった俺の戦術を打ち破ったのは、ハルカとワカシャモが見せた、理屈を超えた「楽しむ心」と、会場全体を巻き込む爆発的なエネルギーだった。
「負けたんだよな、俺」
苦笑いがこぼれる。だが、その敗北に悔いはなかった。
準決勝でシュウを破り、決勝戦で最強のコーディネーター・ロバートに追い詰められながらも、土壇場でワカシャモがバシャーモへと進化を遂げたあの瞬間。
紅蓮の炎を纏い、新技『ブラストバーン』で勝利を掴み取ったハルカの姿は、間違いなくこの大会で一番の輝きを放っていた。
彼女は、俺が与えたわずかなきっかけを自分自身の力で何倍にも膨らませ、本物の「トップコーディネーター」になったのだ。
新たな風、サイユウシティへ
「あ、見つけた! ミナト君、こんなところにいたの?」
背後からかけられた弾むような声に振り返ると、そこには月明かりを浴びたハルカが立っていた。
その手には、優勝者の証であるリボンカップが大切そうに抱えられている。
「……ああ、少し頭を冷やしてたんだ。おめでとう、ハルカ。改めて、最高のステージだったよ」
「えへへ、ありがとう。でも、ミナト君とのバトルがあったから、私、最後まで諦めないで戦えたんだよ?」
ハルカが隣に座り、ふわりと甘い香りが風に乗る。
コンテストを通じて、俺たちの距離は確実に縮まった。ただの旅の仲間から、互いを高め合うライバルへ。そして――それ以上の、かけがえのない存在へ。
「次は、ミナト君の番だね」
「ああ。ホウエンリーグ、サイユウ大会だ」
翌日、俺たちはカイナシティの港から定期船に乗り込んだ。
目指すはホウエン地方の東端「サイユウシティ」。
船の甲板で潮風を受けながら、俺はデバイスに表示されたパーティメンバーを確認する。
ポリゴンZ、サーナイト、ミロカロス……。ハルカに託された想い、そしてサトシという最大の壁。
「サトシ、準備はいいか?」
「おう! リーグのエントリーも済ませたし、ピカチュウも俺も準備万端だぜ!」
隣でサトシが拳を突き出す。シロガネ大会での雪辱に燃える彼の瞳は、かつてないほど力強い。
船はやがて、遠くに島のシルエットを捉えた。
そこには色とりどりの花々が咲き乱れ、最強のトレーナーたちを待ち構える聖地がある。
グランドフェスティバルの華やかな光の余韻を胸に、俺たちは今、リーグという熱の戦場へと足を踏み入れる。
「行くぞ、みんな。俺たちの集大成を見せてやる」
波濤を越え、船は加速する。
花の都サイユウシティでの、運命の特訓と激闘の日々が、今始まろうとしていた。
シンオウ地方以降ハルカとの行動について
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ハルカと一緒に行動
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ハルカとは別行動
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